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IBM、PC事業戦略で付加価値の高さをアピール
4月23日 開催 日本IBMは23日、2004年度のPC事業戦略を発表した。 同社では、今年1月からPC、プリンタ、PDAなどクライアント製品を扱う事業を「PC&プリンティング事業」として一本化されたばかりで、新体制での初の事業戦略となる。 同事業を担当する向井宏之理事 PC&プリンティング事業担当は、「すでに報道等にもある通り、PC事業は活況を呈している。特に企業向けPC事業は好調であり、当社においても好調に推移している。こうした状況の中、当社の組織も、PCが主体ではあるが、プリンタ、PDA、FAXなどを含めたクライアント製品というくくりで、お客様のニーズに早急に応え、IBM製品の付加価値を理解してもらう体制を作っていきたい」としている。 また、新規ビジネスパートナーを開拓し、IBM製品の優位性を広める販売支援組織「ThinkAgent」を全国13拠点に設置する。この販売支援組織は、昨年4月からスタートしていたが、パートナーなどから好評を得たことから、今年4月から体系化し、25人の販売支援要員を置いて展開していく。 「いくら製品がよくても、現場の担当者にその良さを伝えていくためには、フェイス・トゥ・フェイスで伝えていく組織が必要と判断した。すでに昨年4月から、大きな成果をあげており、今年4月からは体系立てた組織として展開をスタートする」(向井氏) パートナーやユーザーにアピールするPCの付加価値コンセプトとして、「Think」+「Advantage」を組み合わせた造語「ThinkVantage」を引き続き活用する。
「従来、スペックでPCを選択した時代があった。しかし、今やスペックは基本部分を抑えれば十分という位置づけとなった。現在求められているPCの機能は、ワークスタイルの変化にあわせた機能を提供していく」(向井氏)として、次の5つの機能を重要なポイントとしてあげている。 (1)ワイヤレス=いつでも、どこでも簡単に接続が可能とすることで、ワークスタイルの変革に貢献。 (2)セキュリティ=ワイヤレス環境でのデータのやり取りなどにあたり、データの漏洩といった事態から守るためにセキュリティは強固であるべき。 (3)バックアップ=バックアップをとっていないことをユーザーの責任とすることは、もはや通用しない。本人が気がつかないうちに、自動的にバックアップできていたという状態を作り、トラブルが起こった場合は、ボタンを押すだけで自動的に復活を可能にする。 (4)移行=技術進化が激しいPCだけに、ハードやOSのバージョンアップがスムーズにできることが必要。 (5)デザイン=常に利用するPCだけに、ユーザーインターフェイスは快適に、こだわりが必要。 5つのポイントの具体的な例として、ワイヤレスについては会社と自宅のネットワークの切り替えや、ホットスポットで接続する際のセキュリティの不安、以前は問題なく接続できていたのにうまくつながらなくなってしまったといったトラブルに備え、つなげるための操作はゼロで、ハードウェア自身が接続環境を察知して自動的に接続する「IBM Access Connections」などを紹介した。 さらに用途に応じたテクノロジーのこだわりとして、落下や衝撃を感知し、ディスクヘッドを待避させてディスクの破損を防止する「ハードディスク・アクティブプロテクション」、工具なしでメンテナンスを可能とする「ツールフリー筐体」、ラッチは2個で堅牢ながら片手で開閉操作を可能にする「ワン・アクション・ラッチ」、7列キーボードと3つのドームが使い分けられるトラックポイントなどを挙げた。 これらのこだわりにより、「PCは決してコモディティではなく、ユーザーのニーズに沿った特徴を持つ製品となっている」と述べ、他社製品との差別化に自信を見せた。
□日本IBMのホームページ (2004年4月23日) [Reported by 三浦優子]
【PC Watchホームページ】
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