ソニーは、2011年春モデルとして13.3型モバイルノートPC「VAIO S」シリーズを3月19日より発売する。価格はオープンプライス。
VAIO Sシリーズは、type Sからプレミアムとスタンダードに分かれ、ハイエンドの「VAIO Z」と、普及機の「VAIO S」として展開してきたが、今回のVAIO Sシリーズは、VAIO Zの技術を取り入れつつ、普及価格帯の製品に仕上げた。1月に発売した「VPCS149FJ」の上位に位置付けられる。
筐体は最厚部23.9mmのフラットな新デザインで、アルミの1枚板から成型したパームレストを採用したほか、ヒンジをこれまでのシリンダーのような形状から、背面の方へ移動させ正面から見えないデザインとなった。重量は従来機種が2kgだったが、1.72~1.76kgに軽量化された。
スペック面では、GPUにRadeon HD 6470Mを標準搭載し、USB 3.0を1ポート追加。プラットフォームはIntelのHuron Riverを採用。ハイブリッドグラフィックス機能を備え、CPU内蔵のIntel HD Graphics 3000、単体GPUのRadeon HD 6470M(512MB)をスイッチで切り替えられる。内蔵グラフィックス使用時はIntel Wi-Diによるワイヤレス出力もサポートする。
拡張バッテリ |
さらにバッテリシステムも一新し、約8時間駆動のリチウムポリマーを内蔵。本体底面全体に取り付ける形状の拡張バッテリを用意し、装着時は約16.5時間駆動となる。拡張バッテリは電源を入れたまま着脱でき、充電は内蔵バッテリを優先、放電は拡張バッテリを先に消費する仕組み。バッテリ容量の80%を1.5時間で充電する急速充電にも対応する。80%充電後は電池の劣化を抑えるため通常の速度で充電し、満充電になると拡張バッテリの充電を行なう。さらに、電源OFFの状態やサスペンド時のバッテリ消費を減らしたという。
キーボードはバックライト装備。加速度センサーによるHDD保護機能は、転倒前の揺れなどを感知して、従来よりも早いタイミングで磁気ヘッドを待避させるという。このほか、衝撃や振動、加圧、落下などの各種試験を実施し、BIOSや起動時のタスク時間を高速化した。
店頭モデルは2機種を用意。上位の「VPCSB19FJ/B」(本体色ブラック)は、Core i5-2410M(2.30GHz)、メモリ4GB(オンボード、最大8GB)、HDD 500GB、Intel HM65 Expressチップセット、GPUにRadeon HD 6470M、Blu-ray Discドライブ、1,366×768ドット表示対応13.3型ワイド液晶(低反射コート)、Windows 7 Home Premium(64bit)、Office Home and Business 2010を搭載し、店頭予想価格は20万円前後の見込み。
下位モデル「VPCSB18FJ」は、CPUをCore i3-2310M(2.10GHz)、光学ドライブをDVDスーパーマルチドライブに変更した構成で、店頭予想価格は16万円前後の見込み。本体色はブラック(型番末尾/B)、ホワイト(同/W)、ピンク(同/P)の3色。
ブラック | ホワイト | ピンク |
インターフェイスはUSB 3.0×1、USB 2.0×2、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN、WiMAX、Bluetooth 2.1+EDR、HDMI出力(上位モデルは3D対応)、ミニD-Sub15ピン、SDXCカードスロット、メモリースティックデュオスロット、31万画素Webカメラ、音声入出力などを備える。
本体サイズは約331×224.5×23.9mm(幅×奥行き×高さ)。
ブルー |
カスタマイズモデル「VPCSB1A」は、Core i7-2620M(2.70GHz)や、クアッドSSD 1TBなどのハイエンド構成を選択可能。ワイヤレスWANやTPMセキュリティチップ、指紋センサーなども用意。本体色はブラック、ホワイト、ブルーの3色で、ピンクは無い。
SSDなどの消費電力が低い構成にした場合は、駆動時間が最大9.5時間に延び、最軽量時の重量は約1.64kgとなる。
アクセサリとして、バックライト対応のキーボードウェア(ブラック、ホワイト)や、拡張バッテリを付けたまま使えるキャリングケースとポートリプリケータ、直販専用のモバイルマウス用カバーなどを用意する。
キーボードウェア(ブラック) | キーボードウェア(ホワイト) | ポートリプリケータ |
(2011年 3月 8日)
[Reported by 山田 幸治]