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バッファロー、サプライ市場に参入
~マウス、キーボードなどを7月から発売

6月17日 発表



 株式会社バッファローは17日、マウスをはじめとするPC用サプライ市場に参入すると発表した。

バッファロー斉木邦明社長

 第1弾として、7月1日からマウス、キーボード、ネットワークケーブルの3製品分野に参入。10月以降には、これら製品ラインアップの強化をすすめ、2005年には、ペリフェラル(マウス、キーボード、ゲームパッドなど)、ケーブル、アクセサリ(キャリングケース、マウスパッドなど)の3分野において、フルラインアップを予定しているという。

 5月に社長に就任したバッファローの斉木邦明社長は、「今年度は10億円の売り上げ規模を目指すが、2006年度には最低でも100億円の売り上げ規模を目指し、サプライ市場において15%のシェアを獲得したい」と、市場参入の抱負を語った。

 同社では、サプライ製品の投入にあたって、「Fit Your Style」を基本コンセプトに、「からだにあわせて(Fit Your Body)」、「暮らしにあわせて(Fit Your Life)」、「気分にあわせて(Fit Your Mind)」の3つの観点からの製品づくりを進め、デザイン、機能、品質、価格において優位性を発揮したいとしている。

2005年までの製品ロードマップ 2006年度には、シェア15%、100億円の売上規模を目指す

●マウスはオリジナルデザインで投入

 マウスでは、手のひらにフィットすることを目指した「Cue Style MOUSE」と、左右対称デザインを採用し、手のひら全体でのフィット感を追求した「Basic Style MOUSE」の2種類を用意。それぞれの製品ごとに、L、M、S、USの4つのサイズがラインナップされ、各サイズ6色のカラーバリエーションとなる。カラーはすべてオリジナルカラーを採用。金型も同社独自のものを用意したオリジナルデザインとなっている。

 「他社では、3つのサイズに分類しているが、子供から老人まで日本人の手のひらのサイズを徹底的に分析した結果、4種類にすることが、ユーザーの手にフィットする製品を最も提供できるようになると考えた」と同社では説明している。

 Cue Style MOUSEの価格は4,200円、Basic Style MOUSEは3,937円で、「実売では、同等機能のマウスの実勢価格よりも5~10%程度安い価格になる」としている。

マウスのバリエーション 「Cue Style MOUSE」(左)と「Basic Style MOUSE」(右) Cue Style MOUSEでは、手のひらにフィットすることを目指したという

●総合周辺機器メーカーとしての強みを生かす

 キーボードは、109キーのスタンダードキーボードと、91キーのコンパクトボードを用意しており、109キータイプでは、USB接続用としてライトグレー(価格1,785円)、ブラック(価格2,100円)の2色のほか、PS/2接続のライトグレー(価格1,365円)を用意した。

 また、91キータイプでは、パンタグラフ型のキースイッチを採用。PS/2変換コネクタにより、USBとPS/2の両方に利用可能。価格は5,040円。

 ケーブルは、長さ、薄さ、色にバリエーションを持たせた品揃えを用意。Ethernetケーブルでは8色のカラーリングのほか、フラットタイプ、ロールタイプなどがある。Gigabit Ethernetに対応したエンハンスドカテゴリ5およびカテゴリ6で構成した「19シリーズ」は166製品のラインアップ。1mから300mまであり、価格は420円から26,775円。

 そのほかのケーブルとして、USB 2.0ケーブル6シリーズ30製品、USB 2.0ケーブルスリムタイプ6シリーズ18製品、スリムモジュラケーブル3シリーズ18製品、IEEE 1394ケーブル9シリーズ27製品を発売する。

 「総合周辺機器ベンダーとして高い実績を持つ当社ならではの接続性検証ノウハウを生かし、バッファローブランドの周辺機器を購入したユーザーにも、同一ブランドによる安心感のあるケーブル販売ができる」としたほか、「周辺機器で年間1,700万台もの製品を全世界に流通している実績を活用し、物流面でも他社に比べて優位性が発揮でき、より購入しやすい価格へと転嫁できる」(斉木社長)と強調した。

コンパクトボード フルキーボード Ethernetケーブル
USB 2.0ケーブル スリムタイプ IEEE 1394ケーブル スリムモジュラケーブル

●「品質には絶対的自信」と斉木社長

 サプライ市場は、エレコム、サンワサプライなどが人気を誇っているが、斉木社長は、「上位2社で52%のシェアを誇るものの、トップシェアのエレコムでもシェアは30%程度。絶対的な優位とはいえず、当社の参入余地があると考えた」と話す。

 「他社がサプライ製品を調達している中国の工場を20カ所程度見学したが、部品の受け入れ検査の記録をとっているのか、あるいは工程管理はどうなっているのか、最終出荷前の品質検査はどうなっているか、という点で、当社の基準を満たしている工場は1つもなかった。そこで、当社から人を派遣して、品質を高めるように改善を施した。当初、4月からの市場参入を予定していたが、品質を高めるための作業に時間が取られ、この時期の参入にずれ込んだほど。品質面では、他社に負けない自信がある」と斉木社長は胸を張る。

 今後は、無線LAN製品などで培った技術を採用した無線マウスの投入など、「バッファローならではの技術や、製品同士の接続性の検証ノウハウなどを生かした他社にはないサプライ製品を投入したい」と語っている。

 すでに、専任部門として、サプライグループを新設。事業本部長直轄部門として、当初は20人体制でスタートする。

サプライ商品でライトユーザー、ファミリーユーザーも取り込む

 「サプライ市場は、周辺機器市場とは異なり、多くの人員を擁し、販売店支援を行なう必要がある。今までの業界の慣習を踏襲することが必要であり、それに向けた体制づくりを行なう」として、営業、マーケティング体制についても、エレコム、サンワサプライと真っ向から戦える体制を確立する姿勢を見せている。

 今回のサプライ市場参入により、自作PC派などのマニア層に向けた「玄人志向」、PC周辺機器などを接続して利用するビジネス、一般ユーザー層に向けた「バッファロー」ブランドに加え、PC周辺機器を増設した経験がないよなライトユーザー、ファミリーユーザーにも対象を広げられるとしている。

 バッファローにとっては、ネットワーク事業、ストレージ事業、メモリ事業に続いて、サプライ事業を第4の柱としたい考えだが、投資型の事業であるネットワーク事業に対して、サプライ事業は、当初からメモリ事業と並ぶ収益確保の重要な柱に育てたいのが本音。サプライ事業の成否は、同社の中期経営計画のなかでも重要な意味を持つことになる。

□バッファローのホームページ
http://www.buffalo.jp/
□ニュースリリース
http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/new/2004/019_1.html
□関連記事
【5月26日】バッファロー、サプライ用品市場への参入を表明
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0526/buffalo.htm

(2004年6月17日)

[Reported by 大河原克行]


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