ニュース

ソフトバンク、新卒採用の動画面接評価でAI導入

 ソフトバンク株式会社は25日、新卒採用選考の動画面接の評価に、株式会社エクサウィザーズと共同開発したAIシステムを5月末より導入すると発表した。

 ソフトバンクは応募者の選考会場への移動にかかる時間や費用を軽減することを目的に、総合職のエントリーシート選考後に実施していたグループディスカッションや集団面接を1月に廃止して、動画面接へと変更した。

 今回開発したAIシステムでは、以前インターンシップ選考で使われた動画データと、熟練の採用担当者による評価などを、エクサウィザーズの動画解析モデルに学習させた。これをもとに、新たに提出された動画の評価を自動で算出する。

 AIシステムが合格基準を満たすと判定した動画については、合格として次の選考を行ない、不合格と判断した動画については、人事担当者が動画を確認して動画面接の合否を最終判断することで、選考の正確性を担保する。

 AIシステムの動画により、動画の選考作業にかかる時間を約70%削減できることを見込んでおり、これにより創出された時間を就労体験型のインターンシップの拡充や、求めるスキルを持つ人材へのアプローチなど、応募者とのマッチングを促進するための新たな取組に充てる。

 同社は2017年5月からIBM Watsonを活用しエントリーシート選考にかかる時間を約75%削減できたとしており、今後もITの積極的な活用による新たな時間創出を行ない、応募者とソフトバンク両方にとって最適で、より戦略的な採用に注力する。

 動画面接では応募者との対面接触が発生しないため、新型コロナウイルス感染症の影響下において、応募者と社員の安全確保を実現した。動画面接以降の面接についても、オンライン会議システムを活用した双方向コミュニケーションを当面のあいだ活用するとしている。