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彗星探査機「ロゼッタ」、12年の任務にピリオド
~2016年9月30日に彗星に衝突
2016年7月1日 16:51
欧州宇宙機関(ESA:European Space Agency)が2004年に打ち上げた彗星探査機「ロゼッタ」が、この9月30日に彗星に着地し、12年にわたる任務を終了することとなった。
ロゼッタは2004年3月に打ち上げられ、2014年8月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着。その地表に着陸機「フィラエ」を投下させ、彗星の組成データなどの送信に成功した。現在ロゼッタはチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の軌道上を移動しているが、太陽および地球からの距離が離れすぎるため、まもなくソーラーパワーによるシステム駆動や、地球へのデータ送信ができなくなる。
そのため、ESAではロゼッタを、その最後の任務として彗星に着地させる。着陸機ではないため、衝突によりロゼッタは破壊される。ESAによると、着陸のための計算や制御は困難を極め、確実に着陸させられるかはまだ分からないというが、衝突までの最後の数時間で、ロゼッタは彗星の高解像度画像など、その一生に一度しかできない観測を行なう予定だ。
ロゼッタのこれまでの軌跡はESAのこちらのサイトで確認できる。