ニュース

Google、1,900Mbps対応の11ac無線LANルータ

~家庭内の置き場を考慮した設計

「OnHub」

 Googleは18日(現地時間)、無線LANルータ「OnHub」を発表した。米国での発売日は8月31日で、価格は199.99ドル。

 OnHubは、Googleと中国のネットワーク機器メーカーTP-LINKと共同開発された、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LANルータ。2.4GHz/5GHz共に3x3アンテナを備え、最大転送速度は1,900Mbps。128台までのデバイス接続に対応する。

 筐体内部に2.4GHzアンテナ/5GHzアンテナをそれぞれ6基ずつ配置し、周囲360度の全方向に電波を送信。また本体正面方向へ2.4GHz帯の電波強度を強化する反射板も内部に備える。

 将来のスマートデバイス用にBluetooth Smart、ZigBee(IEEE 802.15.4)、GoogleのIoT向けOS「Brillo」搭載デバイス向け規格「Weave」に対応するほか、ストリーミングサービスを使用しているスマートフォンを優先するなど、使用しているインターネットサービスなどから接続されているデバイスの優先順位を決定する機能や、定期的に周囲の電波環境を測定し最適な設定へ自動調整する機能などを搭載。

 本体のソフトウェアは自動で更新され、新機能やセキュリティアップグレードが追加されていくという。Googleはハードウェア製造企業と共同で別のOnHubデバイスを発表していく予定とのことで、2015年後半にASUSとなんらかのデバイスを発表することを公式ブログで発表している。

 セットアップや管理にはAndroidおよびiOS用の専用アプリが用意され、外出先からのリモート管理などにも対応する。搭載しているスピーカーは、セットアップの際トーン音を鳴らすことでスマートフォンへ状態を通知するためなどに使用されるという。

 本体はタンブラーのような外観で、上面に調光可能なLEDリングライトがあるのみというシンプルなデザインを採用。これはヒートシンクを縦方向に配置し効率的な冷却を行なうためであるほか、従来の無線LANルータが外部アンテナや筐体デザインから、外から見えないような棚の中など、無線LANルータとして理想的では無い環境に設置されていることに配慮したもの。

 Googleは、無線LANルータを床の高さに設置した場合と、目線の高さに設置した場合で、電波強度に2倍の差が現われると指摘しており、卓上や棚の上など、目に付く場所に設置しても問題の無いデザインを設計したという。

 主な仕様はCPUがIPQ8064(2コア、1.4GHz)、1GB DDR3L、4GB eMMCを搭載。インターフェイスはGigabit Ethernet、Gigabit Ethernet(WAN)、USB 3.0、3Wスピーカー。

 サイズは115.4×104.5×190.4mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約860g。保証期間は2年間。

本体色はブルーとブラックとの2色。ブラックはPlayストアおよびTP-LINKストアでのみ販売
背面部。ケーブル類は全て背面に集約されている
内部構造イメージ
OnHubと従来の無線LANルータを設置した場合の電波強度比較イメージ
『OnHub: a router for the new way to Wi-Fi』

(佐藤 岳大)