NEW PRODUCTS TESTREPORT |
アーク情報システム | ||
CD革命/Virtual Pro Ver.6.5 | ||
DVD-R/RW書き込みに対応した仮想CD/DVDユーティリティ | ||
TEXT:目黒廣道 Hiromichi Meguro |
CD革命/Virtual Pro Ver.6.5のメイン画面。仮想ファイルの作成、追加、仮想ドライブの追加などを行なう |
CD革命の仮想ドライブはSCSI Miniport Driverを利用することで実現されており、PC上からはSCSI接続のドライブとして認識される。もちろん、複数台の仮想ドライブを構築することも可能である。
仮想ドライブにマウントする仮想CD/DVDファイルの作成はウィザード形式で進める。ユーザーが行なうのはファイルを保存するフォルダと後述するファイル形式を決める操作くらいなので、使い勝手は非常によい。
今回のバージョンアップでは、さまざまな機能が強化、追加されているが、その中でもっとも特徴的な機能は、従来のCD-R/RWへの書き込みに加えて、記録型DVDへの書き込みに対応したことだ。これにより、CD革命で作成された仮想DVDファイルをもとに、DVDの物理バックアップを作成することも可能となっている。
さらに、仮想CD編集ユーティリティを使えば、HDD上の任意のファイルを仮想CD/DVDファイル化し、これをCD-R/RWや記録型DVDに書き込んで物理メディア化することもできる。なお、ライティング機能を持たないスタンダード版(標準価格:12,800円、アップグレードパッケージ5,800円)も発売されている。
CD革命で作成したファイル以外、ISO形式やClone CD形式のイメージファイルも直接読み込むことが可能 |
このほか、仮想CD/DVDファイルのフォーマットは「互換モード」と「RAWモード」に対応する。互換モードは従来のバージョンから使用されていたフォーマットでMixedmode CDなどデータ領域と音声領域で構成されたCDをデータ領域のみ1つの仮想CDファイルにまとめ、音声領域はWAVやMP3形式で保存するもの。
これに対して、Ver.6から採用されたRAWモードはデータ領域と音声領域を1つのファイルとして保存する。互換モード形式のファイルでは、音楽CDやMixedmode CDは付属のプレイヤーを常駐させることで音声領域のWAVやMP3データを演奏するが、RAWモードの仮想ファイルではその必要がなくなり、通常のCDと同じように扱うことが可能になる。ただし、圧縮率は互換モードのほうが高いため、必要に応じて使い分けるとよいだろう。
さらに、今回のバージョンでは、新たに追加されたユーティリティ「FCDコンバーター」を使うことで、ISOファイルから互換モードファイル、RAWモードファイルから互換モードファイルへ、それぞれ相互変換することも可能となった。
そのほか、特殊なプロテクトが施されたCD-ROMや、ドライブとの相性などを自動で判別する「自動エラー処理モード」を搭載。HDDへ格納する際にメディアや光学ドライブの環境を判別することで、最適な状態で仮想CDを構築することができる。ただし、CSSによるプロテクトの施されたDVD-Videoについては仮想化することができない。
今回のCD革命は基本性能に大きな変化はないが、記録型DVDメディアへの書き込みや、他社製の仮想CDファイルを読み込めるなど付加機能でより便利になっている。老舗ならではの信頼性もあり、誰にでもお勧めできる仮想CD/DVDユーティリティと言えるだろう。
新規に追加された「FCDコンバーター」。ISOファイルをRAWモードファイルへ変換することなどができる | 仮想ファイルの作成はウィザード形式で進める。設定項目は少ないので作業は非常に簡単だ |
・製品名:CD革命/Virtual Pro Ver.6.5
・標準価格:13,800円/アップグレードパッケージ6,800円
・問い合わせ先:株式会社アーク情報システム
・TEL:03-5812-3455
・URL:http://www.ark-info-sys.co.jp/
・対応OS:Windows XP/Me/98/2000
▼動作環境
・CPU:Pentium 60MHz以上
・メモリ:64MB以上
・HDD:10MB以上の空き領域
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□アーク情報システムのホームページ
http://www.ark-info-sys.co.jp/
□製品情報
http://www1.ark-info-sys.co.jp/products/products_pc/pro6/main.html
(2002年8月12日)