2014年4月19日

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2014年4月17日

シャープ、GALAPAGOSを活用した家族向けサービスを今秋開始へ
〜イオン、NTT西日本、ハーストーリィプラスと協業

GALAPAGOSに表示したファミリーバージョンのイメージ

2月15日 発表



 シャープ株式会社とイオン株式会社、西日本電信電話株式会社(NTT西日本)、株式会社ハーストーリィプラスの4社は25日、シャープのタブレット端末「GALAPAGOS」を活用した暮らしサポートサービスの実現に向けた協業プロジェクトを開始すると発表した。

 イオンのネットスーパーと連動するほか、GALAPAGOSの配信プラットフォームを利用したプッシュ型サービスなどを提供する。

 2011年春から200人規模で試験運用を開始し、2011年夏には5,000人規模に拡大。秋から本格サービスへと移行する考えだ。試験運用では、現行のGALAPAGOSを使用するが、本格的なサービスを開始する時点では、同サービスに最適化した形にカスタマイズを施した次世代モデルで展開することになりそうだ。また、既存のGALAPAGOSユーザーも、同サービスを利用できるようにする。

 今回の協業により、イオンの店舗などを通じて、今後2年間で30万台のGALAPAGOSを販売する計画だ。

 シャープ 常務執行役員 国内営業統轄兼国内営業本部長の岡田守行氏は、「進化するGALAPAGOSのプラットフォームを活用した新たなサービスを創出できる。GALAPAGOSは、電子書籍サービスからスタートしたが、今回の提携によって、お客様の生活に密着したライフサポートサービス事業に進出することになる」とした。

シャープ 常務執行役員 国内営業統轄兼国内営業本部長の岡田守行氏 共同プロジェクトを展開する4社の代表 GALAPAGOSを中心に記念撮影
シャープGALAPAGOSの特徴。プッシュ配信/定期配信やタッチ操作を挙げる GALAPAGOSの配信プラットフォーム。今回の協業で生活に密着したライフサポートサービスを展開
GALAPAGOSの今後の展開。端末、コンテンツ、サービスを拡大 GALAPAGOSを用いたコンテンツ配信サービス

イオン 執行役 グループIT・デジタルビジネス事業 最高経営責任者のジェリー・ブラック氏

 イオンでは、全国に広がる店舗網や顧客基盤、1,800万枚の発行規模を誇るWAONによる電子カードやイオンクレジット、金融および保険サービスのインフラを活用しながら、新たなデジタルビジネス事業に乗り出すことで、「家族の絆を一層強めることができるサービスを提供。特に20〜50歳代の顧客を対象に、強いつながりを持つことができる新たなサービスを実現する」(イオン 執行役 グループIT・デジタルビジネス事業 最高経営責任者のジェリー・ブラック氏)と意気込む。

 GALAPAGOSの操作性を活用することで、生鮮食料品から日用品に至るまでの買い物ができる「イオンネットスーパー」や、GALAPAGOSが持つ配信プラットフォームを利用することで、家族向けコンテンツやシニア向けコンテンツを提供。店舗のセールス情報や暮らしに役立つ情報も配信する。

イオンネットスーパーのファミリーバージョン 「タブレットを使った買い物」をアピール

 プロトタイプとして紹介した「ファミリーバージョン」では、イオンの地元店舗の広告チラシやお買い得情報を配信サービスによって提供するほか、最新の地域の天気や花粉情報などをまとめて表示。さらに、イオンネットスーパーに接続して、その場で買い物ができるようになっている。

 家族コミュニケーションサービスとしては、家族のスケジュールを共有したり、食材にあわせた料理の作り方を紹介するレシピサービス、遠隔地にいる家族や両親、孫とのコミュニケーションを行なうための家族アルバムのサービスのほか、行政や地元コミュニティと連動した暮らしコミュニティサービスなども用意する。

ハーストーリィプラス 代表取締役社長の佐藤緑氏 女性視点からのマーケティング事業を展開 女性の意見やアイデアを反映させる

 これらのコンテンツ作成では、ハーストーリィプラスが協力。約10万人の会員ネットワークを生かして、主婦をはじめとする女性の意見を反映していくという。

 ハーストーリィプラス 代表取締役社長の佐藤緑氏は、「生活者視点から、商品、サービスづくりに参加できる点は大きな魅力。主婦の目線で毎日利用したくなるようなものを作っていきたい。これまでのPCでのコミュニケーションでは一方通行のような感じがあったが、このサービスでは双方向型のコミュニケーションを実現できると期待している」と語った。

 ファミリーバージョンのほか、高齢者でも操作がしやすいように配慮したシニアバージョンも用意する計画があるという。また、子供でも利用しやすいように操作性を工夫するという。

西日本電信電話(NTT西日本) 代表取締役副社長の伊東則昭氏 「家デジ」構想の一部に今回の取り組みを融合

 今回の協業では、NTT西日本が参画しているのも特徴。同社は2010年から「家まるごとデジタル化(家デジ)構想」を展開。フレッツ光の活用促進に取り組んでおり、今回の協業ではフレッツ光の契約者増加を見込むほか、サービス提供による事業拡大を見込む。

 NTT西日本の代表取締役副社長の伊東則昭氏は、「単に光によるネットワークインフラを提供するのではなく、使ってもらうためのサービスを提供する必要がある。しかし、携帯電話のように、サービスの上位レイヤーから端末までを1社で提供する垂直統合型のビジネスでは、ブロードバンドインフラの発展という意味でも限界がある。新たなサービスをリードするためには、水平分業型の考え方も必要であり、それに対して思い切って踏み出したのが今回の提携になる。NTT西日本の光ネットワークにおけるシェアは50%以下、またPCなどに接続して利用しているユーザーは3割に留まる。まずは、パイを広げることが必要」とし、「日々の快適な暮らしをサポートするサービス、家族みんなで楽しむことができるコミュニケーションサービス、設定から操作方法のサポート、トラブル対応などのサポートサービスなどを提供する」としている。

 一方、シャープでは、「GALAPAGOSは、端末の拡大、コンテンツの拡大、サービスの拡大という3つの進化を遂げていく。端末の拡大では、AQUOSとの連携やスマートフォンへの展開などを計画。コンテンツの拡大では、電子書籍のほか、映像、音楽、ゲームへと展開していく計画である。今回の新サービスは、サービスの拡大にあたるものになる。イオンが考える暮らしの中のサービスに対して、どんな付加価値を提供できるかが課題。今後は、広告、カタログ、電子教科書、健康管理といった領域にもGALAPAGOSのサービスを広げて行くことになる」(シャープ 常務執行役員 国内営業統轄兼国内営業本部長の岡田守行氏)とした。

イオン 執行役 グループIT・デジタルビジネス事業 責任者の梅本和典氏

 今回の協業については、「端末については、現時点ではGALAPAGOS以外では考えていない」(イオン 執行役 グループIT・デジタルビジネス事業 責任者の梅本和典氏)としたものの、「基本的にはオープンな姿勢をとっており、各種サービスを提供する企業の参画を期待している。暮らしサポート、エンターテイメント、教育、医療・健康支援などにも広げ、新たなライフスタイルを支援するコンテンツ配信サービスを確立したい。また、WAONが地域の商店街でも利用できるといった提携をしてきたのと同様に、地域活性化という点で協業できる関係にあるところとは手を組んでいきたい」などとした。

 イオンが販売する端末の価格については現時点では未定とし、「ハーストーリィプラスによる女性の意見などを反映して、4社で最適な値段を決めていきたい」(イオン 執行役 グループIT・デジタルビジネス事業 責任者の梅本和典氏)と答えるに留めた。

(2011年 2月 16日)

[Reported by 大河原 克行]