レッツノート RZ4。10.1インチながらビジネスシーンに応えてくれる

 ビジネスシーンにおいて、エンカウント率の高い「レッツノート」シリーズ。どうして愛されているのだろうか。今回、夏モデルの「レッツノート RZ4」をお借りする機会を得たので、あれこれと試してみることができた。これまで長くIT方面でライターをしているが、レッツノートをじっくり運用したのはほぼ初めての経験だ。実機に触れてみると、ちょうどつかみやすい厚さで鞄から出し入れしやすかったり、ヒンジの硬さも絶妙だったり、インターフェースのレイアウトが左右きっちり分かれているのもいいし、よく考えられているなぁと感心するばかりだった。特にパームレストの安定感は、これまで使ってきたノートPCに比べて、たわんだ感じがしなかったのには驚かされた。そんなファーストインプレッションを持ちつつ、実際に業務へ投入してみたり、ビジネスでの使用シーンを考えてみたりしたので、今回はそんなレポートをお送りしよう。

CPUもアップグレード。LTE対応モデルでも約770gという軽さ

LTEモデルは約770g、LTE非対応モデルは約745gと軽いため、持ち出すことをためらわない

 まずスペックを見てみると、レッツノート RZ4は10.1インチで、タブレットモードも備えるコンバーチブルPCだ。液晶はタッチパネル対応の1920×1200ドットIPS液晶。サイズも相変わらずコンパクトで、筐体は春モデルを引き継いでいるため、重量700g台でありながら76cmからの落下に耐え、100kgfの耐圧性能とお約束の堅牢性ももちろん健在だ。

 夏モデルのCF-RZ4DFMBRでは、CPUはIntel Core M-5Y71にアップデートされ、OSはWindows 8.1 Pro Update 64bitになっており、専用LTEにも対応。わざわざモバイルルーターを持ち歩く必要やテザリングをする必要なく、ネットワークへアクセスできるというわけだ。標準バッテリー装備状態でLTE対応モデルは約770g、LTE非対応モデルは約745gという軽さはやはり魅力だろう。なおWindows 10無償アップグレード対象機種でもあるため、そろそろ登場しそうな新OSのことも気にしなくていい。

プレミアムエディションの搭載メモリーは16GBに拡張されている。また標準モデルに関しても8GBに拡張されているのも魅力だ

 今回試用した店頭モデルのCF-RZ4DFMBRは、新色のウォームゴールド&カッパーだ。ブルー&カッパーだけでなく、天板もカッパーに近い色がほしいという声に応えたもので、少し派手な印象を抱くかもしれないが、実際に目にすると落ち着いた感じが好印象で、またビジネスシーンにおいて、わりとある「置き忘れ」対策にもなるだろう。業務上の大切な情報が入っているケースもあるため、そこはかとなく存在感があるというのは、じつは重要なポイントだ。なお、パナソニックストアで天板に新色を追加するとのこと。これもコーデのひとつとして考えてみるのもおもしろそうだ。

タンジェリンオレンジが加わり、夏モデルではカラー天板は全部で7色となった。左から順に新色のタンジェリンオレンジ、ウォームゴールド、サンダーブルー、ライジングレッド(プレミアムエディション限定)、ハーモニックブルー、ジェットブラック、シルバーダイヤモンド(カッパーのボディの場合は選択不可)

レッツノートの代名詞「堅牢性」はやはり魅力

 ビジネスシーンでなくとも、ノートPCを持ち運ぶ場合に、真っ先に直面するのが堅牢性の問題だ。筆者の場合は撮影現場に持ち込むときもあり、何かにぶつけてしまうだとか、気がつかずに重い荷物の下に置いてしまうだとかがよくある。またモデルさんを撮影する場合、モデルさんやクライアントとの絵コンテや撮影テストのチェックを優先しがちになるため、ノートPCの置き場所も選ばないことが多い。撮影に集中しすぎてノートPCを踏んでしまった経験もある。万が一そうなっても、レッツノート RZ4ならデータが壊れたり、液晶が割れる確率も下がるだろう。こういった信頼性はとても評価できる。

 
個人的にはこの形状に存在価値はあるのかと思っていたが、打ち合わせで相手によく見せたい場合や撮影しながらの絵コンテの確認時に活躍してくれた   180度開いた状態にもできるのは、打ち合わせ向きだ
サッと取り出せるのもスペックだといえる

 最近では薄いノートPCがすっかりトレンドだが、レッツノート RZ4の場合も持ち運びに支障がない19.5mmだ。この時点のイメージだとカバンの中での占有率が気になってしまうが、レッツノート RZ4は10.1インチであり、単純に平面面積が少ない。そのため、カバン内において重心の中心になりにくく、隙間に押し込むといったことがたやすい。また縦横を変更してもよしと、ノートPC以外にも紙資料やプレゼンアイテムが多いのであれば、サイズから生まれる性能を活用しやすいだろう。

ビジネスマンならLTE対応モデルがオススメ

 もちろん、LTE対応も重要なポイントだ。モバイルルーターを持つ必要がない=荷物が減る+充電はレッツノートRZ4だけでよくなる。また、スリープ解除をした時点で接続されているのもポイントだし、モバイルルーターを過去に5つほど置き忘れでロストしている経験もあるので、ただありがたい。これは備品管理としてもノートPCとモバイルルーターをまとめられるわけで、何かと持ち歩くものが多いビジネスマンであれば、しっくりくるハズだ。パナソニックでは自社の通信サービスWonderlink LTEを推奨している。すでにXi(クロッシー) SIMを持っているのであれば、動作することも加えておこう。

SIMカードスロットはバッテリーを外すと確認できる。いまどきでは珍しい標準サイズだが、SIMマウントアダプターの入手は楽なので、手持ちのXi SIMの使い回しもOK   ことあるごとにテザリングのアクションをせずに済むのは、ノートPCで実際に体感してみないと分からない利便性だ

 操作性については、これまでのノートPCとの付き合い方で変わる部分が多い。たとえば、文字入力頻度が高い場合には、その筐体サイズの小ささから長文の入力向きではないと感じる人がいるかもしれない。本記事はレッツノート RZ4で作成しているのだが、メールなどの短文やデータ修正程度ならばいいが、長文はいつもの速度で打鍵できないでいる。約16.8mmのキーピッチがその理由になる。フルサイズである場合は約19mmなので、それに慣れてしまっているため、打鍵速度を上げるほど、いつものポジションになってしまう。ただし、レッツノートでお馴染みとなったリーフ型キーボードは指のひっかかりが少なく、キーストロークも1.5mmとたっぷり取られているため3日ほどですっかり慣れたので、ちょっと奥手な子と話すようにゆっくり仲良くなっていくといいだろう。

実際に操作しているところ。手でほとんど隠れてしまうが、10.1インチのタッチタイプにもすぐ慣れるので問題ないだろう。またキーストロークは約1.5mmで堅すぎず、柔らかすぎずでちょうどいい印象だ   レイアウトを見てみると、Enterキーのサイズをなるべく確保しているのがわかる。ESCキーと半角/全角キーは好みが出てくるかもしれない

+αの使い方を与えてくれるレッツノート RZ4

 ハードウェアとビジネスシーンで見てみると、もっとも気になるのは外出先での操作性だろう。たとえばどこかのベンチで座るような場合は膝上での作業になる。物理的に小さいため、やや内股気味になるが安定感がよく、さらにコンパクトでサッと取り出せるのもとても気分がよい。とりあえずメール内容や資料をサッと確認したい場合は、約770gという軽さであるため、片手持ちでも負担になりにくい。

 そして、タブレットモードもあるため、見るだけであればタブレット的な運用もできるのも都合よく感じた。これは打ち合わせやプレゼンだけでなく、イベント時の進行表や各状況の把握用としても視認性からスマホ以上のものだといえるし、カンペとして手書きメモを見せることもしやすい。結果として荷物を減らせる可能性が高くなるので、手にしたら「何ができるか。何の代替になるか」をまず考えてみてほしい。ワークスタイルは多種多様だが、それぞれに合ったノートPC+α運用方法が見えてくるだろう。

膝上に載せたところ。とくにストレスを感じることなく作業できる   LTEモデルは約770g、LTE非対応モデルは約745gという軽さ、厚さ19.5mmなので、立った状態での片手持ちでも保持しやすい   タブレットそのままな使い勝手も快適だ。写真は晴天下で輝度最大だが、内容の確認もきちんとできるレベルだ。気になる場合は日陰で操作するといいだろう
もっとも操作することが多いオフィスで輝度最低、輝度最大にしてみたところ。薄暗い部屋でのプレゼンも想定しているからか、最低輝度は低めに設定されている
インターフェイスにはD-subとHDMIフルポートを備えているため、古めのプロジェクターであっても安心だし、外出先のHDMIケーブルを借りる場合もフルポートで心強い   USB 3.0ポートは、ひとつはスリープ状態での給電に対応している。対応ポートには「CHG」の文字が記載されている

 筆者の場合には、撮影現場などで負荷の高い処理が発生することもよくある。たとえば写真の現像に関しては、これまでのノートPCならせいぜいJPEGだけを取り込んでのプリチェックくらいが妥当なところだった。しかし、レッツノート RZ4なら、さらに写真のリサイズまでもストレスなく作業できるので、取材時のお供として十分に活躍してくれる。

 Office系アプリケーションや動画再生もストレスなく、ビジネスシーンでよくある作業の大半ではかなり満足できるだろう。外出先でどうしても負荷のある作業をする必要がある場合は、クラウドサービスでデータを共有しつつ、外出先とオフィスで使い分けるといった路線が無難だ。また前述しているようにLTE対応モデルであれば同期はすぐに実行されるし、巨大なデータをUSBメモリーやSDカードなどでデータをコピーする場合もSSDの性能もあってストレスは少ないというのも、使い込むほど実感できた。

ヒンジにはゴム足が用意されており、少しだけだがキーボード面を傾斜させることができる   撮影した写真を取り込んで操作しているところ。RAW現像はさすがに厳しいが、JPEGであれば問題のない速さ
使用したアプリケーションはCapture One。現像ソフトだが、JPEGをトリミングして、まとめてリサイズ用として取材でも愛用しているもの   CrystalDiskMark 4.0.3の結果。写真のようにRead/Writeも高いため、巨大なデータの読み書きにも強く、USBメモリーなどで資料を受け取る場合も待ち時間は少なくて済む   SDカードスロットの性能をチェックしたところ、microSDカード+アダプター(SanDisk Extreme PRO、Read95MB/s、Write90MB/s)でも十分な性能を確認できた

 今回は使い勝手の面に注力してみたが、邪魔になりにくい10.1インチであり、いろいろなスタイルで都合よく扱える点と、予想よりもキー入力しやすい部分で取材時のお供として活躍してくれた。サイズ帯ではタブレット+Bluetoothキーボードも視野に入ってくるかもしれないが、iOSやAndroidの場合だとアプリの切り替えが面倒だし、しっかりとしたキーボードは少ない。またフォルダー内のファイルを選択して圧縮してメール送信といった場合も、やはりノートPCのほうが楽だ。コンバーチブルPCであるため、タブレットのように使いたいシーンも強くて、隙がない。LTE対応モデルがあるため、中途半端にタブレットに手を出すよりは、ノートPCとしても十分に使えるレッツノートRZ4がいいだろう。普段のビジネスワークから逆算して、外回りが多いのであれば、とくにレッツノートRZ4を選ぶメリットは多いハズ。店頭モデルで実際にフィーリングチェックをするのもよし、パナソニックストアでWeb販売モデルやカラーの組み合わせをチェックするのもよし。ぜひお気に入りの一台を手に入れてもらいたい。

(林佑樹)

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