NEW PRODUCTS TESTREPORT |
アドビ システムズ | ||
Photoshop 7.0 | ||
定番グラフィックツールがメジャーバージョンアップ | ||
TEXT:薮田織也 Oliya Yabuta |
【画面1】待望のPhotoshopオリジナルファイルブラウザ。ファイルにランク付けしてのソートや、バッチ処理によるファイル名の変換などが可能。キャッシュ機能も搭載する |
まず、新しいレタッチ機能として「修復ブラシツール」と「パッチツール」が追加された。これらのツールは写真のキズや不要な部分を修正するために役立ち、同様のことを従来のPhotoshopで行なう場合に必要とされていたステップ数を大幅に削減してくれる。「修復ブラシ」は従来からの「コピースタンプツール」の機能に、コピー先の周囲の色調に同化する機能が加えられたもの。修復したいキズかコピー元を指定するだけで、どんどん修復されていく。画面3で使っているのは「パッチツール」だが、これは修復したい場所を選択して、汚れのない肌の部分に選択範囲をドラッグするだけで、一気にその範囲を修復してくれるツールだ。そのほかのレタッチ機能としては、従来の「自動レベル補正」で補正し切れない色みの補正ができる「自動カラー補正」などがある。
【画面2】Photoshop 7.0は、写真のレタッチはもちろん、ブラシによるペイント、そしてWeb用グラフィックの作成まで、さらに多彩なデジタル画像編集が可能 | 【画面3】新しく追加された「修復ブラシツール」と「パッチツール」。色調補正の自動化機能によって、最小限のステップで誰もが簡単に写真をレタッチできる |
【画面4】新しいペイントエンジンに加え、著しく強化されたブラシツールの能力は、ペンタブレットを使うことで100%発揮される |
とくに、Intuos2ならペンに設置されたデバイスボタンによって、マウスに持ち換えることなくほとんどの操作をペンだけで行なうことができる。ブラシは画面4のようにかなり詳細に設定でき、カスタマイズしたブラシはプリセットしておくことができる。もちろん、ブラシそのものを新規に作って登録することも可能だ。ただ、あえて言わせてもらえば、ここまでペイント機能を強化したのならば、Painterのようなカラーパレットをぜひ追加してほしかったところだ。以前から代わり映えのしないカラーパレットでは、直感的に色を選ぶことが難しい。
そのほかの新機能では、Photoshop Elementsから登場したファイルブラウザが目新しい。もちろん、Elementsのものより数段使い勝手は向上している(画面1)。また、Photoshopと同時にインストールされるImageReadyも7.0になり、機能も大幅に向上した。もっとも大きな変更点は画像上の任意の色を抜き出して透明化できるようになったことだ。また、透明化にディザ方式が選べるようになり、ドロップシャドーを使ったグラフィックに応用すれば、Webページの背景色に合わせたマットカラーを選ばなくても、どんな背景にもなじませることができる。
原点回帰することでますます完成度が高くなった新しいPhotoshop。デジタルカメラユーザーはもちろん、Web作成者やCGデザイナーなどのデジタルクリエイターにとっても、従来以上に創造力を刺激してくれるグラフィックツールだ。
・製品名:Photoshop 7.0
・標準価格:通常版96,000円
アップグレード版25,000円
・問い合わせ先:アドビ システムズ株式会社
・TEL:03-5350-0407(カスタマーインフォメーションセンター)
・URL:http://www.adobe.co.jp/
・対応OS:Windows XP/Me/98/2000/NT 4.0
▼動作環境
・CPU:Pentium III 450MHz以上
・メモリ:128MB以上(192MB以上推奨)
・HDD:350MB以上
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□アドビ システムズのホームページ
http://www.adobe.co.jp/
□製品情報
http://www.adobe.co.jp/products/photoshop/
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