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Microsoft Edgeを正式搭載したWindows 10 Build 10158

~UXの改善やCortanaの強化なども

Microsoft Edge

 米Microsoftは6月29日(現地時間)、Windows 10 Insider ProgramのFast ring向けに「Build 10158」を配信開始した。

 新ビルドでは安定性や品質向上などが謳われているほか、次期Webブラウザ“Project Spartan”を「Microsoft Edge」のブランドで正式搭載。Insider Programで得られたフィードバックを元にいくつか機能を実装した。

 オプションの設定によりホームボタンを表示できるようになったほか、ほかのブラウザからお気に入り/ブックマークをインポートする機能、新規タブのカスタマイズ機能、パスワード/オートフィル管理機能、バックグラウンドでのオーディオ再生機能、タブのドラッグ&ドロップによる新規ウィンドウ作成、ダークテーマを追加した。

 Microsoft Edgeは新しいapp IDが与えられたため、旧Project Spartanからそのままアップデートするとお気に入りやクッキー、履歴などが消失する。そのためProject Spartanでこれらの機能を利用していた場合、Build 10158にアップデートする前にこれらをバックアップし、アップデート後にインポートするよう呼びかけている。

 ユーザーエクスペリエンス(UX)の改善では、Continuumで多くのバグを修正したほか、Win32アプリをタブレットモードで使用する際のサポート強化が行なわれた。さらに、スタートメニューで左側を上にスワイプすると全てのアプリが表示できるようになった。全てのアプリをリスト表示させた場合、最初の文字をクリックするするだけでその文字以下のアプリを表示するようになった。

 またタスクバーのビジュアルを強化し、アイコンは注意を引く必要がある場合はオレンジに点滅、ダウンロードやコピー時は横にプログレスバーのように伸びるようになった。これまでは縦に伸びていたという。

タスクバーに表示されるアイコンの改善。告知などがあった場合はオレンジに点滅、ダウンロード中などのプログレスバーは横に伸びるようになった

 Cortanaは英語版をメインに機能を強化。自動で受信したメールから航空券の購入情報をトラッキングし、ユーザーに告知することが可能になった。メールの送信もCortanaから行なえるようになった。Office 365とも連携し、Office 365上のスケジュール情報などを取得できるようにした。

 このほか、画面を切り取る「Snapping Tools」のディレイ設定機能、Surface 3/Pro 3における挙動の改善などを行なった。別途Windows Store Betaで配信される「Photos」のアプリも強化し、性能と信頼性を向上させたほか、Windows Insiderから最も多くの要望があったアニメーションGIFをサポートした。

Snipping Toolsのディレイ設定機能

 なお、今回のビルドからInsider Hubはプリインストールされず、別途インストールする必要がある。加えて、リリースの中ではWindows 10のSDKのプレビュー版を6月30日(現地時間)にリリースすると発表した。

(劉 尭)