NEW PRODUCTS TESTREPORT |
カノープス | ||
SPECTRA Light G32 PCI | ||
アップグレードに最適なPCI対応ビデオカード | ||
TEXT:天野 司 Tsukasa Amano |
カノープスが発売したSPECTRA Light G32 PCIは、ビデオチップとしてNVIDIAのGeForce2 MX 400を搭載したビデオカードだ。製品名が示すように、同社製品ではRIVA TNT2 Proを搭載したSPECTRA Light T32 PCI以来、久々のPCI対応製品となる。
カードは薄型ケースにも収まるように、Low Profile PCI規格で定められた「MD2」に準拠したサイズとなった。そのためT32 PCIでは付属していなかったLow Profile用のブラケットも付属し、標準サイズのブラケットと交換できるようになっている。
出力コネクタはD-Sub15ピンのアナログRGBが1系統のみ用意されるが、アナログ配線だけを別基板でコネクタまで導く、同社おなじみのSSHサブカードが使われている。同社の上位機種の場合、サブカードだけを別タイプに交換してコネクタタイプを変更することもできるのだが、本製品のサブカードはこれらとはタイプの違う小型の「Mini SSH」で、別タイプのサブカードは今のところ用意されていない。
サイズはT32 PCIよりも長くなっているが、Low Profile PCIに準拠したことで対応機種は増えている | Low Profile用のブラケットが付属するため、Low Profile PCI対応のマシンにも対応できる |
搭載するビデオチップはNVIDIAのGeForce2 MX 400。すでに新チップが登場しているが、その性能は比較的高い |
本製品の存在意義は、何と言っても「PCIバス版」という点につきる。ビデオカードは、今やすっかりAGP対応製品全盛であるが、ローコストマシンや省スペースマシンではAGPスロットを搭載していないものも多い。さらに、こうした製品で利用されているチップセット内蔵ビデオ機能やオンボードのビデオ機能は、多くの場合表示解像度や画質といった点で単体のビデオカードに劣る。
またAGPスロットがある場合でも、マルチディスプレイなどで2枚目のカードを装着するには、必然的にPCIバスに装着することになる。最近は2系統出力を持つカードも多いが、それもすべてではなく、3台以上のディスプレイを接続する場合には、PCIを使わざるを得ない。つまり、少ないながらもPCIカードに対する需要は確実にあるのだ。
最近ではすっかり選択肢が少なくなってしまったPCIビデオカードだが、上記のような用途では、本製品はかなり有力な選択肢となることは間違いない。またファンレスである点を活かして、低消費電力、静音マシンを構成するような場合にも向いている製品であろう。
テスト環境 CPU:Pentium III 1.0BGHz、マザーボード:Intel D815EEA、メモリ:PC133 SDRAM 256MB(CL=2)、HDD:Maxtor D540X-4G(120GB、5,400rpm)、OS:Windows XP Professional、32bitカラー、Vsync:OFF |
・製品名:SPECTRA Light G32 PCI
・標準価格:23,800円
・問い合わせ先:カノープス株式会社
・TEL:078-992-5846(カスタマーサポート)
・URL:http://www.canopus.co.jp/
・対応スロット:PCI
・ビデオチップ:NVIDIA GeForce2 MX 400
・ビデオメモリ:32MB SDRAM
・最大解像度:2,048×1,536ドット/1,677万色
・インターフェイス:D-Sub15ピン×1
・対応OS:Windows XP/Me/98 SE/2000
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□カノープスのホームページ
http://www.canopus.co.jp/
□製品情報
http://www.canopus.co.jp/catalog/g32pci/splg32pci_index.htm
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0416/canopus2.htm
(2002年6月7日)