[an error occurred while processing the directive]

2008 International CES【Logitech編】

Logitech、新しいPC向けスピーカーと
「diNovo」シリーズの小型版を発表
~日本では未発売の3製品も登場

会場:Las Vegas Convention Center
    Sands Expo and Convention Center/The Venetian

会期:1月7日~10日



 毎年年明けに恒例のイベントとして開催されるデジタル家電関連の展示会、International CESは、今回も1月6日(現地時間)の夕方に始まるMicrosoftのビル・ゲイツ会長の基調講演から開幕する。それに先立つ、1月5日(現地時間)には報道関係者向けのプレビューが行なわれるなど、前日にもかかわらず、実質的にはすでにスタートしているような形だ。

 そんな中、周辺機器ベンダの米Logitech(日本法人ロジクール)は記者会見を開催し、Bluetoothに対応したキーボード、PC向けスピーカー、ネットワークメディアプレーヤー、プログラマブルリモコンなどの新製品を発表した。

●Logitech新社長のデビューの場ともなったInternational CES

 Logitechでは、この12月まで社長兼CEOだったGuerrino De Luca氏が会長に就任し、新たにJerry Quindlen氏が社長兼CEOに就任した人事をすでに明らかにしているが、今回行なわれた記者会見はその新社長のデビューの場ということになった。

 Quindlen氏は「Logitechはこれまでマウスから始まり、PCの周辺機器を使う会社として成長をしてきた。しかし、今の時代にはPCを超えたところに新しいチャンスがある。ゲームコンソールもそうだし、いわゆるデジタル家電などもそうだ。それらでユーザーがよりよい体験をするためにLogitechができることは多いと考えている」と述べ、すでにこれまでも取り組んできたようなPC以外のデジタル機器向けの周辺機器に、これからも積極的に取り組んでいきたいという意気込みを明らかにした。

 さらに、今後新しく参入する分野として、デジタルビデオセキュリティの分野を挙げ、同社がWebカメラの分野で培ってきた経験を元に、デジタルビデオを利用したセキュリティシステムのビジネスに参入していくと述べた。

Logitechの社長兼CEOに就任したJerry Quindlen氏 Logitechのデジタルホーム戦略 今後はWebカメラなどでの経験を生かしてビデオカメラを利用したセキュリティシステムの市場に参入する
 

●MX RevolutionのBluetooth版がバンドルされる「Cordless Desktop MX 5500 Revolution」

 その後、Quindlen氏はCESで発表された製品の1つとして、新しいBluetoothキーボードとマウスのセット「Cordless Desktop MX 5500 Revolution」を紹介した。Cordless Desktop MX 5500 Revolutionは、すでに「Cordless Desktop MX 5000 Laser」として発売されているワイヤレスキーボードとマウスのセット製品のBluetooth版だ。マウスは日本でも「MX Revolution」として発売されているワイヤレスマウスのBluetooth版で、Bluetoothを内蔵したPCであれば、USBの受信機がなくても利用することができる。

 なお、PCにBluetoothの機能が用意されていない場合に備えて、Bluetooth 2.0+EDRに対応したUSB受信機も付属しており、Bluetoothの機能が実装されていないデスクトップPCなどでも使えるように配慮されている。価格は169.99ドル(日本円で約18,000円)に設定されており、米国では1月末に出荷が開始される予定だという。なお、ロジクールの関係者によれば、今のところ日本での製品展開があるかどうかは“現在検討中”とのことだった。

Cordless Desktop MX 5500 Revolution。日本でもMX Revolutionはハイエンドマウスとして人気が高いが、それのBluetooth版となる。ぜひ日本では、Bluetooth版のマウスだけでも販売してほしいのだが……
キーボードの中央には液晶が用意されており、曲名やメッセージの着信などの情報を表示できる
 

●SRS TruSurround HDの機能を搭載し擬似的に5.1chのような環境を作り出す「Z Cinema」

 そのほかの製品は各製品の担当者から紹介された。中でも、日本市場にも展開される製品として注目を集めたのが、新しい2.1chスピーカーシステムの「Z Cinema」と超小型キーボードの「diNovo Mini」だ。

 Z Cinemaは基本的には2.1chと呼ばれるステレオスピーカーとサブウーファーがセットになったスピーカーセットで、PCとはUSBケーブルを利用して接続する。SRSのSRS TruSurround HDという音響技術をサポートしており、2.1chしかない環境でも、サテライトスピーカーが存在するような効果を擬似的に作り出すことで5.1chのスピーカーがあるような効果を作り出せるようになっている。入力端子はUSBのほか、外部入力を1系統備えている。

 日本での発売は3月を予定。価格はオープンプライスだが、直販サイト「ロジクールオンラインストア」の参考価格は36,800円。

Z Cinemaは、サブウーファーを備えた2.1chスピーカー。SRS TruSurround HDに対応しており、5.1chのような環境を擬似的に作り出すことができる Windows Media Centerの操作も可能なリモコン。スピーカー音量の操作なども統合的に行なえるので便利(通常はスピーカーとMedia Centerで2つのリモコンが必要になる) ウーファーの入力端子

□ニュースリリース
http://www.logicool.co.jp/index.cfm/172/4055&cl=jp,ja

●Windows Media Centerの操作性をさらに向上させる「diNovo Mini」

 diNovo Miniは前回のInternational CESで発表された「diNovo Edge」のさらに小型版という趣の製品で、見た目がPDAのような小型のキーボードとなっている。Windows Media Centerの操作を行なうことを前提にしているが、もちろん、普通のキーボードとしても利用することが可能だ。付属のドングルとの通信方式にはBluetoothが利用されており、最長で10m離れた位置から操作できる。

 キーボードに触れるとバックライトが点灯したり、パッド方式のポインティングデバイスが内蔵されている点などはdiNovo Edgeの特徴を受け継いでおり、映画の再生時などでやや暗い環境などでも操作できるようになっている。

 タッチパッドにはメディア操作モード、タッチパッドモードの2つが用意されており、前者はWindows Media Centerの操作に最適化されており、後者は通常のPCの操作に利用する。なお、現在どちらのモードで動作しているかはバックライトの光り方が変わることで瞬時に判別できるようになっている。

 ユニークなのはPCだけでなく、PLAYSTATION 3(PS3)にも対応していることだ。これにより、PS3でのメディア再生時やゲーム中にちょっと文字入力をしたいときなどに活用することができる。

 出荷は3月を予定。文字の配列は米国と同じ英語配列のみとなり、日本語配列のモデルは用意されない。価格はオープンプライスだが、直販サイトでの価格は18,800円。

非常にコンパクトなdiNovo Mini 米国でのパッケージ メディア操作モード時の点灯した様子

□ニュースリリース
http://www.logicool.co.jp/index.cfm/172/4056&cl=jp,ja

●ネットワーク経由で音楽ファイルの再生を行なう「Squeezebox Duet Network Music System」

 このほか、今のところ日本での発売の予定はないが「Squeezebox Duet Network Music System」というネットワークミュージックプレーヤーとプログラマブルリモコン「Harmony」シリーズの最新製品となる「Harmony One」も発表された。

 Squeezebox Duet Network Music Systemは2.4型の液晶を搭載したリモコンとEthernetないしはIEEE 802.11g無線LANでホームネットワークに接続する受信部から構成されており、ユーザー宅のホームネットワークに保存されている音楽ファイルをネットワーク経由でストリーミング再生できる。サポートするフォーマットはMP3/AAC/Ogg Vorbis/MP2/MusePack/WMA/WMA Lossless/Apple Lossless/FLAC/AIFF/WAV/PCM。なお、いずれのフォーマットもDRMが施されたファイルは再生できない。

 ユニークなのは、単にユーザーのHDDにあるファイルを再生するだけでなく、インターネット経由でサービスされるインターネットラジオや音楽のストリーミングサービスなどが直接利用できることだ。Pandora、MP3tunes、Slacker、Rhapsodyなどがサービスプロバイダとして挙げられており、それらに直接接続して音楽を楽しむことができる。

 価格は399.99ドルで1月中には米国とヨーロッパで出荷が開始される予定だ。なお、受信部、リモコンだけだけを追加購入することも可能で受信部は149.99ドル、リモコンだけは299.99ドルとなる予定と言うことだ。ロジクールの関係者によれば、今のところこの製品が日本向けに出荷される予定はないという。

 Harmony Oneは、同社のプログラマブルリモコンの新製品で、新たにタッチスクリーンを搭載し、より簡単に操作できるようになっているほか、ボタンの位置などを見直すことでより、操作性を向上させたという。価格は249.99ドルで、米国ないしはヨーロッパ向けに2月に出荷する予定だという。

Squeezebox Duet Network Music Systemのリモコン Squeezebox Duet Network Music Systemの受信部 米国ではこうしたサービスプロバイダのストリーミングサービスを利用できる
液晶がタッチパネルになったHarmony One さまざまな研究によりボタンの位置なども最適化されているという

□2008 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
□Logitechのホームページ(英文)
http://www.logitech.com/
□プレスリリース(和文)
http://www.logicool.co.jp/index.cfm/133/3920&cl=jp,ja?
src=logi_home&lnk=ces-2008&WT.ac=ps|4046|hp

□関連記事
【2007年1月11日】【CES】Creative、PCI-eとExpressCardのX-Fiサウンドカード
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0111/ces12.htm

(2008年1月7日)

[Reported by 笠原一輝]

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.