イベントレポート

2020年サーバー向けIntel CPUのソケットがCEATECで展示される

LGA4189のシステム

 JEITA、CIAJ、CSAJが主催するIT技術展「CEATEC」が、10月15日から18日のあいだ、千葉・幕張メッセで開かれている。その会場において、タイコ エレクトロニクス ジャパン(Tyco Electornics:TE)が、Intelの次期サーバーCPU向けのソケット「LGA4189」が展示されている。

 LGA4189対応CPUについてIntelは何もアナウンスしていないが、TE製ソケットの説明によればPCI Express 4.0のサポートが謳われているほか、4~8基のマルチプロセッサに対応するとしている。

 LGA4189ではピン数が4,189本に増えいてるため、ハウジングも2つに分けられており、左右別々に受注可能。このうち右側は2,092ピン、左側は2,097ピン。いずれもピン自体には銅が使われており、30μインチまたは15μインチ厚の金メッキが施されている。

TEではすべてのソリューションを提供している。上から順にダストカバー、プロセッサキャリア、強化プレート、ピック&プレースカバー(PnPカバー)、CPUソケット、バックカバー

 同社が提供するソケットの作業指示書で、LGA4189の複雑なメカニズムについて紹介されている。ソケットのピンを保護するカバーは専用の「PnP removal tool」を用いて着脱する必要があるほか、巨大なCPUを安全に取り付けるため、専用のプロセッサキャリアを使って装着するよう指示している。

 また、ヒートシンクの装着を間違いなく行なえるよう、プロセッサキャリアに爪で引っ掛けるギミックが用意されているほか、プロセッサにヒートシンクを取り付けてからソケットに取り付ける模様だ。

 なお、プロセッサとヒートシンクが一体化した状態で取り付けるため、取り外すした際もヒートシンクにCPUがくっついた状態となる(いわゆるスッポン)。その後、CPUとヒートシンクの分離をよくするためのレバー(TIM Breaker Lever)を用いて、CPUとヒートシンクを分離させるようだ。

 LGA4189には、「LGA4189-4」と呼ばれる「Socket P4」と、「LGA4189-5」と呼ばれる「Socket P5」の2種類が用意される模様で、ピン配置こそほぼ同じだが、ラッチキーの位置が異なる(前者は中央から28.415mmの位置、後者は25.415mmの位置)。これはIntelが最大CPUの数に合わせてSKUを切り分けるためのものだと思われる。

 なお、TEが示したロードマップによると、2021年にはLGA4677が用意され、そこでPCI Express 5.0への対応がなされるとしている。

LGA4189にはSocket P4とP5の2種類が用意されており、ラッチの位置が異なる