ニュースなどでも盛んに取り上げられているので、皆さんも御存知だろうが、今日8月27日は、火星が地球に大接近する日だ。この大接近は、実に約6万年ぶりという歴史的なもので、是非この機会に火星をじっくり見ようと、天体望遠鏡が通常の数倍のペースで売れているという。何かとミーハーな筆者も、にわか天文ファンとなって、火星の観察とデジカメでの撮影にチャレンジしてみることにした。 ●約6万年ぶりの「超」大接近って?
最初になぜ今回の火星の大接近がこんなに騒がれているのか、簡単に解説することにしたい。火星も地球も太陽の周りを回っている(公転という)。地球の公転周期はもちろん1年であるが、火星の公転周期は1.88年で、地球の外側を地球よりも時間をかけてゆっくり回っている。そのため、2年2カ月ごとに、内側の地球が火星に追いつき、追い越すという現象が繰り返される。この地球が火星に追いついた状態が「接近」となるわけだ。 火星と地球の軌道がどちらも完全な円なら、太陽と地球と月が一直線に並んだ状態の距離はいつも変わらないはずだが、実際には、地球も火星も楕円軌道を描いて太陽の周りを回っている。地球の軌道はかなり円に近いのだが、火星の軌道はやや歪んでいるため、火星が太陽に近い場所で地球が追いつけば、地球との距離が短い「大接近」に、太陽から遠い場所で地球が追いつけば「小接近」となるのだ。同じ接近でも、大接近と小接近では、地球と火星との距離は2倍近くも異なる。今回の8月27日の大接近では、地球と火星との距離は5,576万kmまで縮まるが、小接近のときは約1億kmまでしか近づかない。 大接近は、15年または17年ごとにくるのだが、今回の大接近はその中でも、特に地球と火星との距離が近い。天文学者の計算によると、今回ほど地球と火星が接近したのは、紀元前5万5,537年または紀元前5万7,617年まで遡らなければならないという。前者なら、約5万7,000年ぶりということになるし、後者なら約6万年ぶりということになる(計算結果が2つあるのは、計算した人が異なるため)。どちらにしても、まさに歴史に残る大接近である。 ちなみに、過去には約6万年も遡る必要があるが、未来に目を向ければ、284年後の2287年に、今回の大接近より近い距離まで地球と火星が接近する。6万年に比べればごく短い時間ではあるが、この記事を読んでいる人で、284年後にも生きている人はいないであろうから、今回の大接近は、生涯で最大の火星を見ることができるチャンスなのだ。 ●どのくらいの大きさに見えるの?
大接近とはいっても、地球と火星までの距離は5,576万km以上も離れているので、肉眼で大きさがわかるような大きさにはならない。火星の直径は6,794kmで、地球の直径(12,742km)の半分強のサイズしかない。天体の見かけの大きさ(直径)は視直径と呼ばれるが、今回の最接近時の火星の視直径は、25.1秒角(1秒角は、1度の3,600分の1)で、月の約70分の1となる。25.1秒角というのは、200m先の10円玉の大きさに相当するので、どんなに視力のいい人でも点にしか見えないだろう。 しかし、最接近時の火星の明るさは-3等級に達するので、肉眼でもどこに火星があるかはすぐに分かる。というより、東京23区内のように、光害だらけで天体観測にとって最悪の環境では、火星以外の星を見つけるのが大変なほどだ。現在、火星は南の空に見えており、太陽と月を除けば、全天で最も明るく光っている。 8月下旬から9月下旬にかけて、夜中に南の空で明るく光っている星を見つけたら、それが火星だと思ってほぼ間違いない。天体が真南に位置する時刻を南中時刻と呼ぶが、8月27日の東京における火星の南中時刻は23:58である。南中時刻は、その後1日につき約5分ずつ早くなっていく。南中時に最も高度が高くなるので、その近辺の時間が一番見やすい。9月上旬なら午後11時前後、9月中旬なら午後10時前後に南の空を見上げれば、真っ先に火星が目にはいるだろう。火星という名前にふさわしく、オレンジ色に光っている。 ●どんな天体望遠鏡が望ましい?
火星の模様を見たいのなら、やはり天体望遠鏡が必要になる。一口に天体望遠鏡といってもさまざまな製品がある。筆者は、今回の大接近のニュースを聞いて、急に天体望遠鏡を買おうと思い立ったくらいであり、決して熱心な天文ファンというわけではない(小さい頃はわりと天文に興味があり、'82年の皆既月食は、スケッチによる観察と写真撮影を行なったように記憶しているが)。 そのため、天体望遠鏡についてそれほど詳しいというわけではないのだが、インターネットや天文雑誌などを読み漁って、基本的なことは理解したつもりだ。一口に天体望遠鏡といっても数多くの製品が存在するが、製品によって、向き不向きがあるので、目的に応じて最適な製品を選ぶようにしたい。 望遠鏡は、筒状をした鏡筒と呼ばれる部分(実際に目で覗く部分)と、その鏡筒を支える架台から構成されている。鏡筒はその構造によって、屈折式、反射式、カタディオプトリック式の3種類に大別できる。 屈折式は、レンズで光を屈折させる仕組みの望遠鏡で、鏡筒が細くて長いものが多い。メンテナンスがあまり必要でないことや、像が安定しているため、初心者にも扱いやすいことがメリットである。その反面、口径が大きなものは高価であり、安価な製品では色収差があることが欠点だ。 反射式は、光を鏡で反射させる仕組みの望遠鏡で、屈折式に比べて口径の大きなものでも比較的安価に購入できることや色収差がないことが利点だが、光軸がずれる可能性があり、その場合調整が必要なことや、筒内気流によって像が揺らぐので、周囲の温度になじませる必要があることが欠点だ。 カタディオプトリック式は、屈折式と反射式をあわせた構造の望遠鏡で、同じ口径ならコンパクトなものが多く、価格も比較的購入しやすいことが利点だ。その代わり、方式によっては、やはり光軸のずれが起こる可能性や、周囲の温度になじませる必要がある。 鏡筒を選ぶ際に重要となるのは、レンズや鏡の直径(口径)である。口径が大きいほど、光を集める力(集光力)が大きくなるため、より暗い天体をはっきりと見ることができ、細かな部分まで見えるようになる。また、口径によって、最大有効倍率も変わる。一般に、最大有効倍率は口径(mm)の2~2.5倍とされているので、火星のように小さな対象物を大きく拡大したいのなら、やはり口径の大きな望遠鏡が欲しくなる。口径は大きければ大きいほど望遠鏡としての性能は向上するが、口径が大きくなると、価格も高くなり、サイズや重量も増すので、取り回しが大変になる。 安価な望遠鏡では、口径60~70mm程度のものが主流だが、火星の模様をはっきり見るには最低でも口径90~100mm程度は欲しい。 望遠鏡を載せる架台も重要だ。架台は、経緯台式と赤道儀式に大別できる。経緯台は、写真三脚のように、上下方向と左右方向に望遠鏡を動かせる構造になっており、初心者でも直感的に使える。ただし、天体は北極星を中心に円を描いて移動するので、移動する天体を常に視野にとらえ続けるには、上下と左右の両方を常に動かし続けなくてはならないため、長時間の観望や写真撮影には不利だ。 赤道儀は、北極星に極軸(回転軸)を合わせることで、星の動きを追尾できる架台で、長時間の観望に向いている。その代わり、経緯台に比べて重く、値段も高価である。また、極軸を合わせるといった作業が必要になるため、操作にやや慣れが必要だ。 なお、最近は、経緯台であっても、コンピュータ制御によって天体の自動導入や自動追尾が可能な架台が登場しており人気を集めている。惑星は比較的明るい天体であるため、長時間の追尾撮影が不要なので、気軽に見たいのなら、経緯台でも十分だ。 ●予算5~6万円程度で火星を見るための望遠鏡を選ぶ
天体望遠鏡の価格は、非常に幅が広く、安価な製品では2万円程度から売られているし、高いものでは数百万円を超える。PCとは違って陳腐化のペースが遅いため(PCの場合、3年経つと、パフォーマンス的にかなり厳しくなるが、しっかりした望遠鏡なら10年経っても十分利用できる)、初期投資は大きくても、長く使えば元はとれる気もするが、やはり最初から数十万円もする望遠鏡を買うのは勇気が要る。 しかし、あまりに安い製品は、架台が貧弱なものが多く、像がゆらゆら揺れてしまって、とても撮影を行なえるものではない。そこでここでは、予算5~6万円程度で望遠鏡を選ぶことにした。また、基本的にはどこかに車で遠征するのではなく、都内のマンションのベランダから気軽に星を眺めたいと思っているので、あまりサイズや重量が大きな製品は向いていない。 そこで今回、購入対象として検討したのが、米MEADE(ミード)のETX-70ATおよびETX-90ECJ、ビクセンのVIPER-MC90Lの3製品である。ETX-70ATは、口径70mmの屈折式望遠鏡で、オートスターと呼ばれる自動導入機能を装備していることが特徴だ。ETX-90ECは、口径90mmのマクストフカセグレン(カタディオプトリック式の一種)式望遠鏡で、やはり自動導入装置を標準装備している。VIPER-MC90Lも、ETX-90ECJと同じく、口径90mmのマクストフカセグレン式望遠鏡で、自動導入装置は装備していないが、ジョイスティック型コントローラーで、望遠鏡の向きを自在にコントロールできることが特徴だ。 3製品とも鏡筒が短く、望遠鏡としては非常にコンパクトなので、部屋に置いておいても邪魔にならないし、外に持ち出すのも楽だ。実売価格は、ETX-70ATとVIPER-MC90Lが5万円程度、ETX-90ECJが10万円程度である。天体を自動的に視野に導入してくれる自動導入装置を装備しているETXシリーズにも惹かれたのだが、ETX-70ATだと口径が70mmで、焦点距離も350mmと短いため、高倍率の実現にはやや不利である。ETX-90ECJは、焦点距離も1,250mmと長く、性能的にも十分なのだが、本体だけで10万円するので、予算的に苦しい。そこで、VIPER-MC90Lを購入することにした。 ●ゲーム感覚で利用できるVIPER-MC90L
VIPER-MC90Lは、口径90mm、焦点距離1,200mmのマクストフカセグレン式鏡筒と、片持ちフォーク式経緯台を組み合わせた望遠鏡である。鏡筒の重量は約1.6kg、架台の重量は約1.3kgなのであわせても3kgほどしかなく、気軽に持ち運べる。 経緯台は、上下、左右方向に鏡筒の向きを変えられるのだが、VIPER-MC90では、ジョイスティック型コントローラーで操作ができることが特徴だ。スティック部分を指で傾けることで、望遠鏡の向きが変わるのだが、スティックの傾け具合によって、恒星時(日周運動で星が動いていく速度)の2倍/8倍/64倍/128倍/300倍/800倍の6段階の速度で望遠鏡を動かすことができる。PlayStation2やゲームキューブのアナログコントローラーと似た感覚だ。指一本で操作ができるので便利だし、慣れれば結構コントロールもしやすい。なお、電源は、単3アルカリ電池8本で動作する。 VIPER-MC90Lには、三脚が付属していない。平らな台などの上に置いて観察が可能だが、やはり三脚があったほうが何かと便利なので、専用三脚も一緒に購入した(7,000円)。望遠鏡では、鏡筒の焦点距離をアイピース(接眼レンズ)の焦点距離で割った値が倍率となる。VIPER-MC90Lには、標準で焦点距離25mmのアイピース(K25mm)が付属しているので、倍率は1,200/25=48倍ということになる。さらに高い倍率が欲しければ、焦点距離の短いアイピースを用意すればいいわけだ。火星を観察するには、最低でも150倍以上の倍率が欲しいのだが、まずは付属のアイピースでどのように見えるか確認してみることにした。
●手持ちで無理矢理火星を撮影してみる
VIPER-MC90Lには、正立8倍21mmファインダーが付属している。天体を見る前に、ファインダーと鏡筒の光軸を合わせておく必要がある。そこで、昼間、ベランダから見えるビルの屋上のアンテナを利用して、ファインダーの光軸を合わせようとしたが、これがなかなか難しい。ファインダーは3本のネジで固定されているので、そのネジを回して光軸を合わせるのだが、なかなかぴったり中央に目標物がこない。ある程度あわせた状態で、ファインダーの調整は終了ということにした。 今年の夏は、曇りや雨の日が多く、なかなか火星を見るチャンスがこなかったが、8月22日の夜になってようやく晴れたので、早速、望遠鏡をベランダに持ち出してみた。肉眼でも火星ははっきりと確認できているので、ファインダーを覗きながら、コントローラーでそちらの方向に望遠鏡を動かしていったところ、ファインダーの中に火星が入ってきた。大体中央にきたところで、アイピースを覗いてみたら、視野の中に確かにオレンジ色に光る星がある。フォーカスノブを調整してピントをあわせると、輪郭もくっきりしたが、丸い形は認識できるものの、48倍の倍率では小さな点にしか過ぎず、模様を観察することはできなかった。 本来は、ビクセンから発売されているデジタルカメラアダプター「DG-LV」を利用して、ニコンのCOOLPIX 5000をアイピースに装着して撮影をしようと思っていたのだが、DG-LVの入手が間に合わなかったので、とりあえず、光学式手ぶれ防止機能を装備している松下電器産業のDMC-FZ1を手で持って、アイピースを覗きこむようにして撮影を行なってみることにしたが(アイピース部分にカメラをくっつけて撮影する方法をコリメート撮影と呼ぶ)、やはり手でアイピースとデジカメの光軸を合わせて撮影するのはなかなか難しい。
なんとか1、2枚撮影してみたが、フォーカスもちゃんと合ってないし、これではやはり火星を撮ったと自慢できるレベルではないだろう。試しに、望遠鏡を使わずに、DMC-FZ1の望遠端(35mmフィルム換算で420mm相当)で火星を撮ってみたが、写ることは写る。光害が少なく、たくさんの星が見えるような環境では、デジカメだけで、火星の周りの星野写真(星や星雲星団などを広い範囲で撮影したもの)を撮ってみるのも面白いだろう。 なお、今の火星は非常に明るいので、探すのは非常に簡単だが、暗い天体を見つけるには、その地点で見える星をシミュレーションするプラネタリウムソフトを利用すると便利だ。プラネタリウムソフトとしては、アストロアーツの「ステラナビゲータ」が非常に高機能で有名だが、ちょっと星空を見る程度なら、フリーソフトやシェアウェアのプラネタリウムソフトでも十分役に立つ。例えば、NextFTPで有名なToxsoftは、Stella Theater Pro(シェアウェア版)とStella Theater Lite(フリーソフト版)という2種類のプラネタリウムソフトをリリースしている( http://www.toxsoft.com/sswpro/index.html )。Stella Theater Proのほうが高機能だが、筆者のような初心者では、Stella Theater Liteでも機能的には十分であった。 ●デジカメアダプターとCOOLPIX 5000では、重すぎて失敗
標準で付属しているアイピースでは、火星観察には倍率が不足することがわかったので、翌日、焦点距離が9mmのLVアイピースとデジカメをアイピースに装着するためのデジタルカメラアダプター「LV-DG」および「DGリング28」、COOLPIX 5000のアダプタリング「UR-E6」を購入してきた。しめて、約1万7,000円である。望遠鏡本体以外にもいろいろお金がかかるが、まあ仕方がない。
焦点距離9mmのアイピースを装着すれば、倍率は1,200/9=約133倍となる。ちなみに、VIPER-MC90Lは、アイピースを装着する接眼部が2つ(直視と天頂ミラー)用意されているので、天体の高度にあわせて見やすい方の接眼部を使うことができる。直視と天頂ミラーは、レバーによって切り替えられるようになっている。そこで、天頂ミラー側に9mmのLVアイピースを装着して、直視側に25mmのアイピースを装着した。23日の夜も晴れたので、まず、デジカメを装着せずに、目視で火星を観察してみた。133倍で見ると、昨日に比べれば火星の見た目もかなり大きくなったが、それでも期待したほど大きいわけではなく、オレンジ色の小さな円としか認識できず、極冠(南極地方にあるドライアイス)などの模様はほとんどわからなかった。 現在、火星の南半球は夏を迎えており、極冠が溶けて小さくなっているのだという。また、こうした惑星観察は、観察者が慣れてくることで、より細かな模様も見分けられるようになるらしいので、筆者の経験値不足のせいもありそうだ。倍率が高くなると、それだけ実際の視野が狭くなるので、視野の中に、火星をとどめるのが大変になってくる。像の揺れもなかなか収まらないので、このクラスの望遠鏡では、これ以上倍率を上げるのはちょっと厳しいかもしれない。 そこで今度は、デジカメアダプターを利用してCOOLPIX 5000を装着してみることにした。LV-DGは、LVアイピース専用に設計されており、デジカメのフィルタ用ネジにねじ込むことによって光軸をぴったり合わせることができる。ネジ径が28mm、37mm、43mmなら、それぞれ対応するDGリングが用意されているのでアダプタリングは不要だが、COOLPIX 5000の場合は、ネジ径28mmに変換するアダプタリング「UR-E6」を利用して、DGリングに装着することになる。
デジカメアダプターを利用して、COOPIX 5000をVIPER-MC90Lに装着してみたのだが、ここで非常に困った問題が生じてしまった。なんと、デジカメが重すぎて、VIPER-MC90Lの非力なモーターでは、うまく鏡筒を動かすことができないのだ。左右方向と、上方向(デジカメ側が下がることになる)にはなんとか動くのだが、鏡筒の先端を下方向に向けようとしても(デジカメ側は上がることになる)、カタカタカタとギアがすべっている音がして、動いてくれない。鏡筒の先端側にバランスウエイトをつけて、バランスを調整する手もあるだろうが、VIPER-MC90Lの架台は思ったよりもヤワそうなので、鏡筒全体の重量が重くなりすぎると、壊れてしまいそうだ。 VIPER-MC90Lは、鏡筒を片側だけで支える片持ちフォーク式と呼ばれる経緯台を採用しているが、やはり片側だけで支えるのはやや無理があるのかもしれない。予算をケチらず、鏡筒を両側で支える両持ちフォーク式のETX-90ECJを選べば、こうした問題は起きなかったのかもしれない。
そこで、もっと軽いデジカメなら問題はないだろうと考えて、光学3倍ズーム搭載デジカメとしては、世界最小・最軽量のペンタックス「オプティオS」を購入することにした(なんだか本末転倒になってきている感もあるが、もともとオプティオSは欲しいと思っていたのだ)。しかし、オプティオSには、フィルタ用ネジが用意されていないので、DG-LVを使ってコリメート撮影をすることはできない。そこで、入手しようとしているのが、MEADEのデジカメアダプターIIである。デジカメアダプターIIは、三脚用ネジ穴を利用してデジカメを固定する仕組みで、デジカメとの位置を3軸で調整できるようになっているので、三脚用ネジ穴があるデジカメならほとんどの製品で利用できる。その代わり、光軸をあわせるのが面倒で、光軸がずれやすいことが欠点だ。 なお、オプティオSは、すでに購入したのだが、火星大接近のためかデジカメアダプターIIが品切れ中で、なかなか手に入らない。今回は、ここで時間切れとなってしまったが、ここまで準備して失敗というのは悔しいので、次回までになんとかデジカメアダプターIIを入手して、リベンジを果たしたいと思っている。 ●最接近を過ぎても9月中くらいは小型望遠鏡で十分楽しめる
地球と火星が最接近するのは今日だが、今日は残念ながら雲がかなり多い。しかし、別に今日火星が見られなくても、この先9月中くらいなら口径100mm以下の小型望遠鏡でも楽しめる大きさなので、今から準備をはじめても十分間に合うだろう。8月31日までは今世紀中最大の大きさなので、望遠鏡がなくても、ひと目でいいから夜空を見上げて、火星の姿を探してみてはいかがだろうか。 バックナンバー
(2003年8月27日) [Reported by 石井英男]
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