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Googleスマホ「Pixel 3」は、おサイフケータイ対応で、ドコモ・ソフトバンクからも発売

Google「Pixel 3」

 Googleは、新スマートフォン「Pixel 3」、「Pixel 3 XL」を日本で10月10日よりGoogleストアにて予約開始、11月1日より発売する。また、NTTドコモ、ソフトバンクからもそれぞれ発売が予定されている。

 Pixel 3シリーズは、約半日前に米国にて発表されたばかりの製品で、日本でも事実上の同時発表となった。Googleストアでの価格は、Pixel 3 64GBが95,000円、同128GBが107,000円、Pixel 3 XL 64GBが119,000円、同128GBが131,000円。

Google「Pixel 3 XL」

 より簡単かつきれいに写真を撮影できるカメラ周りの機能がもっとも訴求されているが、Pixel 3の投入にあわせ、撮影した写真の被写体や周辺のアイテムに関する情報を、画像解析と検索を通じて表示する「Googleレンズ」機能が日本語にも対応。

 また、日本独自の機能として、直販モデル、キャリアモデルとも「おサイフケータイ」にも対応するのが大きな特徴となる。

 基本的なハードウェア仕様は共通で、Pixel 3は5.5型フルHD+(1,080×2,160ドット)、Pixel 3 XLは6.3型QHD+(1,440×2,960ドット)のHDR対応有機ELディスプレイを採用する。CPUは、Snapdragon 845、メモリは4GB、ストレージは64/128GB、OSはAndroid 9 Pieを搭載。

Pixel 3 XL上面。サイズ以外の外観はPixel 3もほぼ共通
下面
右側面
左側面

 インターフェイスは、IEEE 802.11ac無線LAN、Bluetooth 5.0+LE、NFC、GPS、GLONASS、指紋センサー、近接センサー、周囲光センサー、加速度計、ジャイロメーター、磁力計、気圧計、USB Type-Cなどを装備。3.5mmイヤフォンジャックはなく、同梱の「Pixel USB-Cイヤフォン」や「USB-C - 3.5mmヘッドフォンアダプター」などを利用する。

 筐体はアルミ製フレームで、IP68の防塵・防水仕様。本体色は、クリアリーホワイト、ジャストブラック、ノットピンクの3モデル。本体サイズ、重量、バッテリ容量は、Pixel 3が68.2×145.6×7.9mm(幅×奥行き×高さ)/148g/2,915mAh、Pixel 3 XLが76.7×158×7.9mm(同)/184g/3,430mAh。

Pixel 3(上)、Pixel 3 XL(下)とも、3色のカラーバリエーションで展開
「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」を紹介するGoogle Pixel担当シニアディレクターのナンダ・ラマチャンドラン氏

 10日に行なわれた製品発表会では、Google Pixel担当シニアディレクターのナンダ・ラマチャンドラン氏が登壇した。発表内容は直近の米国でのものとほぼ同じで、カメラ周りの機能の説明にもっとも時間が割かれた。

 機能的にはすでに他社製品でも実現されているものが多いが、独自開発した映像エンジン「Visual Core」チップにより、画質に磨きをかけている。画面上の物体をタップで認識させて、検索や翻訳ができるGoogleレンズについても、このVisual Coreを利用することから、日本ではPixel 3専用の機能となる。

たとえば外国語で書かれたメニューを撮影すると、そこに書かれた文字をテキストとして認識。知りたい言葉を選択すると、検索や翻訳にかけることができる
翻訳結果
まだ精度に不十分な点もあるというが、被写体そのものを認識することも可能

 「トップショット」機能により、カメラ起動時はつねに写真が記録されているため、シャッターボタンを押した瞬間がにたとえば目をつぶってしまったり、髪が顔を覆うなど、良いショットでなかった場合、シャッターを切った前後のシーンから、AIがおすすめのショットを提案してくれる。

シャッターを押した瞬間に犬が逃げ出したとしても
シャッターを押す前後の瞬間も記録されており、そのなかからベストショットをAIが推奨してくれる

 シャッター自体をPixel 3に任せることも可能で、笑顔や変顔などを検知して自動的に撮影もできるほか、動物や子供など、動き回るものを画面上でタップすると、フォーカスを自動追尾する機能もある。

 「超解像ズーム」機能により、少しずつ時間をずらして撮影した複数の写真を解析し、デジタルズームでも粗の少ない拡大が可能。

 「夜景モード」を使うと、薄闇や夜間の撮影についても、フラッシュなしでも明るい写真が撮れるとしており、発表会ではiPhone XSよりも遙かに明るい撮影ができるという比較も示された。

夜間の撮影でもフラッシュは不要と豪語する夜景モード
夜間の同じ状況でのiPhone XSとPixel 3の写真の比較

 背面カメラは1,220万画素(デュアルピクセル)で、光学式および電子式手ぶれ補正機能を搭載。ボケ味のある写真を撮影できるほか、撮影後にもピントを変更できる。前面カメラは800万画素で、iPhone XS比較で184%という視野97度の広角撮影が可能なことから、自撮り棒などを使わず、手で撮影しても、グループ写真を無理なく撮影できるとしている。

【お詫びと訂正】初出時にデュアルカメラと記載しておりましたが、デュアルピクセルセンサーの誤りです。お詫びして訂正させていただきます。

背面のデュアルピクセルセンサーを使い、ボケ味のある写真を撮影可能
写真はすべてAIが、どの画素が人物でどの画素が背景化などを認識しているので、撮影後に被写界深度を変えることも可能
こちらは人物以外をモノクロにする効果を適用したところ

 撮影した写真、動画は、元解像度のまま2022年1月いっぱいまでは、Google Photoを使い、容量無制限でクラウドに保存可能。期限が過ぎた後も、追加はできないが、削除はされない。

 おサイフケータイは、Suica、QUICPay、nanaco、楽天Edy、Waonといった電子マネーに対応。また、Google Payも利用できる。

 別売のワイヤレス充電器「Pixel Stand」(9,504円)は、Qi対応で他社製品の充電もできるが、その場合は5W出力になるのに対し、Pixel 3は10W出力で充電できる。

Pixel Stand

 Pixel Standは、ただの充電台としてだけでなく、Pixel 3をGoogle HomeのようなGoogle Assistant端末として利用させる側面もある。充電時もタッチや音声でGoogle Assistantを呼び出せる。呼び出した時間が朝であれば、天気や今日の予定、交通状況、ニュースなどを読み上げる。

 充電時は自動的にマナーモードになるほか、夜間はだんだんと画面が暗くなり、逆に朝はだんだんと明るくする機能もある。また、おやすみモードにすると、画面がモノクロになる。

お休みモードにすると、画面がモノクロになる

 このほか、Pixel 3購入者には、Google Play Pointsのゴールドステータスが無料で付与され、Google Playストアで購入するさいのポイント付与率が1.5倍になるなどの特典が得られる。

おサイフケータイに対応
NTTドコモとソフトバンクからも発売される
Google Play Pointsのゴールドステータスが無料で付与