PMA 2003レポート:周辺機器編

3.5型液晶モニタ搭載の高機能画像ビューアなど周辺機器が続々


会場:Las Vegas Convention Center
会期:3月2日~5日(現地時間)


●ポータブルサイズの画像ストレージに多彩なビューア機能を搭載

SmartDiskの「Flash Trax」。液晶モニタを開いた状態では、本体中央にファイル操作用の十字キーやEnterキーなどが見える。OSにはLinuxを採用しており、操作方法は単純でかつわかりやすい。正面には、CFからHDDへのコピーボタンを装備

 米Smart DiskはPMA2003開幕に先立つ2月28日、ポータブルサイズのマルチメディアデバイス「Flash Trax」を発表。会場の同社ブース内に展示した。

 Flash Traxはスタンドアローンで動作可能なファイルストレージに、画像ビューア機能が付いた製品。2.5型の30GB容量HDDを内蔵し、画像などのモニタ用に3.5型液晶を搭載している。デジタルカメラで撮影した画像が入ったCFをFlash Trax前面にあるカードスロットに挿入し、横のコピーボタンを押すことで、CF内のデータがFlash Traxへ転送される。

 Flash TraxはOSとしてLinuxを搭載しており、ファイルをディレクトリで管理したり、移動や削除などの操作を行なうことができる。操作は、液晶モニタを起こすと現れる本体中央に配置された十字キーとEnterキー、そしてMenuキーなどのコンビネーションによって行なう。実際、ちょっと操作してみたが、ディレクトリ間の移動や画像の表示などは、直感的で分かりやすいインターフェイスに作り上げられている。

 ストアされた画像ファイルは液晶モニタで確認でき、スライドショー形式での表示や、ズームイン、ズームアウト表示、そしてズームインしてのパンなど、多彩な表示方法で楽しむことができる。他にMotionJPEGとAVIフォーマットに対応した動画再生や、MP3形式の音声ファイルの再生にも対応。こうした複数フォーマットへ対応しているところが、同社がこの製品をストレージユニットや画像ビューアとしてではなく、マルチメディアデバイスとして発表した理由だ。

 外部インターフェースとしてはUSB 2.0対応のUSBポートを搭載し、高速でPCとのデータ転送が行なえる。他にビデオ出力も用意されているので、テレビなどの大画面に画像を映し出すこともできる。北米ではこの4月より、499.99ドルで販売が開始される予定。SmartDiskの製品は日本でも販売されているが、FlashTraxの日本国内市場への投入時期や価格は現時点では未定ということだ。

□SmartDiskのホームページ(英文)
http://www.smartdisk.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.smartdisk.com/Press%20Releases/PR2003/FlashTraxAnnounced.asp

液晶モニタを閉じた状態。上面にはモニタ用のスピーカーも付属しているが、MP3の再生時は、横のヘッドホン端子にヘッドホンを接続して利用する MP3プレイヤー関連の操作ボタンは、本体向かって左側面に集中している。ポータブルMP3プレイヤーとして利用するため、モニタを閉じた状態でも動作可能
本体右側面。USB 2.0対応のミニUSBポートをはじめ、AVアダプタ端子、ビデオ出力、ヘッドホン端子などが用意されている 電源は着脱可能なリチウムイオンバッテリ。各メディアごとの連続再生時間などは、現時点ではまだ公開されていない
会場内で撮影したため見づらい画像になっているが、液晶モニタにJPEG画像を表示させた様子。人物がクローズアップされるようズームインしている こちらはファイル選択のインターフェイス。ファイル名と小さいながらもプレビューとファイルの情報が左側に表示されている


●4GBのCFカードを発表・発売するLexar Media

 米Lexar Mediaはギガバイトクラスの大容量CFに、新たに4GB、2GBのラインナップを追加。この4月より順次出荷を開始する。

 台湾のPRETECブースでは6GB CF製品が展示されていたが、そちらがモックアップの参考出品で発売時期や価格が未定なのに対し、Lexar Mediaでは発売時期や価格も確定した正式製品としてこれらをリリースしている。

 高速性が売り物のLexar Mediaでは、先日512MBと256MBのCFカードに40倍速(倍速表示は、CD-ROMドライブの等倍速を1倍速の基準で表示している)の製品を投入したばかりだが、今回発表された4GB、2GBには32倍速を採用。搭載されているのはSamsung製の4Gbitフラッシュメモリだ。ちなみに2GBはCF Type1だが、4GBはCF Type2の製品になる。

 北米では2GB CFカードが699.99ドルで、4月1日から出荷開始される。4GB CFカードは約1カ月遅れの5月頃から、1,499.99ドルでの出荷を予定している。

 ちなみに同社の日本法人では、先日16倍速の1GB製品を69,800円(オンラインストア価格)に価格改定したばかり。北米地域では32倍速の1GB CFカードがさらに安価になることもあって、これら1GBを超える製品の日本発売や価格については、現在検討段階ということだ。

□Lexar Mediaのホームぺージ(英文)
http://www.digitalfilm.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.digitalfilm.com/newsroom/press/press_03_02_03a.html

512MB、256MBのプロフェッショナル向け製品に対して採用される40倍速。同社のブースでは、大容量化と高速化の両面をクローズアップしていた USBをコントローラに統合しているのも、同社製CFの売りの1つ。高速書き込みを実現するWA(Write Acceleration)テクノロジーとともに、ブース内でデモを行なっていた
店頭販売用のパッケージに収められた状態でディスプレイされている4GBと2GBのCF


●SanDisk、無線LANとフラッシュメモリのコンボカード

 一方SanDiskのブースでは、やはりPMA2003にあわせてリリースした新UltraシリーズやExtremeシリーズを積極的に紹介している。また、すでに出荷が始まっているIEEE 802.11b対応のCF Type2カードに、128MBフラッシュメモリを加えたコンボタイプのカードを追加することを明らかにした。

□Sandiskのホームページ(英文)
http://www.sandisk.com/
□関連記事
【3月4日】SanDisk、-25~85度でも動作するCFとSDカード
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0304/sandisk.htm

すでに発売されているCF Type2対応のWi-Fi(IEEE 802.11b)カード。写真ではPCカードアダプタが付属している。同社のオンラインストアでの販売価格は、99.99ドル 残念ながらブース内にまだハードウェアはなく、ステージデモのスライドでのみ紹介されているWi-Fi(IEEE 802.11b)と128MBフラッシュメモリのコンボタイプカード
79.99ドルという低価格が売り物の画像ビューア。CF、スマートメディア、SDメモリーカード/MMC、メモリースティックの各メディアに対応し、テレビで再生ができる

□PMA 2003のホームページ(英文)
http://pma2003.pmai.org/

(2003年3月8日)

[Reported by 矢作 晃(akira@yahagi.net)]


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