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IDF Fall開幕近づく。Big Water、Prescott、Dothanなどに注目9月16日~18日(現地時間) 開催
9月16日~18日(現地時間)の3日間、米国カリフォルニア州サンノゼにてIntel Developer Forum(IDF Fall)が開催される。'97年9月に第1回のIDFが開催されてから足かけ7年目で、今回で13回目を迎える。当初は数百人規模のこじんまりしたものだったが、現在では全世界から4,000人以上の参加者を集める大イベントへと変貌している。 今回は、ここしばらくの4日間開催に代わり、3日間の日程となったが、これは参加者やスポンサーの意向によるものらしい。ただ、4日間といっても、初日は午後から、最終日は午前中までのイベントだったため、3日間フル開催となる今回も実質的な中身は変わらない。 このところのIDFは、ITバブルの崩壊を受け、不景気の影響を否定できないものだった。が、ここにきて米国では回復基調が顕在化している。併催される展示会の出展社は春のIDFに比べ79社増の193社、展示ブースは完売の状態だという。 先日Intel自身も2003年第3四半期業績見通しを引き上げており、足取りは着実なようだ。こうした景気回復を追い風に、2004年にはプラットフォームの大幅な革新を行ない、自社の業績回復、さらには業界全体の回復を狙う、というのがIntelの描くシナリオである。今回のIDFではそのための青写真がいくつか公開されることになるだろう。 すでにIntelは、2004年の同社製チップセットが、PCI Express、DDR2メモリをフィーチャーしたものになることを明らかにしている。シリアルインターフェイスのPCI Expressでもたらされる設計の自由度を前提に、ATXに代わる次世代のフォームファクタ標準(マザーボードの外寸や電源仕様など)として、IntelはBig Waterと呼ばれるプロジェクトを数年前から温めてきたが、今回のIDFではBig Waterの詳細について語られることになりそうだ。 プロセッサの分野では、年内にも始まる90nmプロセスによるプロセッサ、デスクトップ向けのPrescottやモバイル向けのDothanの話題が必ず出てくるだろう。加えて、65nmプロセス以降のロードマップについても語られることになっている。エンタープライズ向けの製品についても、これまでコード名を公開していなかった製品が3~4個、公開される見込みだ。Serial ATAをエンタープライズ向けにも適用可能にするSerial ATA 2についても、新たな発表が予定されている。 こうしたプラットフォームの革新に伴い避けられないのがレガシーの排除である。新しいものを加えていくだけではプラットフォームは肥大化してしまい、新しい技術のメリットを十分引き出せず、プラットフォームそのもののコントロールが不可能になってしまう。すでにISAバスの排除は事実上完了し、シリアル、パラレル、ゲームポートといったレガシーポートを持たないシステムも少なくない。今回のIDFでは、おそらく最後のレガシーになるのではないかと思われるBIOSの排除について論じられるハズだ。 最初からレガシーのないプラットフォームとして設計されたIA-64プラットフォームでは、BIOSの代わりにEFIと呼ばれるファームウェアが採用されている。このEFIを32bit環境にも適用することでBIOSの置き換えを行おうというもので、現在Tianoというコード名でプロジェクトが進行中である。既存のOSとの互換性が重視されるメインストリーム向けにはまだ難しいかもしれないが、Xeonプロセッサベースのサーバーから徐々にTianoの採用が展開されるものと思われる。 さて、すでに明らかにされている今回のIDFでのセッションリストを見て気づくのは、SymbianやPalm、そしてLinuxに関するセッションが目につくのに対し、Windowsと題されたセッションが見当たらないことだ。筆者などはすぐに、AMD 64をサポートしたWindows 64へのあてつけかなどど邪推してしまうのだが、もちろんパートナーとしてのMicrosoftの重要性に変わりがあるハズはない。実際、今回のIDFにおける大きなテーマの1つであるデジタルホームでは特に欠かせないパートナーであろうし、Longhornに盛り込まれる予定のLa Grande技術に関するセッションも用意されている。 今回のIDFも盛りだくさんなものになりそうだ。本誌では、昨年を上回る体制で現地からのレポートをお送りする。 □Intelのホームページ(英文) (2003年9月5日) [Reported by 元麻布春男]
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