現況に関しては、米国経済が引き続き好調なこともあり、商品の低価格化などの懸念材料はあるが、デジタル系のコンシューマ製品や部品などが好調であるという。また、インターネット時代における米国のエレクトリック・コマースの現状、直販モデルの説明などがあり、「松下としても(エレクトリックコマースを)やろうと思っている。問題は物流でFedExと共同で行なおうかというお話もいただいてはいる」といったビジネスモデルの模索についても言及した。
商品の低価格化に関するスライド。低価格化は懸念材料 |
こういった中で、北米における今後の商品展開が一部発表された。北米ではすでに放送が始まったデジタルテレビや、11月頃に北米で製品投入する予定のハードディスクレコーダー、電子音楽配信などがざっと発表されたが、いずれも細かい技術的な説明はなかった。
ハードディスクレコーダーの価格については「検討中だが、699ドルを予定している。10万台くらい売れればいいと思っているが、市場規模はどれくらいのものか全くわからない」といった発言があった。また、音楽配信に関してはAT&T/Universal/BMGと事業展開を進めており、来年4月に端末を発売。現時点では(事業開始に向けての実験を含め)詳しい説明はできないが、使用媒体としては「SDメモリーカード」がすでに決定している。
最後に行なわれた質疑応答で、任天堂が松下電器、IBMと共同で開発を進めている次世代ゲーム機「Dolphin(仮称)」について、日本では任天堂がゲーム機を発売するのと同時か若干遅れて、DVD-Videoを再生できるゲーム機の発売を松下が予定しているが、北米ではどういった展開を取るのかと質問が出た。これについて河邊氏は「私はゲームはやる気がない。Dolphinはやりません」とキッパリと否定。実際に商品が登場するのは2000年末から2001年にかけてなので、その時点にならなければわからないのだろうが、現時点でのDolphinの北米展開は任天堂のみとなりそうだ。
□松下電器のホームページ
(9月22日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.panasonic.co.jp/panasonic-j.html
('99年9月22日)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]