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Samsung、FinFETからGAA FETへの移行を3nm世代へ後ろ倒し

~EUV露光の7nmプロセスは年内に生産準備完了を予告

Samsung Foundry Forum 2018の会場

 韓国Samsung Electronics(以下Samsung)は22日(米国時間)、「Samsung Foundry Forum 2018 USA」にて、3nmプロセス技術までのロードマップを公開した。

 同社では「7nm Low Power Plus (7LPE)」で、従来技術である液浸露光ではなく、EUVリソグラフィ(極端紫外線露光)をはじめて採用する。7LPEは、2018年下半期に生産準備が完了する予定で、主要IPは2019年上半期までの完成を目指し開発中。

 7nmの次世代である「5nm Low Power Early (5LPE)」では、7LPPの技術をベースに面積のスケーリングと超低消費電力を実現する。

 「4nm Low Power Early/Plus(4LPE/LPP)」については、FinFETを用いる最後のプロセスルールでり、5LPEを基にセルサイズを小型化し、性能向上と安定した歩留まりの達成まで迅速に移行すると説明している。

 2017年9月時点では、同社は4nmプロセスについて、FinFETではなく、「Gate-All-Around FET (GAA FET)」と呼ばれる、異なるトランジスタ構造を採用してリスク生産を行なうと発表していたが、後ろ倒しとなった(Samsung、ファウンダリ2番手を目指しプロセス開発を加速)。

 今回のリリースで、同社は3nmプロセスでGAAの採用を行なうと説明しており、「3nm Gate-All-Around Early/Plus(3GAAE/GAAP)」として2世代の生産を予告している。GAA技術については、ナノシートデバイスを使用した「Multi-Bridge-Channel FET (MBCFET)」と称するGAA FET技術を開発していることが明らかにされた。

 Samsungの執行副社長 ファウンドリセールス&マーケティングチーム責任者のCharlie Bae氏は、2017年はEUVプロセスのポートフォリオ強化に重点を置いてきたと述べ、「次世代プロセスノードでGAA構造を採用することで、新しいスマートでコネクテッドな世界をリードし、技術的リーダーシップの立場を補強する」としている。