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PIM関連ソフト
Notice Version 1.50

 このコーナーでは、窓の杜編集部の協力を得て、Windows用のさまざまなオンラインソフトを月ごとにテーマを決めてレビューします。今月のテーマはPIM関連ソフトです。掲載は毎週木曜日を予定しています。

【編集部】

Notice Version 1.50

Notice Version 1.50

Notice Version 1.50
  • ジャンル:PIM関連ソフト
  • 種別: フリーウェア
  • 作者:DDS2氏
  • 対応OS:Windows 95/98/NT 4.0

ソフトウェアは作者のホームページから
ダウンロードできます

■付箋紙形式でスケジュール管理

 ポストイットに代表される付箋紙はなにかと便利で、ちょっとしたメモや予定を書き込んでデスクまわりに貼っておけば、簡易的なスケジューラになる。もちろん付箋紙ソフトもあるので、コンピュータ上で同様の使い方をしている人もいるだろう。しかし、デスクトップ上にあんまりぺたぺたと付箋があると、なにかと邪魔だ。こんな場合には、この「Notice」が適している。


■Noticeの使い方

 Noticeは、常駐して予定を付箋形式で表示してくれるスケジューラーだ。  起動すると、システムトレイにアイコンが表示され、これをダブルクリックするとスケジュール設定のウィンドウが現われる。ここにはデフォルトで[スケジュール]、[雑誌発売日]、[他の発売日]、[TV番組]、[その他]のタブがあり、それぞれにグループ分けしてスケジュールを登録することができる。

 [新規作成]ボタンを押すと、作成用のウィンドウが開くので、まず[日時指定]でスケジュールの日時を設定する。指定には毎日、毎週、毎隔週、毎月指定週、毎月、毎隔月、毎季節、毎年、単独指定、指定日数おきの中から選択でき、それぞれの細かい指定も充実している。[事前通知]で何日前に予定を表示するかも設定できる。さらに、指定日が日曜・祝日の場合、[そのまま]か、[前平日]、[翌平日]へシフトする機能も持ち、[土曜も休日扱いとする]、[シフトした時のみ表示]なども選択できる。休日は[休日設定]から指定できるが、直接指定なのでハッピーマンデーには対応していない。

 [表示内容]では、付箋に表示する文字を入力する。ここでは各種の追加表示設定ができ、カウントダウンを行なう[指定日との差を表示]や、[情報の英語表示]などを指定できる。フォントや背景色、付箋の枠形状の指定も可能で、結果はすぐに表示サンプルとして見られるほか、さらにダブルクリックすれば実際の付箋として表示が行なわれる。また、付箋の表示と同時にプログラムを実行したり、URLをデフォルトのブラウザで表示する機能も持っている。

日時指定
表示内容

 [表示属性]からは、付箋表示とともBEEPや指定したWAVEファイルを鳴らしたり、表示位置に関する設定、そして付箋の表示を[1回表示したら終了]、[明示的に付箋ウィンドウを閉じたら終了]、[明示的に付箋ウィンドウを閉じる際に確認を入れる]の中から選ぶことができる。

 [表示期間]では、付箋を表示している期間を指定できる。[指定しない]場合は[表示属性]の設定に沿うが、[指定日時からの期間指定]や[表示開始からの期間指定]を選んだ場合は、日数や分数を指定すれば、その期間が経過すれば自動的に付箋が消える。

 これらの細かい設定は、グループごとにデフォルトの設定をカスタマイズ可能になっている。変更したいタブを選んで[グループ設定]ボタンを押せば、設定ウィンドウが開くので、それぞれよく使う設定に合わせておくと便利だろう。

 あとは指定した日時になると、予定内容が書かれた付箋がデスクトップに現われるわけだ。この付箋は自由にサイズの変更・移動ができ、ダブルクリックですぐに内容の編集ができるほか、右クリックからは内容のコピー・ペースト、そして設定ウィンドウの[表示内容]や[表示属性]タブにある設定内容をほとんど変更することができるようになっている。

 メインウィンドウの[共通設定]からは、[付箋サイズ]の指定表示位置設定、[デフォルト]では付箋作成時に、どの項目を最初に設定するか(これは非常に便利だ)、ショートカットによる動作を設定する[クイックアクセス]、[その他]には細かな動作補助のチェックボックスと、Noticeをスタートアップに登録するボタンも配置されている。


■最後に

 特定機能を完成させたソフトが、ほかの機能を取り込もうと肥大化していくのはよくあることなのだが、これはよほどうまくやらないと、単に使わない機能にリソースが食われるだけの結果になりやすい。Noticeは機能的には最初のバージョンでほとんど完成していたといっていい。バージョンアップを続けているが、主にちょっとしたバグの解消と、そして使い勝手の向上がほとんどで、これが実に的を得た部分を強化しているのだ。また、旧バージョンからのデータ変換なども自動的に行なうようになっており、実にユーザーフレンドリーな仕上りになっている。付箋紙によるスケジューラというアイディアももちろんだが、機能強化に関するシャープな視点も高く評価したい。

□作者のホームページ
http://www2c.airnet.ne.jp/dds2/

[Text by 鹿山雅志]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp