東芝、手帳に挟まるMIDをウィルコムから発売
~WVGA対応4.1型液晶/Windows CEベース

WILLCOM NS

4月24日 発売
オープンプライス



デスクトップ画面

 株式会社東芝は15日、インターネット閲覧にフォーカスしたデバイス「WILLCOM NS」を製品化したと発表した。株式会社ウィルコムがこれを24日より発売する。価格はオープンプライス。

 通話機能は搭載せず、月額費用は新規契約の場合、新つなぎ放題(3,880円)にW-VALUE割引を適用して980円。端末代は分割払いの場合、頭金4,800円で2,000円×24回払いとなる。

 インターネット閲覧に特化したいわゆるMIDにカテゴライズされる製品。Windows CE 5.0をベースに、ウィジェット風に各種アプリケーションを使えるプラットフォーム「jiglet」と、Webブラウザの「NetFront」を搭載した。

 特徴的な機能として、10件までの登録サイトを深夜(午前1時~5時)に自動更新して、オフライン閲覧を可能にする「オートパイロット」機能と、携帯電話と同じように閲覧中のページを保存する「画面メモ」機能を搭載した。

深夜に自動更新するオートパイロット機能ケータイ電話と同じように画像メモを取得できる文字入力はソフトウェアキーボードで行なう

 液晶は480×800ドット(WVGA)表示対応の4.1型感圧式タッチパネルを搭載。ユーザーメモリは325MB。16GBまで対応のmicroSDHCスロットを備える。NetFrontはFlash Lite 3.1、SSL、JavaScriptに対応する。文字入力システムはMS-IME。

 インターフェイスはUSB、IEEE 802.11b/g対応無線LAN、ヘッドフォン出力を備える。モノラルスピーカーを搭載。本体サイズは80×174×11mm(幅×奥行き×高さ)、重量は160g(W-SIMを除く)。バッテリ駆動時間はW-SIM利用時で約6時間、Wi-Fi利用時で約4時間。

 手帳に挟み込むためのリフィルアダプター(バイブルサイズ)とスタイラスが付属する。

手帳に取り付けるアダプタを取り外したところ底面左側面
天面にUSBとヘッドフォン出力を装備右側面にW-SIMスロットを装備
背面にはモノラルスピーカを搭載microSDHCカードスロットはバッテリを取り外してアクセスする
●新カテゴリの一号機がWILLCOM NS

 発表会ではまず、ウィルコム ブランド&プロダクト企画部 部長 石川俊司氏が登場。

 Willcom NSのコンセプトについて、「現在は携帯電話やPHSを持ち歩くと、これでだいたいの用は済ますことができる。しかしこれとは別に、使い慣れた物や目的に特化した物を持ち歩くことがある。今回は情報を持ち歩く道具に注目した。そういったあり方に適した道具、使い方や利用シーンを列挙し、切り出した。そうして文房具のようにネットワーク持ち歩ける端末としてWILLCOM NSを開発した。そして、既存の文房具のアナログ的良さを組み合わせるように、システム手帳にセットして使っていただくことを想定した」と説明した。

 なお、製品名のNSはNetwork Stationaryから採ったものという。

ウィルコム 石川俊司氏使い方や利用シーンを厳選して切り出したのがWILLCOM NSシステム手帳にセットして使うことを想定

 次いで、登場した東芝 モバイルコミュニケーション社統括技師長 湯嶋彰氏は、モバイルインターネットに対するニーズが高まっており、「その新カテゴリ、モバイルインターネットデバイスの一号機がWILLCOM NSである」と語る。

 その開発経緯については、欲しい情報を直ぐに引き出せる端末をコンセプトに、外出先でPCと同じように活用できること、長時間使えること、持ち運べることなどニーズとして設定。これらに対し、4.1型WVGA液晶、1,530mAhの大容量バッテリ、薄さ11mmの筐体などを実現し、インターネットに特化したという。

 そうした端末をいつでも気軽に使えるものとするため、サスペンド/レジュームによる高速な起動や画面メモ、オートパイロットやRSSによる自動的な情報の更新、ウィルコムの定額で低廉な料金を組み合わせ、ユーザーのニーズにマッチするものにした。

 ほか、手帳との組み合わせについては、「手帳自体の売上はさがっているが、高価なシステム手帳は伸びている。これをMIDの高まりと合わせ、アナログとデジタルを組み合わせるNSを開発した」と説明した。

 今後の展開については、CESでNetwork Stationaryとして5つの製品を公開していたが、これらを順次製品化していくことを考えている、とコメントした

東芝 湯嶋彰氏新カテゴリ端末一号機がWILLCOM NS
モバイルインターネットへ特化いつでも気軽に使えるように配慮した

(2009年 4月 15日)

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