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【懐パーツ】Tekram初の自社製コントローラ採用SCSIカード「DC-395U」

DC-395U

 以前AdaptecのSCSIカードを紹介したさいに、「Tekramのほうが定番だったのでは?」という声が多く聞かれたので、今回はそのTekramの「DC-395U」を紹介する。

 TekramのSCSIカードは安価ながらそこそこの性能を発揮していたので、Adaptecと並んで人気があったようだ。そのなかでも定番なのはSYMBIOS製のSCSIコントローラ「53C875」を採用した「DC-390U」(Ultra SCSI)や「DC-390F」(Ultra Wide SCSI)なのだが、今回紹介する製品は、打って変わってTekram初となる自社製のコントローラ「TRM-S1040D」が採用されている。

 もっとも、「自社製コントローラだからなんだ」と言われればそこまでだ。このカードは大した特徴もないし、DC-390U/FがWindows 10 64bitでも動作することを考えると、型番が5も進んでいるのにもかかわらず、むしろ退化である。Tekramがまだ生きていることを考えると、「64bitで使えるようちょっと頑張ってくれや」と思わなくもない。

 安価なカードであるため、基板上の部品数もかなり少なくなっている。DALLASの「DS21T07S」はSCSIのターミネータ、AMI(American Microsystems Inc)の「FS61181」はクロックジェネレータ、Atmelの「93C46」はシリアルEEPROMである。

 ちなみにTekram USAのページでは現在、Areca製品の販売を行なっているが、紹介によると両社はパートナーシップの関係にあるようで、市場がSCSIからSATA/SASへと移り変わるなか、Tekramの支援のもと、Arecaが製品技術の開発を行なっているのだという。

 しかし今でも、DC-395UからBIOSを省いて低価格化した「DC-315U」が、49.99ドルで注文できるようである。

基板背面の実装部品はない
外部インターフェイスは標準ハーフピッチである
内部インターフェイスは一般的な50ピンだ
Tekram独自開発のTRM-S1040D
DALLASの「DS21T07S」はSCSIのターミネータ、AMI(American Microsystems Inc)の「FS61181」はクロックジェネレータ
Atmelの「93C46」はシリアルEEPROMである