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Centaur、世界初となるAIコプロセッサ内蔵のハイエンドx86 SoC

 VIA傘下のCentaur Technologyは18日(米国時間)、世界初となるAIコプロセッサ内蔵のサーバー向けハイエンドx86 SoCを発表した。

 内蔵されているAIコプロセッサ「NCORE」(開発コードネーム)は推論処理に最適化されており、20TOPSの速度で処理可能。CantaurのSoC技術と組み合わせ、コストや電力を削減できるとしている。開発には、かつてIBMやDellを経験し、25年前にCentaurを創設したグレン・ヘンリー氏がチーフアーキテクトを務めた。

 同社が提出したMLPerfの推論アプリケーションの画像分類ベンチマークMobileNet-V1の結果によれば、Closed/Previewカテゴリで最短のレイテンシ(330μs)を実現し、VNNIをサポートするIntel最新のコア23.2個分に匹敵するスループットだという。

プロセッサのおもな特徴

 同時に、内包するx86プロセッサは非常に高いIPC(Instructions Per Clock)を達成したという。CPUおよびAIコプロセッサの具体的な特徴は以下のとおり。

・マイクロアーキテクチャレベルでAVX-512命令を含むサーバークラスのアプリケーションに最適化
・8コアおよび16MBのL3キャッシュを備えた構成までシリコンで検証済み
・SoCレベルで44レーンのPCI Express、および4チャネルのDDR4-3200メモリをサポート
・TSMCの16nm以降のプロセスで製造、AIコプロセッサのダイサイズは195平方mm以下
・リファレンスプラットフォームは2.5GHzで駆動
・AIコプロセッサ専用の16MB SRAMを備え、20TB/sのピークデータ転送性能を実現
・SoCデザインのコードネームは「CHA」、x86のコードネームは「CNS」
・AIコプロセッサは32,768bitのvery-wide SIMDアーキテクチャを採用
・サイズの再構成を用意にするため、垂直のスライスで構成されている
・SIMDにより非MAC操作を容易に高速化可能
・1クロックで4,096の計算結果が得られる

 このSoCは11月20日~21日に米国・ニューヨークで開かれるセキュリティカンファレンス/展示会会場「ISC East 2019」でデモされる。また、さらなる詳細については12月2日に公開するとしている。

コプロセッサの仕様