「VersaPro UltraLite タイプVS」
NECは、重量が約725gという10.6型として世界最軽量を実現した、企業向け10.6型ノートPC「VersaPro UltraLite タイプVS」を6月下旬より発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は99,750円。
「UltraLite」シリーズは、軽さを追求した製品だが、顧客からは、より薄く、より軽くを求める声が強く、前モデルより100g以上軽くした既存の「タイプVC」よりさらに100g以上軽量化した。
軽量化にあたっては、マザーボードに高密度ビルドアップ10層基板を採用。また、筐体は軽量で強度の高いマグネシウムダイカストを、ストレージはSSD専用とした。薄型化にあたっては、基板とキーボードの位置を完全にずらし、キーボード直下に基板のない配置にした。加えて、CPUなどが低発熱であることを活かし、ヒートシンクを使わず、カーボングラファイトシートのみで放熱する設計にした。一方で、堅牢性も確保し、150kgの耐圧と、76cmの落下試験をクリアしている。
キーボードは本体のもっとも手前に位置し、ポインティングデバイスはスティックタイプを採用するなど、苦心が感じられる配置だが、キーピッチは端のキーも含め17mmを確保。キーボードは打鍵時に浮き沈みしないよう、筐体の底から金具で引っ張られている。キーストロークも2.5mmあり、打鍵感を高めた。さらに、ファンクションキーは4つごとに区分けされ、FnキーとCtrlキーがBIOSで入れ替えられると言った細かな配慮も見られる。
本体正面 | 本体左側面 | 本体右側面 |
本体背面 | 3代目タイプVCとの比較 | キーボード面 |
主な仕様は、Atom Z540(1.86GHz)、メモリ1GB(増設不可)、SSD 64GB、Intelシステム・コントローラー・ハブUS15Wチップセット(ビデオ機能内蔵)、1,280×768ドット表示対応10.6型液晶を搭載。OSはWindows Vista Businessで、XP Professionalのダウングレードインストールも可能。
なお、性能について同社では、Celeron M 523(933MHz)を搭載した2代目タイプVCとほぼ同等、Celeron M 723(1.2GHz)を搭載した3代目タイプVCより3割落ちる程度で、重いドキュメントの作成などでなければ業務用途に問題なく利用できるとしている。
インターフェイスは、USB2.0×3、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11b/g無線LAN、SDカードスロットを装備。バッテリ駆動時間は4.1時間で、8.2時間駆動のLバッテリも用意される。本体サイズは258×199×15.8~23.9mm(幅×奥行き×高さ)。
(2009年 5月 26日)
[Reported by 若杉 紀彦]