イベントレポート

Dell、8型ゲーミングデバイス「Concept UFO」と13.3型折り曲げ型PC「Concept Ori」を披露

Dellが公開したConcept UFO

 米Dellは、1月7日~1月10日(現地時間)に米国ネバダ州ラスベガス市で開催されている世界最大のデジタル展示会「CES 2020」の初日となる7日に記者会見を開催。コンセプトモデルとして13.3型パネル搭載折り曲げ型PC「Concept Ori」と、8型パネル搭載ゲーミングデバイス「Concept UFO」の2つを公開した。

広くフィードバックが集まることを期待してコンセプトモデルを公開したDell

4面狭額縁になった新XPS 13を紹介するDell コンシューマ製品担当上席副社長 レイ・ワー氏

 7日午前10時(現地時間)からはじまったDellの記者会見は、Dellが例年製品を報道関係者や顧客などに見せるために借り切っているレストランに隣接するミニシアターで行なわれた。そのなかで、すでに発表済みの「XPS 13」、「Latitude 9510」などを紹介。また、ここ数年同社が力を入れているサステナビリティ(持続成長性)を実現するため、PCやパッケージをリサイクルする取り組みや、ダイバーシティ(性や人種に関する多様性)を実現する取り組みなどに関して説明した。

Latitude 9510
2030年に向けたサステナビリティの取り組み
リサイクル率を上げていく
ダイバーシティの確保

 そして、後半には今回のCESでDellがはじめて公開するコンセプトモデルに関するプレゼンテーションを行なった。今回発表されたコンセプトモデルは3製品。「Concept Duet」(コンセプトデュエット)、「Concept Ori」(コンセプトオリ)、「Concept UFO」(コンセプトユーフォー)という開発コードネームで、あくまで開発中の製品ということで、このまま製品化されるのではなく、参考展示という扱いになる。

 Dellがこうしたコンセプトモデルを公開するのは異例のこと。今回、広く公開することでユーザーからのフィードバックを期待でき、それを反映して製品化を目指すものと考えられる。

8型WUXGAパネルを採用しAAAタイトルのゲームがプレイできるConcept UFO

 「Concept Duet」はこの前日にIntelが行なった記者会見でも紹介された製品で、2つの13.4型ディスプレイを360度回転ヒンジでつなぎ、クラムシェルモードにしたときにはキーボードを手前側のパネルの上に置いてクラムシェル型PCとして使うことができる。

Concept Duetは閉じているとクラムシェル型ノートPCのように見えるが、2画面で、2in1デバイスとして変形して利用できる

 「Concept Ori」は13.3型の有機EL(OLED)パネルを利用した折り曲げ型のPCとなる。折り曲げて分割してデュアル画面としても利用することができるし、1つの13.3型のタブレットとして利用することも可能になっている。

Concept Oriは、折り曲げ可能なOLEDパネルを採用している

 Concept UFOは8型WUXGA(1,900×1,200ドット)のディスプレイを搭載したゲーミングデンバイスとなる。左右に取り外しコントローラを装着して、まるで任天堂SwitchのようなイメージでPCゲームをプレイでき、そのコントローラを外してディスプレイとコントローラに分離してもプレイすることができる。Alienwareブランドで販売される予定。

Alienwareの新しい事業部長に就任したヴィヴィアン・リエン氏が手に持つConcept UFO
8型のWUXGAパネルと第10世代Coreを採用したConcept UFO

 中央にあるスレート型のデバイスは、PCアーキテクチャになっており、第10世代Coreプロセッサを搭載してAAAのゲーミングタイトルがプレイできる処理能力を持っているという。AAAのゲーミングタイトルがプレイできる性能ということは、おそらくIce Lakeの第10世代Coreプロセッサだと考えられる。

 Wi-Fi/Bluetoothの無線機能のほか、Thunderboltにも対応しているとのことで、USB Type-Cケーブルで外付けディスプレイに接続してより大きなパネルでゲームするという使い方なども期待できるだろう。

 Dellによれば、いずれの製品もあくまでコンセプトモデルで、発売するかどうかも含めて製品化のスケジュールは未定とのことだった。