4月24日発表

　NECは24日、2002年度決算を発表した。これによると売上高は4兆6,950億円で前期比8%減、営業利益は1,208億円で前期比1,764億円の黒字になった。純利益は持分法投資損益が損失になったことなどにおり、マイナス245億円。

　同社では減収の原因として、システムインテグレーション(SI)やデジタル民生機器が堅調にも関わらず、パソコン事業や通信機器が伸び悩んだとしている。

　セグメント別ではITソリューション事業が売上高2兆826億円(前期比6%減)、営業利益が1,058億円(前期比304億円増)の減収増益。サーバー、ストレージ、ワークステーションで前期に大型案件があったため前期比がマイナスとなり、減収となった。が、官公庁向けやブロードバンドサービス、電力、放送メディア業界向けなどのSIサービスが好調であり、パソコン事業の構造改革により採算性が改善したため、増益となった。

　ネットワークソリューション事業では、売上高1兆5,763億円(前期比20%減)、営業利益342億円(前期比191億円減)で減収減益。ネットワークインフラの低迷や、前期にモバイルターミナルが好調だったことを原因としている。ただし、地上波デジタル放送設備などは出荷増となっている。

　エレクトロンデバイス事業では、売上高9,367億円(前期比11%増)、営業利益はマイナス22億円(前期比1,458億円増)と増収増益。民生用電子機器、携帯電話、自動車向け半導体が好調であること、グループ再編によりNECトーキンが連結対象になったことなどを要因としている。ディスプレイは汎用品から高付加価値な産業用にシフトしたため減収となったものの、プラズマディスプレイの好調により、増益に貢献している。

□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0304/2401.html

(2003年4月24日)

[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]