会期:2月12~15日(現地時間) 会場:Las Vegas Convention Center ●レンズ交換式デジタル一眼が増えれば、交換レンズも増える ミノルタのα-7 Digitalの登場など話題が尽きないレンズ交換式デジタル一眼レフ市場だが、ボディが増えれば交換レンズ市場も活気づく。 レンズメーカーのタムロンがデジタル対応の90mmマクロと200~500mmズームを、オリンパスが300mm相当の150mm F2.0を発表したが、ほかにもいくつかの交換レンズが参考展示されている。 トキナーは12~24mmの超広角ズームレンズをケース内に参考展示。この画角のレンズはニコン、シグマに続く3機種目ということになる。本製品はニコン同様、APSサイズの撮像素子を持つ機種に限定しているそうで、コンパクトにできている。発売時期、価格などは一切不明だ。 シグマは「24-60mm F2.8 EX DG」を参考展示。こちらも発売時期、価格、対応機種などは不明。
ペンタックスは、*ist D用の「smc PENTAX-DA 14mm F2.8 ED(IF)」を参考出品。鏡胴の緑の帯が表すとおり、APS-Cサイズ撮像素子専用の大口径単焦点レンズだ。価格は未定だが、6月頃に発売される予定としている。
●ソニーはDVDビデオカメラの新機種を先行展示、パスポート用デジカメも ソニーは8cm DVDメディアに記録するハンディビデオカメラ「DCR-DVD201」と「DCR-DVD101」を参考展示した。両者の違いは静止画の撮影解像度で、201が1152×864ピクセル、101が640×480ピクセル(VGA)となっている。 対応するフォーマットはDVD-R/RW。レンズはCarl Zeiss Vario-Tessarの光学10倍ズーム。201は999ドル、101は899ドルで、4月に発売される。
日本でもすでに発売されている製品だが、ソニーが展示していた興味深い製品をもうひとつ。デジタル証明写真システム「UPX-C200」は、パスポートや運転免許証などの写真を撮るためのデジタルカメラ。おもちゃのような外観だが、業務写真家や被写体となる顧客にとって操作しやすく、親しみやすいデザインを追及した結果だそうだ。 記録媒体用のスロットは無いが、これは証明写真の偽造や流出を防ぐためで、基本的には撮影したらすぐに専用プリンタに出力する。もっとも、USB経由で画像をPCにバックアップすることもできる。 専用プリンタとUPX-C200は、Bluetoothで接続される。1台のUPX-C200に対し、3台までのプリンタを接続することができ、同じ写真を同時に3枚印刷することも可能という。この外観と、ワイヤレスでのプリントが可能な点から、お堅い証明写真業務だけでなく、パーティーフォト向けの需要もあるという。 □製品情報(PDF)
●国内2大カメラ系メーカーの動向 富士写真フイルムは、レンズ交換式デジタル一眼レフの新製品「FinePix S3 Pro」をPMA 2004直前に発表したが、会場に実機は無く、手に取れるのはS2 ProとS20 Proのみ。S3 Proはケース内にモックアップが展示されていた。
キヤノンは新製品を、すべて手に取れる状態でずらりと並べていた。PowerShot Pro1とS1 IS、EOS 1D Mark IIやEF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USMなどに注目が集まっている。
ニコンはCOOLPIX5200/4200とコンパクト機を発表したが、ブースの展示はデジタル一眼レフやフィルムスキャナなどのプロ用機材が大半を占める。プロユースでの定評をアピールするためか、ニコンユーザーであるプロ写真家によるトークショウやサイン会を開催している。もちろん、大舞台へは初登場となるD70も注目を集めている。
●海外メーカーの新製品 日本のユーザーにはあまり関係がないが、海外メーカーの新製品でも興味深いものをいくつか紹介しておく。 日本市場復帰も近いとされるKodakだが、今回はそのような話はまったく出ず、プリントソリューションについての発表がほとんどだった。一方で、米国向けの新製品もいくつか発表されている。 中でも魅力的なのが「DX7630」。有効610万画素の1/8型CCDに、35mm換算で39~117mmの光学3倍ズームと、スペック的に突出したところはない。が、SD/MMCスロットのほかに32MBのメモリを内蔵し、2.2型液晶ディスプレイ(有機ELではない)を備えるなど、いずれもすこし大きめの容量/サイズが採用されており、使い勝手に配慮されたようすがうかがわれる。また、レンズには、独の名門Schneider(シュナイダー)のブランドが冠される。 AEモードをダイヤルで切り替えられるなどの装備もあり、クリーンかつ締まったデザインも魅力的。もちろんKodak独自のクレードルシステム「EasyShare」に対応している。このまま日本市場に投入してもけっこうイケそうなこのコンパクト機、499ドルで4月に発売される。
大エレクトロニクスメーカーにして、実は銀塩カメラメーカーでもあるSamsungは、「Digimax」ブランドの新しいコンパクトデジタルカメラを一挙に5機種投入してきた。300万~500万画素のCCDと光学ズームを搭載した手堅いスペックを揃えているが、ここではとりわけ注目される2機種を紹介する。 「Digimax V50」は有効510万画素/光学3倍ズームを金属ボディに搭載した、Digimaxシリーズの最上位モデル。VGA/30fpsのMPEG-4動画を撮影できるほか、2型のTFT液晶ディスプレイがフリーアングル機構とともに搭載されている。なお、こちらもSchneiderレンズを搭載。価格は未定だが、4月に発売される。
「Digimax U-CA 401」は、EXILIMなどを思わせる薄型単焦点デジタルカメラ。有効400万画素CCDを搭載する。このクラスとしては珍しく、オートブラケティング機能やカスタムホワイトバランスを備える。液晶は1.5型TFT。記録媒体がメモリースティックDuoなのも目を引く。こちらも価格は未定で、4~5月に発売される。
最後におまけとして、会場で目立ちまくっていた製品を紹介する。写真の人物が持っている棒は、「HI-POD」なる、最高約6mの高さから撮影できる装置。HI-PODの上部、つまりカメラ装着部をダイヤルでチルトできる。ヘッドマウントディスプレイを接続できるのがミソで、正確なフレーミングができるとしている。価格は一式3,000ドルで、日本のディーラーを募集中だそうだ。 □HI-POD □PMA 2004のホームページ(英文) (2004年2月16日) [Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
【PC Watchホームページ】
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