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Windows 10プレビューに“サンドボックス”機能。隔離環境でEXEファイルを実行可能に

Windows Sandbox

 米Microsoftは12月19日(現地時間)、Windows 10 Insider Preview「Build 18305(19H1)」をFast ringで公開した。今年(2018年)のInsiders向けメジャーアップデートはこれが最後になるとしているが、累積アップデートといった細かなパッチは提供予定。

 Build 18305ではWindows 10の新機能として「Windows Sandbox」を提供。仮想マシンをセットアップすることなく“.EXE”といった実行ファイルを安全に起動して、ホスト側になんら影響を与えずに挙動を確認できるようになる。Sandboxで実行されたアプリやそこから生成されたファイルなどは、Sandboxの終了時に完全削除される。

 Windows Sandboxは、「設定→アプリ→アプリと機能→プログラムと機能→Windowsの機能の有効かまたは無効化」で立ち上がったWindowsの機能のダイアログから「Windows Sandbox」にチェックボックスを入れたあと、再起動すれば利用できるようになる。あとは、スタートメニューから「Windows Sandbox」と検索して実行すればよい。

 Windows Sandboxは、Windows 10 ProおよびEnterpriseで利用可能で、VHD(Virtual Hard Disk)のダウンロードは不要。実行のたびにデバイスを含めてクリーンな環境が生成される。また、ハードウェアベースの仮想化機能を使用し、ホストから独立して稼働。統合カーネルスケジューラを利用し、効率的なメモリ管理、仮想GPUの実装も特徴とする。

 なお、現時点ではWindows Sandboxの初回インストール後に、すべてのサービスとイベントのセットアップが動作することで、1分間ほどCPUとディスクを著しく使用してしまったり、スタートメニューからサンドボックスを実行できないといった場合や、タイムゾーンがホストと同期できないといった不具合が発生している。