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富士通、新社長に黒川博昭副社長が就任
~秋草社長は代表権のある会長に

黒川博昭 新社長

4月25日 発表



 富士通株式会社は25日、黒川博昭副社長が代表取締役社長に、秋草直之社長が代表取締役会長に就任する役員人事を発表した。

 6月の株主総会を経て、正式に発令される。黒川常務は4月25日付けで常務から副社長に昇格したばかり。

 また、関澤義取締役会長、杉田忠靖代表取締役副社長、高谷卓代表取締役副社長は退任。関澤氏は相談役、杉田、高谷両氏は顧問に就任予定。

秋草直之 新会長
 今回の社長交代について、秋草直之社長は、「突然という印象があるかもしれないが、リストラの問題を処理してきたこと、2003年度の業績の方向性が決まったことが背景にある。また、私自身が国内外を担当しており、多忙であったこともあり、以前から後継者を選ぶ気持ちでいたのは事実だ」とし、今回の辞任が、以前から考えていたものであり、本日午後に発表される予定の決算において、業績悪化による引責辞任ではないことを示した。

 業績に関しては、「これを解決するのは、私の役目。今後も代表権をもってCEOという立場で取り組んでいく」として、引き続き経営にあたる姿勢を示した。

 グループ会社の経営責任、海外事業への取り組みについては、引き続き秋草新会長が担当し、黒川新社長は、プラットフォーム事業、半導体事業、ソフト・サービス事業を担当する。

 黒川氏を新社長に指名した理由を、秋草氏は、次のように語った。

 「まず、富士通の重要なキーワードであるお客様基点の考え方が、体に染みついている点。そして、上に対しても、社内に対してズケズケという性格。私に対しても、正しいことは正しいというし、悪いことは悪いという。そして、馬力がある点。私も馬力はある方だが、それ以上のものだ。もちろん頭脳明晰である。富士通らしさを維持するには最適な人物」と評した。

 また、今回の社長交代にあわせて、前社長の関澤義取締役会長、秋草氏の右腕として経営管理を担当していた高谷卓代表取締役副社長、次期社長候補の一人と目されていた杉田忠靖代表取締役副社長の3人が退任するが、これに関しては、「黒川がやりやすく、自由にできる体制を作ることが先決。(高谷氏、杉田氏は)黒川よりも歳が上であること、それから下が育っているので、退任となった。他意はない。」とした。

 黒川氏は、新社長就任の抱負として、「元気で、健康な富士通にしたい」と語り、「まだ具体的になるをやるのかは、内示をもらった段階なのでなんともいえない。私が感じていることをいえば、顧客基点の経営を貫くこと、ともかくスピードをあげることに力を注ぎたい。これを私がブルドーザーの役目として、基本的ポリシーとして社内に広げてきたい。お客様に富士通を支援していただいており、従業員もがんばってくれている。従業員ととともに、もっともっと元気で、健康な会社にしていきたい」とした。具体的な方針などについては、6月以降にも明確にしたいとしている。

 会見時間はわずか20分強で、当初予定の会見終了時間を前に、質問が終了した。

□富士通のホームページ
http://jp.fujitsu.com/
□ニュースリリース(経営執行体制)
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2003/04/25-1.html
□ニュースリリース(役員人事)
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2003/04/25.html

(2003年4月25日)

[Reported by 大河原克行]


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