イベントレポート

ASUSのゲーミングスマホ「ROG Phone」をハンズオンレポート

ROG Phoneの正面。ぱっと見は一般的なスマートフォンと大きく変わらず、サイズも特別大きいことはない

 既報のとおり、ASUSはRGブランド初のスマートフォン「ROG Phone」を発表した。本稿では、ROG Phone本体を写真で詳しく紹介する。

 ROG Phoneは、現在の最新スマートフォンのトレンドを汲んだ一般的な見た目であり、ディスプレイはアスペクト比18:9、表示解像度1,080×2,160ドット表示対応の6型有機ELパネルを採用する。

 左右ベゼル幅は十分にせばめられていて。画面占有率の高いデザインとなっていることに加え、ディスプレイ上部と下部には大型のステレオスピーカーが配置され、ゴールドのグリルを採用している点から、ゲーミングモデルらしさが伝わってくる。

 そして、ゲーミングモデルらしさが如実に感じられるのが背面デザインだ。背面中央におなじみのROGロゴが配置され、上部のデュアルレンズカメラや指紋認証センサーも幾何学的な形状となっている。

 さらにROGロゴはRGBイルミネーション機能を内蔵し、ASUS製マザーボードでもおなじみのRGBライティング機能「Aura Sync」をサポート。発色や発光パターンを自由に設定できる。こういった部分は、一般的なスマートフォンにはないデザイン性の特徴と言える。なお、背面のROGロゴは横向きに配置されているが、これは本体を横向きに持って利用することを基本としているからだという。

 サイズは76.2×158.8×8.6mm(幅×奥行き×高さ)と、6型ディスプレイ搭載スマートフォンとしてまずまずのコンパクトさ。筆者の手はやや大きいため、実際に持っても手に余るサイズとは感じなかった。ただ、重量は200gとやや重く、ずっしりと感じた。

 側面ポートは、下部にUSB Type-Cとヘッドフォンジャック、左側面にUSB Type-C兼用の拡張ユニット用コネクタを用意。また、左側面にはSIMカードトレイも配置されており、Nano SIMを2枚装着可能となる。右側面にはボリュームと電源の物理ボタンを配置する。

ディスプレイ上部には、ゴールドのグリルを採用したスピーカーが見える
ディスプレイ下部にもゴールドグリルのスピーカーを配置。正面で高音質ステレオサウンドを再生できるだけでなく、ゲーミングモデルらしいデザイン的な特徴ともなっている
背面は、幾何学的なデザインやROGロゴの配置など、一般的なスマートフォンとは一線を画すデザインだ
左はデュアルレンズ仕様のカメラ、右は指紋認証センサー。いずれも幾何学的なデザインとなっており、デザイン上のいいアクセントとなっている
ROGロゴはAura Sync対応のEGBイルミネーション機能を内蔵し、好きな色に発色させられる
ROGロゴの発色や発光パターンは、専用アプリで自由に変更可能
ROG Phoneは横向きでの利用が基本とされており、ROGロゴも横向きに配置されている
下部側面にはUSB Type-Cとヘッドフォンジャックを配置
左側面にはUSB Type-C兼用の拡張ポートを用意
左側面の拡張ポートは、左側の端子のみでUSB Type-Cとして機能する
SIMカードスロットは左側面に用意。Nano SIMを2枚装着できる
上部側面は、とくにボタンやポートの配置はない
右側面には電源ボタンやボリュームボタンなどの物理ボタンを配置

 また、左側面下部と右側面上下に「AirTrigger」と呼ばれるセンサーを配置している。このセンサーは超音波タッチセンサーを利用したもので、軽いタッチでも反応するコントローラとして利用する。

 フルカスタマイズ可能で、ゲーム専用機に近い操作性を実現するとしているが、右側面のAriTrigger部分には指でさわって認識できる彫り込みが施されている。

 通常、スマートフォンでのゲームプレイ時にはディスプレイのタッチパネルを利用した操作となるため、力が入るとボタンの位置などを見失って操作ミスすることもあるが、このAirTriggerなら問題なく場所を見失わずに操作可能と感じる。こういった部分も、ゲーミングに特化したうれしい仕様と言っていいだろう。

右側面にあるわずかな彫り込みがAirTrigger搭載部分。超音波タッチセンサーを利用し、軽い力でゲーム操作が可能。右側面に上下、左側面下部の3カ所に搭載している

 ところで、ROG Phoneには2.96GHz動作のSnapdragon 845を搭載しており、3Dベイパーチャンバーを利用した特別な冷却システムを搭載しているとはいえ、ゲームプレイ時には本体がかなり高温となるようだ。実際に展示機をさわってみても、かなり高温となっていることが確認できた。しかし、ROG Phoneではさらなる熱対策として、空冷ファンを備える冷却ユニット「AeroActive Cooler」を用意している。

 AeroActive Coolerは、側面拡張ポートに装着して利用するもので、装着と同時に空冷ファンが動作し、本体を冷却する。また、AeroActive Cooler底面にはUSB Type-Cポートとヘッドフォンジャックも用意されているため、拡張性も失われない。

 このAeroActive Coolerを装着すると本体のROGロゴが隠れてしまうが、AeroActive Cooler側にもAura Sync対応RGBイルミネーション機能を内蔵するROGロゴが用意されているので、アピール度が失われる心配もない。

 LTE通信機能など、スマートフォンとしての機能ももちろんしっかりしているが、実際に手に取ると、モバイルゲームを快適にプレイすることを最大限重視した仕様となっていることがひしひしと伝わってくる。そのため、とくにハイエンドモバイルゲーマーにとって目の離せない存在となりそうだ。

オプションで用意される専用冷却ユニット「AeroActive Cooler」
このようなコネクタが用意され、拡張ポートに装着して利用する
本体に装着した様子。装着すると内部のファンが動作し、本体を冷却。Aura Sync対応のEGBイルミネーションも用意されている
AeroActive Cooler下部には、USB Type-Cとヘッドフォンジャックも用意
AeroActive Coolerを装着すると、ディスプレイ表示は横向きへと切り替わる