会場:米国ネバダ州ラスベガス市 ラスベガスコンベンションセンター
MobileFoucs/Digital Focusは、COMDEXなどの展示会前日に行なわれるプレス向けのイベントだ。ここには、各社の主要な展示製品が出展され、大手の製品なら会場を回らなくても主要な展示を先に見ることができる。 ここでは、このMobile Focues会場からPDA関連の情報をレポートする。 ●Pocket PCにもキーボード内蔵バージョン登場 HP4350/4355は、初めてキーボードを内蔵したPocketPC。 Tungsten CやTreo 90などのような外観で、本体の下1/3ぐらいがキーボードになっている。従来のPocket PCをそのまま下に伸ばしたプロポーションだ。 Pocket PCでは240×320ドットの液晶を使うのが普通だから、液晶のサイズを変えなければ、キーボードをつけるためには下に伸ばすしかないわけだ。液晶を小さくすると、操作がやりにくくなるし、また今度は、横幅も小さくなってしまう。
米国では、双方向ページャをベースにした「Blackberry」というキーボード付き通信端末が流行り、それを受けて、Palm系ハンドヘルドは、キーボード内蔵機種がかなり登場した。というわけで、その波がようやくPocket PCにもやってきたわけだ。メールやWeb機能を最初から持っていたPocket PCだけに、メール端末に使う人も多く、また日本ではクラムシェルタイプのキーボード付き機種が流行っていたという下地もあるので、この機種、日本でも発売されれば人気が出るのではないだろうか。 実際に入力してみたが、両手で持ち、親指で押すスタイルでは、まあまあの感じ。隣のキーを押しそうな不安感はあるが実際には、押してしまうことはない。 またHPは、オプションとして1.3Mピクセル(1,280×1,024ドット)のSDIOカメラユニットや、Bluetooth接続GPSユニットを用意している。とくに1.3Mピクセルのデジタルカメラユニットは、マニュアルフォーカスではあるものの、PDA用の外付けカメラとしては高解像度だ。PDA用は、ほとんどのカメラアダプタがVGA解像度(640×480ドット)であり、画像メモとして使う場合でも、解像度がやや足りなかった。1.3Mピクセルなら、かなり実用的に使えるだろう。 Bluetooth接続GPSアダプタはOEM製品のようだが、これでようやくメーカー純正オプションのBluetooth機器が登場した。PocketPCでBluetooth機能を内蔵する機種は少なくないのだが、いままでは携帯電話くらいしか接続できるものがなく、あまり使われているとはいえないのが実情。このような形で、メーカーが周辺装置を出していくことで、Bluetoothも利用率が上がるのではないかと思われる。 ●片手で入力可能なFlogPad
Frogpadは、片手で入力できるように設計されたキーボードだ。1つのキーに5つ4つの文字が割り当ててあり、記号、数字のシフトロックキーと、左下のキーと文字キーの同時押しを使い分けることで、15個の文字キーでアルファベット、記号、数字の入力が可能になっている。 上の段の真ん中の文字キーには、「R」、「*」、「B」、「=」、「8」の5つの文字が割り当ててあり、そのまま押せばR、緑シフトキーとの同時打鍵でB、記号シフトロック状態でそのまま押せば「*」、緑シフトキーとの同時打鍵で「=」となる。また、数字シフト状態では、「8」となる。同時打鍵がちょっと面倒な感じもするが、親指シフトユーザーならあまり違和感を感じないはず(筆者がそうなので)。 現在は、USB接続のキーボードが製品化されているが、Bluetooth版も計画されている。 ●その他の製品
□COMDEXのホームページ(英文) (2003年11月18日) [Reported by 塩田紳二]
【PC Watchホームページ】
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