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レノボ、“生徒3.6人に1台”を目指すChromebookを国内投入

Lenovo 500e

 レノボ・ジャパン株式会社は、5月よりChromebook 2製品を国内の教育機関向けに発売する。Chromebookの投入は同社初。おもに国公立の小・中・高学校をターゲットにしており、販売パートナーを通じて販売開始する。

 今回発表されたのはいずれも液晶が360度回転する11.6型の2in1となっており、机からの落下を想定した75cm落下テストをクリアし、防滴キーボードを備えるなど、堅牢性を重視。NTTコミュニケーションズ株式会社が提供する教育クラウドプラットフォーム「まなびポケット」と連携し、シンプルで低コストなシステム環境を実現する。

Lenovo 300e

 下位の「Lenovo 300e」は、SoCにMediaTek MTK8173C、メモリ4GB、ストレージに32GB eMMC、1,366×768ドット表示/10点タッチ対応11.6型IPS液晶ディスプレイ、OSにChrome OSなどを搭載。想定販売売価は税別48,000円前後になる見込み。

 インターフェイスは、USB Type-C、USB 3.0、HDMI出力、SDカードリーダ、720p対応Webカメラ、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、音声入出力などを備える。本体サイズは約292×204×21.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.36kg。

 上位の「Lenovo 500e」は、SoCにCeleron N3450、メモリ4GB、ストレージに32GB eMMC、1,366×768ドット表示/10点タッチ対応11.6型IPS液晶ディスプレイ、OSにChrome OSなどを搭載。専用のアクティブペンが付属し、キーボード入力が苦手な小学校低学年にも向く。想定販売売価は税別58,000円前後になる見込み。

 インターフェイスは、USB Type-C×2、USB 3.0×2、microSDカードリーダ、720p対応前面/500万画素対応背面カメラ、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、音声入出力などを備える。本体サイズは約290×204×20.35mm(同)、重量は約1.35kg。

Lenovo 300eの右側面は電源とボリュームボタン、音声入出力
左側面にUSB Type-C、HDMI出力、USB 3.0、SDカードスロットを搭載
Lenovo 500eの右側面。ボリュームや電源ボタンのほか、ペン収納部、USB 3.0ポート、USB Type-Cが見える
左側面はUSB Type-C、USB 3.0、microSDカードスロット、音声入出力を搭載

 13日に都内で開かれた記者説明会では、同社教育市場担当の渡辺守氏が、新製品導入の背景について説明。政府は2014年に発表した第2期教育振興基本計画において、教育機関において、児童生徒3.6人に1台のコンピュータを設置することを目標に掲げていたが、2017年3月1日時点で、まだ5.9人/台に留まっている。この理由としてレノボは、予算が少ない、教員の低いITCスキル、メンテナンスの複雑さなどを挙げた。

 その一方で、子どもたちの未来は、グローバル化や多様化、超高齢/少子化、ARやVRをはじめとしたニューメディア社会、コンピューティング/コネクテッド社会、AI/自律運転/ロボットなどの社会環境に取り囲まれ、そのなかにおいてICTの活用能力や課題解決能力、情報収集能力、コミュニケーション能力、企画発想力や創造性が求められる。

 そういったことを踏まえ、学校におけるPCの導入状況をいち早く改善し、今の日本の教室の姿を変えていく必要があるとし、レノボではICTを利用した学習効果を提唱するとともに、新製品のクラウド化がもたらすコスト削減と容易な管理を訴求していきたいとした。

渡辺守氏
国内の教育機関におけるPCの導入状況
2014年に発表された第2期教育振興基本計画の目標
PCの整備が進まない理由
将来の子どもたちを取り囲む社会環境
そうした社会で必要とされるスキル
ICT教育のメリット
クラウド化と低価格化により容易な管理と安価なデバイスを実現
NTTコミュニケーションズが提供するまなびポケット