デル、Vostro 3000シリーズの発表会を開催～スタイリッシュでパワフルなスタンダードノートPC

デル、Vostro 3000シリーズの発表会を開催

～スタイリッシュでパワフルなスタンダードノートPC

Vostro 3000シリーズ

3月9日受注開始
価格：64,980円～

原田洋次氏

　デル株式会社は9日、中小企業向けのノートPC「Vostro 3000」シリーズの発表会を開催した。

　まず、デルのスモール&ミディアムビジネスマーケティング本部北アジア地区本部長原田洋次氏が、市場の特性について語った。
　それによれば、従業員500名以下のSMB市場(Small and Medium Business Markets)では、次のような特徴があるという。

・IT管理者の不在、または通常業務との兼務
・IT投資よりも自社ビジネスへの投資
・自宅でも同じPCを使用する
・高いコストパフォーマンスへの要求
・複雑な管理の忌避、ただし最低限のセキュリティは要望

　Vostroは、「あなたのもの」というラテン語に由来する。大企業向けのLatitudeが継続性と安定性を重視するのに対し、Vostroはコストパフォーマンスと最新のテクノロジを特徴とするという。また、Latitudeのサポートが情報部門を対象とするのに対し、Vostroはエンドユーザーへの直接サポートとなる。


Vostroの位置付け	Vostroが想定するユーザー	Latitudeとの違い

Vostro専用のサービス	赤いマスが今回の新機能	SMB市場への約束

　続いてゲストスピーカーのインテル株式会社マーケティング本部エンタープライズ・プラットフォーム・マーケティング統括部長徳永貴士氏が、Vostro 3000シリーズに採用されたCore i 3/5/7(Westmere)について、ターボ・ブースト・テクノロジーを中心に特徴を解説した。


徳永貴士氏	Core iシリーズ内の位置付け	ターボ・ブースト・テクノロジー

　最後に、デル株式会社スモール&ミディアムビジネスマーケティング本部ブランドチームシニアマネージャー伊田聡輔氏が、Vostro 3000の特徴を解説した。

　Vostro 3000は、Core iシリーズCPUと最大6GBのメモリ、BTOで最大1GBのビデオメモリを備えたGPUが搭載できるなど、パワフルさが特徴となっている。なお、ACアダプタはCPU内蔵のグラフィックスを使う場合は65Wタイプ、NVIDIA GPU搭載時は90Wタイプと使い分けられている。

　シャーシはアルミ製で、3色から選択できる。ただし、ベースカラーはシルバーで、レッドとブロンズは上位CPU搭載モデルなどに限られる場合がある。

　機能面では、全機種に落下センサー付のHDDが搭載される。データの保全を重視したビジネス向けらしい仕様だ。また、Windows 7 Professionalの特徴であるWindows XP Modeのモジュールがあらかじめインストールされており、XPへの互換性を高めている。

　Vostro 3000シリーズは、13.3型液晶の「3300」、14.0型の「3400」、15.6型の「3500」、17.3型の「3700」の4機種が用意される。
　面白い試みとして、3300/3400/3500は、ボディの大きさや仕様は異なるが、後日発売の最小構成が64,980円、おすすめ構成が84,980円と価格が統一されている。3700のみは、プラス5,000円の設定となっている。


伊田聡輔氏	Vostro 3000シリーズの特徴	4機種が用意される

仕様の詳細。機種間で少しずつ異なる	液晶の違いをこえて共通の価格設定	販売キャンペーンで、3月15日まで送料無料

　会場には3300、3500、3700の実機が用意されていた。各機種とも、従来のVostroより、ずっと薄くスタイリッシュな印象となった。塗装されたアルミの質感は高く、とくにレッドが目を引いた。キーボードは英語配列だったが、3300と3500では、Enterキーの右側に機能キーがあるタイプで、配列の好みは分かれそうだ。3700はテンキー付で余裕のある配列だった。

　また、Vostroの特徴である音楽再生などのメディア操作ボタンも健在で、国内メーカーのビジネス向け機種とは、やや異なった性格なのがわかる。自宅でも同じPCを使用するという想定なので、プライベートでのCDやDVD再生がしやすいようにという配慮なのだろう。

　Vostro 3000は、パワーアップし、デザインも洗練されて魅力的な製品となっている。デルが目指すSMB向け以外にも、PCを道具として使い、光沢のない液晶を持ったパワフルなPCを安く買いたいという個人ユーザーにも魅力的な製品となっている。SMB向けという言葉だけで避けずに、検討の対象に入れてもよいだろう。