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ゲームボーイアドバンスを改造し、Raspberry Piを入れられるようにするキット

Retro Dreamer G4A CM4

 マレーシアを拠点とするシンガポール企業My Retro Game Caseは、クラウドファンディングサイトKickstarterにおいて、ゲームボーイアドバンス(以下GBA)にRaspberry Pi Compute Module 4(以下CM4)を入れられるようにする改造キット「Retro Dreamer G4A CM4」を出品している。製品を入手するのに必要な出資額は145ドル以上だ。

 このキットは、ユーザー手持ちのGBAにCM4を入れて、各種ゲーム機のエミュレータを走らせることを目的とした製品。同社は既にRaspberry Pi Compute Module 3に対応した初代を開発していたが、液晶サイズが3.5型とやや大きく、ユーザーがGBAのケースを加工する難易度が高かったため製品化されなかった。

 CM4対応となった第2世代では、640×480ドット表示対応の3型液晶となり、ケースの加工は最小限で済むようになった。また、総合的な性能も初代より向上したとしている。

初代は液晶が3.5型だったためケース加工の難易度が高く販売されなかった
CM3対応の初代(左)とCM4対応の第2世代(右)
メイン基板

 なお写真を見ればわかる通り、「ケース改造の難易度が低くなった」と言っても、多くのゲーム機のエミュが動作するよう、本来のゲームボーイアドバンスにはないX/YボタンやL2/R2トリガーを追加し、場合によってはアナログスティックも追加する可能性もあり、改造そのものの難易度は十分に高い。改造には以下の道具が必要だ。

  • ホビーナイフ
  • X/YボタンおよびPS Vitaアナログスティックの穴を開けるためのドリル
  • ホビーカッター
  • Y字型ドライバー
  • 十字ドライバー
  • 黒い両面テープ

 また、ソフトウェアとしてはディスプレイ/ボタン/オーディオが動作するビルド済みイメージを提供する予定だが、ユーザーは自身の必要に応じて改造する必要がある。エミュレータとしては、DreamcastおよびPSPソフトのほとんどがスムーズに動作するが、Wiiとゲームキューブはフレームレートが低い(とは言えCM3からは改善があるという)。

 キットはWi-Fi付きとWi-Fiなしの両種類が用意されており、キットの内容は以下の通り。

  • メイン基板
  • CM4モジュール/ディスプレイ接続用ドーターボード
  • L2/R2ボタンボード+ケーブル
  • 3型IPS液晶
  • ゲームカートリッジ(Wi-Fiあり・なし)
  • 2.5Dガラススクリーンレンズ(黒フチ付き)
  • スピーカー
  • 14500バッテリ(800mAh/3.7V)×2
  • USB充電ケーブル
  • 黒色のL2/R2トリガーボタン×2
  • L2/R2トリガー用ラバー×4
  • PS Vita 2000アナログスティック用ネジ×2
  • ステッカー
Wi-Fi対応モデル
Wi-Fi非対応モデル

 キットには以下のものが含まれておらず、ユーザーが自身で用意する必要がある。

  • GBAのケース
  • Raspberry Pi CM4
  • 8GB以上のmicroSDカード
  • ボタンセット
  • ラバーパッド/Dパッド用伝導パッド/ABXYボタン(2セット)/スタート・セレクトボタン
  • PS Vita 2000用のアナログスティックまたは4ピンのPSPアナログパッド(改造予定がある場合)