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初のWindows 11パッチでRyzenのL3遅延がさらに悪化?

 Microsoftは12日(米国時間)にWindows 11向けに初となるパッチ「KB5006674」をリリースしたが、海外メディアTechPowerUpが報じたところによると、当初よりWindows 11に存在していたRyzenのL3キャッシュの遅延問題が、パッチ適用によりさらに悪化したという。

 TechPowerUpによれば、Ryzen 7 2700Xの標準的なL3キャッシュ遅延は本来10ns程度なのだが、Windows 11では17nsになるという。これがWindows 11初の月例パッチを適用すると31.9nsへとさらに悪化してしまうのだという。

 だが、そもそもWindows 11では当初からこの程度の遅延が発生していたという報告もあり、悪化したというよりも単に修正しておらず、測定誤差という可能性も否定できない。

 なお、AMDは既にこの問題の解消に向け取り組んでいるとしており、10月内のパッチ提供を目指している。TechPowerUpによると、L3遅延問題はWindows Updateを通して10月19日にパッチを配布する予定。また、UEFI-CPPC2(より高性能なコア自動的に選択する機能)が正しく動作しない問題については10月21日にパッチを配布するとしている。

 同誌によれば、Intelは11月にAlder Lakeをリリースする予定だが、仮にWindows 11環境においてRyzenとAlder Lakeを比較する場合は、このパッチのリリースを適用してから比較するべきだと述べている。