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ASRock、3つの機能を集約するハイエンド11acルーター

~家電リモコン機能とモバイルルーター+Miracast対応アダプタを一体化

G10

 ASRockは現在開催中のCOMPUTEX TAIPEI 2015に出展し、同社初となる3つの機能が1体となった高機能なIEEE 802.11acルーター「G10」を展示した。

 G10は1,733Mbps転送に対応したIEEE 802.11ac/a/b/g/n対応無線LANルーター。4T4Rという8本のアンテナを内蔵し、MU-MIMOに対応。非常に高速な転送を実現する。クラウドのデータベースと照会して、対応ゲームのパケットを自動的に優先して流す機能を備え、同社初のルーターでありながら、今回から新たに策定したゲーミングブランドを冠する。

 製品名の“10”はWindows 10から来ている。これはXbox Oneに備えられたゲームのストリーミングプレイ機能に正式対応するためで、ストリーミングによってWindows 10のPCやタブレット、スマートフォンなどでXbox Oneのゲームを楽しめる。

 多面体で構成されたフォルムも特徴的で、真っ赤なカラーリングは、機動戦士ガンダムに登場するシャアをも彷彿とさせる。

 ここまでは高級なルーターといった印象だが、G10の2番目の特長は、家電機器の赤外線学習リモコン機能を備える点。エアコンやTVといったリモコンの信号を学習し、スマートフォンからTVやエアコンなどを遠隔で操作できる。赤外線発信機は本体の前後に備えられており、本体の前側、後ろ側どちらに家電機器を置いても操作できるようになっている。

 当然、TVやエアコンをスマートフォンやタブレットで一括コントロールできることがウリなのだが、Xbox Oneも赤外線リモコンの受信機を備えているため、Xbox Oneの電源を入れる操作も可能だ。そこで先述のXbox Oneのストリーミングプレイ機能と組み合わせれば、Xbox Oneとは別の部屋に居ながらにして電源を入れ、その端末ですぐにゲームをプレイするという便利な使い方が可能になる。

 最後の機能は、本体の後部に装着された、着脱式のMiracastアダプタ兼モバイルルーター。本体とは完全に独立したもののため、独立したルーターが2つあってそれが単純に合体できるとイメージした方が早いだろう。ホテルなどの外出先で有線LANを無線化できるほか(電源はMicro USBから供給)、TVのHDMI端子に直結できるHDMIコネクタを備えており、Miracastのアダプタとして使える。

 6月より発売予定で、気になる価格だが、米国での推奨小売価格は249ドルとされている。昨今のレートなどを考慮すると、もし日本で発売されるとなれば4万円近くなりそうだが、世界で唯一無二の超多機能ルーターであることを考えれば十分納得できるだろう。G10はハイエンド製品であり、日本市場においてはハイエンドが受け入れられるため、投入する予定はあるという。

G10。前面下部の黒い部分が赤外線送信部
本体背面。WANは1ポート、LANは4ポートで、簡易NASとして使えるUSB 3.0も2ポート搭載。上の2つの黒い点が後部の赤外線送信部だ
本体上部に着脱式のモバイルルーター兼Miracastアダプタを装備
このように独立したものとなっている
HDMI出力端子を備え、TVに直結してMiracastアダプタとして使える

(劉 尭)