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重量級タイトルも結構遊べる!? RTX 3050搭載で15万円台のゲーミングノートを検証

~パソコン工房「LEVEL-15FX150-i7-NASX」レビュー

LEVEL-15FX150-i7-NASX。直販価格は15万1,980円から

 PCパーツショップの「パソコン工房」で知られるユニットコムのゲーミングPCブランド「LEVEL∞」(レベル インフィニティ)。様々なゲームの推奨モデルを揃えるほか、プロゲーミングチームやストリーマー、声優などのコラボレーションモデルを積極的に展開。充実のラインナップを誇っている。

 その中で、8コア16スレッドのCPUにNVIDIA最新のGeForce RTX 3050を搭載して15万円台という良コスパを実現したのが15.6型のゲーミングノート「LEVEL-15FX150-i7-NASX」だ。仕事や学業にも使いやすいシンプルなデザインも特徴の本機を早速レビューしていきたい。

メモリやストレージ構成を変更可能

 「LEVEL-15FX150-i7-NASX」は、CPUにIntelの第11世代Coreプロセッサ「Core i7-11800H」を搭載。8コア16スレッド仕様でTurbo Boost時は最大4.6GHzまで動作クロックが上昇と、モバイル向けとしては高い性能を備える。その分、TDPは45Wと高めだ。メモリはDDR4-3200が16GB(8GB×2)、ストレージは高速なNVMe SSDが500GBと必要十分と言える。

CPUは8コア16スレッドの「Core i7-11800H」を搭載

 ゲーミングPCで最も重要と言えるGPUは「GeForce RTX 3050」。モバイル向けのRTX 3000シリーズで一番下位に位置しているが、CUDAコア数は2,048基とその数は多い(前世代のモバイル向けRTX 2060が1,920基)。ビデオメモリはGDDR6が4GB、バス幅は128bitとこのあたりはエントリー向けらしいスペックと言える。

 TDPやブーストクロックはノートPCの設計によって変わり、本機ではTDPは85W、ブーストクロックは1,500MHzに設定されていた。RTXシリーズなので、レイトレーシングや描画負荷軽減技術のDLSS(Deep Learning Super Sampling)に対応しているのが強み。実際の性能については後述する。

GPUにはモバイル向けのGeForce RTX 3050を搭載
TDPは85W、ブーストクロックは1,500MHzに設定

 このスペックで15万円台とコストパフォーマンスは高い。CPUとGPUの変更はできないものの、メモリは最大32GB、ストレージは3台まで追加が可能で、しかも容量は1台あたり最大2TBまで選べる。大作ゲームでは1本で100GBを超えることもあるため、複数のゲームをインストールしたい人にはありがたいポイントだろう。また、動画編集用に大容量ストレージを搭載したい、というニーズにも応えられる。

 サポート面は1年間の無償保証があるほか、有償になるが3年または4年間に延長も可能。修理金額や修理回数に上限なしと保証内容は手厚くなっている。出荷予定も2~5日後と十分迅速と言えるだろう。

【表1】LEVEL-15FX150-i7-NASXの仕様
CPUCore i7-11800H(8コア/16スレッド、2.3GHz~4.6GHz)
メモリDDR4-3200 16GB
ストレージ500GB SSD
液晶1,920×1,080ドット表示対応15.6型
OSWindows 10 Home
インターフェイスUSB 3.1 Type-C、USB 3.1、USB 3.0、USB 2.0、HDMI、Mini DisplayPort、SDカードリーダ、Webカメラ、ステレオスピーカー、音声入出力端子
無線Wi-Fi 6、Bluetooth
本体サイズ364×258.5×33.8mm(幅×奥行き×高さ)
重量約2.1kg

シンプルなデザインで幅広い用途に使える

 続いて、本体をチェックしていこう。

 ゲーミングPCではあるが、デザインは黒を基調としたシンプルなもの。そのため、ビジネス用途にも使いやすく、高い性能を活かしてクリエイティブ用途で活躍させるのもよいだろう。白色に側面を仕上げたキーボードのキーはよいデザインのアクセントとなっており、バックライトの発光色を選べるなど、ゲーミングPCらしい一面もしっかり持っている。

 本体の重量は公称で約2.1kg(バッテリ含む)でサイズは364×258.5×33.8mm(幅×奥行き×高さ)と15.6型だけに大きめ。さらにバッテリ駆動時間は約2.6時間と短いので、モバイル用途には向いていない。

シンプルで用途を選ばないデザイン
ディスプレイは最大でここまで開く

テンキー付きのキーボードを採用

 キーボードは、クセのない日本語配列で使いやすい。スペース確保のために小さくされがちな矢印キーが大きいのもナイスだ。キーピッチは実測で約19mmと十分な広さがある。テンキーを備えている点も、ビジネス用途に向いていると言えるところ。

 左下の「Fn」キーとファンクションキーを組み合わせることで、タッチパッドの有効/無効、外部出力への切り替え、ミュート、音量調整、輝度調整、機内モードへの切り替えなどが実行できる。タッチパッドは110×63mm(クリックボタン除く)と十分広い。

キーボードはオーソドックスな日本語配列
キーピッチは実測で約19mm
テンキーも備えている
タッチパッドは110×63mmと十分広い
キーボードはバックライトを搭載
バックライトの発光色はユーティリティで設定できる

液晶は非光沢のフルHD、インターフェイスは必要十分

 液晶は15.6型のフルHD解像度だ。表面は非光沢で、詳しいスペックは公表されていないが、側面から見ても色の変化が小さいことからIPSパネルが採用されていると見られる。リフレッシュレートは60Hzだ。高リフレッシュレート仕様ではないのが、ちょっと残念なところ。せめて144Hzは欲しい。

 ディスプレイ上部には100万画素のWebカメラとマイクを内蔵し、底面にはステレオスピーカーがあるため、Web会議も手軽にこなせる。小型のスピーカーで低音が弱いためゲームプレイや音楽を楽しむのには少々向かないが、Web会議や動画の視聴には便利だ。

ディスプレイは15.6型のフルHD液晶。リフレッシュレートは60Hz
液晶の詳細なスペックは不明だが視野角は広め
ディスプレイ上部には100万画素のWebカメラとマイクを内蔵
底面にステレオスピーカーを備える

 インターフェイスは左側面にUSB 3.0、USB 2.0、ヘッドフォン出力、マイク入力を搭載。右側面にUSB 3.1、USB 3.1 Type-C、SDカードスロットを用意。背面にはMini DisplayPort出力、HDMI出力、Gigabit Ethernetがある。

左側面にUSB 3.0、USB 2.0、ヘッドフォン出力、マイク入力
右側面にUSB 3.1、USB 3.1 Type-C、SDカードスロット
背面にMini DisplayPort出力、HDMI出力、Gigabit Ethernet
バッテリは着脱式だ

 また、無線LANはIntel AX201によるWi-Fi 6(最大2.4Gbps)に対応し、Bluetooth 5もサポートしている。付属のACアダプタは150W出力なので、そこそこ大きい。それでもゲーミングPCのACアダプタとしては小さめと言えるが。重量は筆者の実測で425g(ケーブル込み)だった。

ACアダプタは150W出力でそこそこ大きい
ACアダプタの重量はケーブル込みで425g

人気FPSで高フレームレートを出せる性能

 次にベンチマークで基本性能をチェックしてみよう。ベンチマークは「PCMark 10」、「3DMark」、「Cinebench R23.200」、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、「ドラゴンクエストX ベンチマーク」、「CrystalDiskMark」だ。本機には、パフォーマンス、エンターテイメント、静音、省電力と4つの動作モードが用意されているが、ここではパフォーマンスに設定してテストを行なっている。

付属アプリの「CONTROL CENTER 3.0」で動作モードを設定できる
【表2】LEVEL-15FX150-i7-NASXのベンチマーク結果
PCMark 10
PCMark 10 Score6,451
Essentials10,240
App Start-up Score14,566
Video Conferencing Score7,819
Web Browsing Score9,428
Productivity8,891
Spreadsheets Score10,703
Writing Score7,386
Digital Content Creation8,003
Photo Editing Score9,753
Rendering and Visualization Score9,641
Video Editting Score5,452
3DMark
Time Spy5,559
Fire Strike11,823
Port Royal673
Wild Life30,829
Night Raid40,929
Cinebench R23.200
CPU(Multi Core)13,362
CPU(Single Core)1,523
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク
1,920×1,080ドット 高品質(デスクトップPC)13,571
1,920×1,080ドット 最高品質12,414
ドラゴンクエストX ベンチマーク
1,920×1,080ドット 標準品質24,630
1,920×1,080ドット 最高品質24,582
SSDをCrystalDiskMark 8.0.4で計測
1M Q8T1 シーケンシャルリード2243.36
1M Q8T1 シーケンシャルライト1160.48
1M Q1T1 シーケンシャルリード1951.91
1M Q1T1 シーケンシャルライト1159.27
4K Q32T1 ランダムリ-ド557.51
4K Q32T1 ランダムライト525.19
4K Q1T1 ランダムリ-ド71.79
4K Q1T1 ランダムライト119.97

 PCMark 10は、Web会議/Webブラウザ/アプリ起動の“Essentials”で4,100以上、表計算/文書作成の“Productivity”で4,500以上、写真や映像編集“Digital Content Creation”で3,450以上が快適度の目安となっているが、スペックを考えれば当然ではあるが、すべてスコアは約2倍ほど上回っている。CinebenchもMulti Core、Single Core両方ともノートPCとしては優秀なスコアで、苦手な処理がないことが分かる結果だ。

 ゲームに関しては、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、「ドラゴンクエストX ベンチマーク」ともフルHD解像度かつ最高画質設定で十分快適にプレイできるスコアを出しており、オンラインRPGのプレイで不満を感じることはないだろう。

 ストレージは、シーケンシャルリードが2,243.36MB/s、シーケンシャルライトが1,160.48MB/sとNVMe SSDとしては特別速いわけではないが、550MB/s前後が限界なSATA接続のSSDよりもずっと高速だ。

 ちなみに、動作モード別の性能もテストしておこう。3DMarkを実行したところ、スコアが高い順にパフォーマンス、エンターテイメント、静音、省電力となった。ゲームで少しでも高い性能を出したいのであれば、パフォーマンスに設定しておくのがよいだろう。

動作モード別の性能

 また、モード別のCPUとGPUクロック、CPUとGPU温度も確かめておこう。ここではサイバーパンク2077を10分間動作させたときの、CPU/GPUクロック、CPU/GPU温度を「HWiNFO 7.10」で追っている。

CPUクロックの推移
GPUクロックの推移
CPU温度の推移
GPU温度の推移

 静音モードがCPU/GPUクロックが低めなのに、CPU/GPU温度が高いのは、単純に冷却ファンの回転を抑えるため。ほかのモードは、温度に合わせてCPUとGPUのファンが強烈に回るので温度は上がりにくい。高負荷時のファンの音は静かではないが、ゲーミングノートPCとして強烈にうるさいというほどではない。ヘッドフォンをしてプレイすれば気にならないだろう。

 しかし、ほかの家族がいる状況や、深夜にプレイする場合は静音モードにするのもアリだろう。ほかのモードに比べて圧倒的に静かになるからだ。

 意外にもパフォーマンスモードはCPUクロックが低い。その分、GPUクロックは最も高いのがポイントだ。ノートPC全体の熱処理に限界があることを考えると、ゲームのプレイにおいてはCPUクロックよりもGPUクロックを伸ばす方がよい、というチューニングなのではないだろうか。実際3DMarkではパフォーマンスモードがトップスコアなので、この方針は正解と考えられる。

 ここからは、搭載GPUのGeForce RTX 3050の実力を確かめるべく、いくつかのゲームでどの程度フレームレートが出るのか試していきたい。なお、動作モードはすべてパフォーマンスに設定している。

 まずは、人気FPSの「レインボーシックス シージ」と「Apex Legends」から。レインボーシックス シージはゲーム内のベンチマーク機能で測定、Apex Legendsはトレーニングモードの一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測している

レインボーシックス シージ
Apex Legends

 どちらもフルHD解像度かつ最高画質で快適なゲームプレイの目安となる60fpsを大きく上回った。これなら、高リフレッシュレートのゲーミング液晶を別途用意してプレイするという選択肢も入ってくるだろう。

 GeForce RTX 3050はレイトレーシングとDLSSにも対応しているということで、その両方をサポートするゲームとしてリメイク版の「Myst」を試して見る。一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

Myst

 それほど重いゲームではないので、最高画質かつレイトレーシングを有効にしてもほぼ平均60fpsを達成。DLSSを活用すれば、平均97.4fpsまで伸ばせる。

 では、重量級と言えるゲームではどうだろうか。同じくレイトレーシングとDLSSの両方をサポートする「ウォッチドッグス レギオン」と「サイバーパンク2077」を用意した。ウォッチドッグス レギオンはゲーム内のベンチマーク機能で測定、サイバーパンク2077は街中の定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

ウォッチドッグス レギオン
サイバーパンク2077

 どちらも動作に高いマシンパワーを求めるゲームだけあって、高い画質とレイトレーシングを組み合わせるとDLSSを使っても平均60fpsに到達するのは難しい。重量級ゲームをプレイするなら、レイトレーシングを使わず、描画負荷を軽減するDLSSだけを活用するのが現実的だ。

 とは言え、エントリークラスのGPUでちょっと画質を設定を落とせば、重量級ゲームが快適に遊べる、というのは非常にうれしいところ。RTX 3050は侮れない性能を持っていると言ってよいだろう。

PCゲームを一通り遊びたい人にピッタリ

 価格が15万円半ばと考えると、8コア16スレッドのCPUにレイトレーシングとDLSSの両方に対応するGPUの組み合わせはかなりお得だ。軽めのFPSなら高いフレームレートを出せ、重量級ゲームも画質をちょっと気にすれば十分快適にプレイできると、PCゲームの世界を知りたい入門機として最適。CPU性能が高いだけに、テレワークやクリエイティブな用途にも向いている。バランスがよく、多くの人に勧めやすい1台だ。