イベントレポート

ZOTAC、Ryzen搭載のミニPCベアボーンを複数展示

~幅211mmの小型GeForce GTX 1080Ti搭載ビデオカードも

 ZOTACは、COMPUTEX TAIPEI 2017に合わせてベアボーンPCやビデオカードなどの新製品を発表し、会場ブースで展示した。なお、各製品の販売時期や価格は未定だが、一部製品は早ければ2017年7月にも発売予定とのことだ。

MAGNUS ER51070/ER51060 GAMING

 「MAGNUS ER51070/ER51060 GAMING」は、ゲーミング向けミニPCベアボーン新モデル。

 特徴は、現在自作PC業界やゲーミングPC業界で注目を集めている、AMDのRyzenプロセッサが利用可能という点。また、ER51070ではGeForce GTX 1070、ER51060ではGeForce GTX 1060がGPUとして搭載されるため、最新ゲームやVRシステムにも対応可能だ。

 内蔵メモリスロットはSO-DIMMが2本で、最大32GBのDDR4-2400/2133を搭載可能。ストレージはPCI Express 3.0 x4対応M.2スロット×1と2.5インチドライブを1台装着可能。

 外部ポートは、USB 3.1×2(うち1つはUSB Type-C)、USB 3.0×4、Gigabit Ethernet×2など。ビデオカードには、DisplayPort 1.4×3、HDMI 2.0b、デュアルリンクDVI-Dの映像出力を備える。このほか、IEEE 802.11ac無線LANも標準搭載する。

 本体サイズは、225×203×128mm(幅×奥行き×高さ)。

 なお、同じ筐体を採用し、CPUにCore i7-7700HQ、ビデオカードにGeForce GTX 1070搭載ビデーカードを搭載する「MAGNUS EK71070 GAMING」と、CPUにCore i5-7300HQ、ビデオカードにGeForce GTX 1060搭載ビデオカードを搭載する「MAGNUS EK51060 GAMING」もラインナップされる。搭載CPUやビデオカード以外の仕様は、AMD Ryzen搭載モデルとほぼ同等だ。

ZBOX MA553

 「MA553」は、ミニPCベアボーン「ZBOX」シリーズ初となる、AMD Ryzen APUを搭載するモデル。

 本体サイズは184.6×184.6×66mm(同)とコンパクト。内蔵メモリスロットはSO-DIMMが2本で、最大32GBのDDR4-2400/2133を搭載可能。ストレージは2.5インチSATAドライブを1台装着可能。

 外部ポートは、USB 3.1 Type-C、USB 3.0×4、Gigabit Ethernetなど。映像出力は、DisplayPort 1.2、HDMI 2.0×2。このほか、IEEE 802.11ac無線LANも標準搭載する。

 また、同じ筐体を使ったIntel CPU搭載モデル「ZBOX MI553」をラインナップ。搭載CPUはCore i5-7300HQで、内蔵メモリスロットはSO-DIMMは2本で最大32GBまで搭載可能。ストレージは2.5インチSATAドライブだけでなく、PCI Express 3.0 x4対応M.2スロットも備える。

 そのほか、標準でThunderbolt 3出力を備える点も大きな違いとなっている。

ZBOX PI225

 「ZBOX PI225」は、初となるカード型PCだ。本体は、95×60×8mm(同)と、厚みはわずか8mmしかなく、見た目は2.5インチドライブを一回り小さくしたような雰囲気。

 この中に、Intelの“Apollo Lake”ことCeleron N3350、LPDDR3メモリ4GB、32GB eMMC、IEEE 802.11ac無線LANなどのシステムを内蔵。

 外部ポートは、USB 3.0 Type-C×2で、DisplayPort over USB-Cをサポートし、4K映像出力に対応。また、microSDカードスロットも備える。

 OSはWindows 10をプリインストールとなっており、システム的にはスティックPCそのもので、本体形状に特徴のある製品と言える。

GeForce GTX 1080 Ti Mini

 「GeForce GTX 1080 Ti Mini」は、GeForce GTX 1080 Ti搭載ビデオカードの新モデルで、カード長が211mmとコンパクトサイズを実現する点が大きな特徴。

 また、小型ながらオーバークロックモデルとなっており、GPUの動作クロックはブースト時で1,620MHz(標準は1,506MHz)。搭載ビデオメモリはGDDR5X 11GBで、メモリクロックは11GHz。

 映像出力は、DisplayPort 1.4×3、DHMI 2.0b、デュアルリンクDVI-D。

 Mini-ITX仕様マザーボードなどを使い、コンパクトなハイエンドゲーミングPCを自作したい場合などに、注目の製品だ。

水冷ヘッド搭載GeForce GTX 1080 Tiビデオカード

GeForce GTX 1080 Ti ArcticStorm

 GeForce GTX 1080 Ti搭載ビデオカードとしては、水冷ヘッド「ArcticStorm」を搭載する2製品も展示した。

 「GeForce GTX 1080 Ti ArcticStorm」は、カード長300mmのフルサイズモデル、「GeForce GTX 1080 Ti ArcticStorm Mini」は、カード長211mmの小型モデルとなる。

 双方ともオーバークロックモデルとなるが、仕様はGPUの動作クロックがブースト時で1,620MHz(標準は1,506MHz)、搭載ビデオメモリはGDDR5X 11GBで、メモリクロックは11GHzと、まったく同じ。映像出力はDisplayPort 1.4×3、DHMI 2.0b、デュアルリンクDVI-D。

GeForce GTX 1080 Ti ArcticStorm Mini

ZOTAC MEX Gaming Desktop

 「ZOTAC MEX Gaming Desktop」は、ZOTAC初となるゲーミングデスクトップPCだ。

 MEKとは、“Mechanical Extraction Kit”の略。ZBOXシリーズなどのベアボーンキットではなく、CPU、メモリ、ストレージ、OSなどすべてが導入されたPCとして発売するという。

 現時点では、詳しいスペックはまだ固まっておらず、本体デザインもさらにブラッシュアップされる予定とのことだが、CPU、ビデオカードともにハイエンドクラスのものを搭載し、本格的なゲーミングPCになるという。