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ヤマハ、半導体事業を完全ファブレス化へ

~ヤマハ鹿児島セミコンダクタを譲渡

 ヤマハ株式会社は31日、半導体生産を担う100%子会社のヤマハ鹿児島セミコンダクタ株式会社を、フェニテックセミコンダクター株式会社へ譲渡することで合意したことを発表した。

 ヤマハは2012年7月に発表した国内事業の構造改革において、ヤマハ鹿児島セミコンダクタを高度な生産技術を要する地磁気センサーに特化した工場へ転換。国内生産していたコスト競争力が低いデバイスは海外委託生産へ切り替えてきた。

 今回の発表でヤマハは、今後の半導体事業をファブレス化し、より機動性のある事業体として推進していくことを決定したと表明。ヤマハ鹿児島セミコンダクタの生産設備や人材の活用で生産拡張を目指すフェニテックセミコンダクターへ譲渡することで基本合意が成立したという。正式な契約締結は2015年3月、譲渡は同10月を想定している。

 ヤマハ鹿児島セミコンダクタで生産していたセンサー製品については、既存の海外委託先との関係強化し効率的に生産・検査を行なう。そのための拠点を台湾に設置する。また、サウンド領域の新製品の積極的な投入などで事業の成長を図るとしている。

(多和田 新也)