Taipei World Trade Center Exhibition Hall 2 Taipei World Trade Center Exhibition Hall 3 会期:9月22日~26日(現地時間)
XGI Technologyは、DirectX 9対応の最新GPU「Volari」シリーズ搭載カードをCOMPUTEX会場にて公開している。同GPUは9月15日に発表されたばかりのものだが、CP Technologyのブースや、XGIのプライベートルームでは実働サンプルを展示しており、そのパフォーマンスなども確認できる。 ●デュアルGPUに対応するVolariシリーズ Volariは、デスクトップ向けに「V8/V5/V3」の3つのラインナップと、モバイル向けの「XP5」が存在。Volariシリーズの最大の特徴はデュアルGPUに対応している点で、V8とV5は同一カード上に2つのGPUを搭載できる。
ボード上のビデオメモリは、内部的に二分されており、半分ずつをそれぞれのGPUが占有して動作する。GPUからビデオメモリへのバスや、パイプラインも独立している。つまり、デュアルGPUボードは、2つのビデオカードを同時に利用するのと同じこととなり、原理上2倍の性能を発揮できる。 それぞれのGPUは、GPU1が奇数フレーム、GPU2が偶数フレームというように、同時に異なるフレームを演算する仕組み。同社の説明員によると、デュアルGPUはシングルGPUに比べ、概ね1.7倍程度の性能を実現するという。 最上位のV8 Ultraは、コアクロック350MHzで、メモリクロックはDDR搭載の場合375MHz以上、DDR2搭載の場合500MHz。1GPUあたりの最大メモリ容量は256MBで、メモリバンド幅は128bit。 パイプライン数は8、バーテックスシェーダユニット数は2、ピクセルシェーダユニット数は4。ピクセルシェーダとバーテックスシェーダはともにバージョン2.0に対応する。コア/メモリクロックが若干低いV8も用意される。 V5 UltraとV5は、それぞれV8 UltraとV8のパイプライン数が4、ピクセルシェーダユニット数が2つになったもので、それ以外の仕様は共通。 V3は、コアクロック300MHz、メモリクロック250MHz(DDRのみ対応)、最大メモリ容量は128MBで、バーテックスシェーダユニット数とピクセルシェーダユニット数はともに1つ。ピクセルシェーダとバーテックスシェーダはともにバージョン1.3(DirectX 8.1)までの対応となる。 XP5は、V3のコアクロックを250MHzにしたもので、それ以外の仕様はV3と共通。
すでにGPUの開発は終了しており、11月の下旬から12月にかけて、CP Technology、Gigabyte Technologyなどからボードが発売される予定という。 最終版チップを搭載した試作ボードによるデモも行なわれており、Pentium 4 3GHzとVolari V8 Ultra Duoカードを搭載したシステムでの3Dmark03のスコアは5,600程度となっていた。
●ALL-IN-WONDER 9600 PROが登場
会場にブースを設けていないATI Technologiesは、ホール1に隣接するホテルGRAND HYATT TAIPEIの客室をデモサイトとし、自社製品のプレゼンテーションを行なっている。正式発表にあわせ、ALL-IN-WONDER 9600 PROは24日からここで公開された。 ALL-IN-WONDER 9600 PROは、RADEON 9600 PROをベースにビデオのキャプチャ機能などを搭載した製品。ビデオメモリに128MBのDDR SDRAMを搭載する。アジア、ヨーロッパ市場向けとされており、TV信号はPAL/SECAM/NTSCに対応する。 ALL-IN-WONDER 9800 PROの下位版だが、FMラジオのキャプチャ機能が搭載されたり、ビデオ関連機能の統合ソフト「MULTIMEDIA CENTER」は8.6となり、DVDオーサリングと書き込み機能が追加されるなどの改良を受けている。なお、価格や発売時期、日本市場への投入計画は明らかにされていない。 24日午後には、ホール2のCP TechnologyのブースにもALL-IN-WONDER 9600 PROが1枚だけ到着。さっそくブースのマシンにインストールされ、デモが行なわれていた。 【お詫びと訂正】初出時にNTSCには対応していないと記述していましたが、誤りでした。お詫びして訂正させていただきます
□ニュースリリース(英文) ●独自の冷却機構を搭載したGeForce FX 5900 Ultraカード NVIDIAのGPUを搭載したビデオカードで目新しいものはあまり見受けられなかったが、独自の冷却機構を搭載したGeForce FX 5900 Ultraカードを展示するメーカーがいくつかあった。 Gainwardが展示していたのは、水冷クーラーを搭載したもの。GeForce FX 5900 Ultraのリファレンスデザインは巨大な空冷機構を搭載するため、AGPスロットに隣接するPCIスロットを占有してしまうが、この製品は1スロットサイズに収まっている。なお、同ビデオカードにはアップグレードキットなるものも用意され、それにはCPUとノースブリッジの水枕が付属する。 そのほか、Sparkle、MSI、ASUSTeKなどが空冷で1スロット仕様の製品を展示していた。
□COMPUTEX TAIPEI 2003のホームページ(英文) (2003年9月25日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp / tanak-sh@impress.co.jp]
【PC Watchホームページ】
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