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GeForce RTX 3080/3070にもマイニング性能制限版が登場

GeForce RTX 3080 星耀[FG]

 NVIDIAは、GeForce RTX 3060よりマイニング性能=ハッシュレートを制限し、「ゲーマーに届ける」と宣言してきたが、新たにGeForce RTX 3080および3070にもこの制限を課すことで、マイナーが買い占めることを防ぎ、より多くのゲーマーに製品を届けたい意思を堅めたようだ。

 ビデオカードメーカーGALAXの中国の公式ホームページで、GeForce RTX 3080およびGeForce RTX 3070の複数のラインナップに、[FG]というサフィックスが付いたモデルが追加されていることが明らかとなったからだ。

 GPUクーラーといった外観は従来製品と変わらないが、製品情報によると、[FG]付きのRTX 3080は「GA102-202(LHR)」コア、RTX 3070は「GA104-302(LHR)」コアを採用するという。この(LHR)はまさにLow Hash Rateの略で、RTX 3080は約43MH/s、RTX 3070は約25MH/sと、従来品の半分程度に制限されている。

RTX 3080はGA102-202(LHR)コアを採用
ハッシュレートは約43MH/sになる
RTX 3070はGA104-302(LHR)コアを採用
ハッシュレートは約25MH/sになる

 GeForce RTX 3060では登場から間もなく、ハッシュレート制限の回避方法が明らかとなり、そこそこあった市場在庫が一気に姿を消したが、5月中旬以降に出荷されるモデルでは、リビジョンを変えて投入することで再度ハッシュレート制限を課すことが明らかになっている。新たにRTX 3070とRTX 3080にも制限が課されるということになる。

 NVIDIAはRTX 3060を当初よりハッシュレートを制限すると明言しているが、ハッシュレート制限を謳っていないRTX 3080/3070で、制限版と非制限版を併売するのか、制限版のみ出荷し、マイニング向けGPUは新しいCMPシリーズに絞るのか、現時点では明確になっていない。

 なお、業界関係者によると、すでにGPU性能を必須とするマイニングよりも、ストレージ容量が鍵になるChiaマイニングの方が儲かるといい、今後、市場ではGPUよりもHDDの方が重宝されるようになるだろうとしている。