カメラとして至極まっとうなデジカメ
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Saitek エコ・チャージャーマルチ 一次電池が充電でき、しかも二次電池の充放電もできるスゴいヤツ。ただし充電時間は前回紹介したスーパーチャージャーのほうが短い |
説明しよう!! エコ・チャージャーマルチは、Saitek HongKongが誇る画期的かつ斬新な“一次電池用充電器”なのダ!! 途中までそのエネルギーを使われ、やや力不足となったアルカリ電池やマンガン電池は、このエコ・チャージャーマルチによって再び高いエネルギーを得ることができるのダ!! 行けエコ・チャージャーマルチ!! がんばれ我らがヒーロー、エコ・チャージャーマルチっ!! ていうか要するに、ちょっと胡散臭いけど使い方によっては非常に便利な、フツーの(充電式でない)使い捨ての電池を充電できる充電器が、エコ・チャージャーマルチなのだ。で、まあ、ココまでは、問題ない。
しかし、このエコ・チャージャーマルチは、実はニッカド電池やニッケル水素電池も充電できたのだァ~!! しかも放電もできちゃう!! つまり二次電池を扱うにあたっての基本的な機能は、先週ご紹介したスーパーチャージャーとだいたい同じ。でもまあ、スーパーチャージャーの方が短時間で(二次電池を)充電できるし、扱える電池の種類も多いし、性能も高くなってるし……でも、かぁッ!! なんで俺は似たよーな製品を重ねて買ってしまっているんだろうか!! しかも同じメーカーの同系統の機器!! さらに両方ともテレビショッピングときた!! あー俺の行動ってヘボぉい!! いや~ん。
半分冗談で半分本気なのだが、まあ最新型の二次電池専用充放電器を買ったっつーことでよしとして、今回はまた別のモンを買ったので大紹介していきたい!!
三洋電機 DSC-SX150 標準価格78,000円で、店頭価格は6万円程度。IBM microdriveに対応した動画デジカメ。操作性はほとんどマニュアル要らずのわかりやすさ。また記録時間が短く、筐体も小さく軽い。いろいろな面で軽快感のあるデジカメである |
さて、コレを買ったいちばんの理由は、IBMのmicrodrive(340MBのCF+Type2のハードディスク)に対応している点。microdriveが使えて、もちろんCFタイプのフラッシュメモリも使えるって点も大きい。それから、撮影できる動画のフォーマットがQuickTimeフォーマット(前の機種はMotion JPEGフォーマット)になったこと。あとは画素が150万画素になったことや、処理速度の向上など、細かな点で“かなり良くなったらしい”ということ。なので、今回は絶対に三洋製を一発行くゼと思い、予約して購入した。
で、使ってみた、というかとにかく買って触ってみての第一印象は、かなり高級感があることと、コンパクトなこと。35mmフィルムを使う高級コンパクトカメラのような、手にしっくりくる感触と、持ち運ぶ(というかポケットに入れる)のを厭わないそのサイズが良かった。
それから、使ってみると、撮影や画像閲覧等の基本的な処理が非常にスムーズかつクイックに行なえる点にも少々驚いた。例えば、静止画を撮影する時は、カメラ前部のレンズバリア(?)をスライドさせれば準備完了。起動も1秒弱という感じで速い。撮影モード(静止画、連写、ムービー)を変更するのも簡単・高速で、シャッターボタン部にあるダイヤルをスライドさせるだけだ。撮影なのか再生なのかを決めるメインスイッチは、ボタン部のダイヤルと組み合わせて使うという点に最初一瞬戸惑ったが、でもマジで一瞬で慣れ、ああこれは非常にわかりやすいと頷いた。
全体的な印象としては、非常にカメラっぽく操作できるのである。ほとんど難しいことはない。首をひねるような特殊な機能のボタンもほとんどない。まあ、デジカメなので、画像の消去とか表示方法とかメモリカードのフォーマットなど、カメラとは違った難しさ的なものはあるものの、各種モードにおけるコマンドの階層は浅く、表示も簡潔で、全体的に非常に楽勝な印象を受ける。こんなコトを書くのも失礼だが、「へぇ~っ、三洋のデジカメって、かなりこなれてる感じじゃん」などと思った。
まだあまり長時間使っていないのと、最近の俺はニッケル水素電池充電しまくり野郎なので、DSC-SX150のバッテリの持ち、特にmicrodriveと組み合わせた時のバッテリの持ちはいまひとつよく把握していないのですいませんよくわかりません。
結論として、俺はDSC-SX150を非常に気に入った。それは、カメラとして至極まっとうである点。特に、スナップ用のカメラとしてはすげえ使いやすいと思える。そのサイズの小ささと操作性の簡便さが俺にそう感じさせる大きなポイントだが、他にも細かいトコロだけどナイスな点がいくつもある。例えば、ちゃんとファインダーを覗いて撮れる点。デジカメって意外に光学式のファインダーがチャチかったりお座なりだったりする。が、DSC-SX150のファインダーは非常にマトモで使い物になっている。
それから、電源スイッチを兼ねたレンズ部のバリアもいい。迷わず理解できるシクミだし、レンズキャップのような(持ち歩きにおいて)余計な部品も省かれる。シャッターを押した感じも良くて、同時にしっかりグリップできるのもいい。突起や可動部も非常に少ないので、扱うのに気を使わないで済む。まあ、よく考えれば、カメラとしては当たり前のことばかりかもしれないのだが、まだ完全にはカメラになり切れていない(斬新過ぎの操作感とか突拍子もない機構なんかがあったりする)デジカメという製品群においては、DSC-SX150、なーんかかなりカメラ的にこなれた作りをしており、デジカメということを意識しないで使えるカメラだ、と感じた。
これがDSC-SX150付属の1600mAhの充電池。たしかに持ちはよい(と思う。実感的評価であり数値はとっていないが)。また三洋電機は二次電池、小型液晶等々のほか、デジカメもかなりOEMしており、デジカメ市場でも大きなシェアを持っているらしいのである |
DSC-SX150に付属していたニッケル水素電池は、三洋電機製なのだが、よーく見てみたらこの電池、俺の知っている中では最も蓄電容量が高いのであった。
蓄電容量(単に容量とも言う)とは、電池の中に蓄えられる電気の量を示す数値だ。一般に単位はmAh(ミリアンペアアワー)で表される。ニッカド電池やニッケル水素電池には、必ず表記されている数値で、大雑把に言えば電池のスタミナを示す指針となるものだ。例えば、蓄電容量が700mAhの二次電池なら、700mAの電流を1時間流すことができる。1000mAhなら1000mAを1時間だ。だから、700mAhの電池より1000mAhの電池の方が、中に入っている電気の量が多いことがわかる……ってなんか当たり前の話になってきましたな。ともあれ、この蓄電容量値は、どの電池が最強に強まっているのかを知るための、かなり確実な指針になるのである。
ところで、現在売られているフツーの単3型のニッカド電池なら、この蓄電容量は700mAh~1000mAh。ナンも書いてないフツーニッカド電池が700mAhで、大きめに“スーパー”とか“1000”とか書いてあるニッカド電池は1000mAhだったりする。ニッケル水素電池(単3型)だと、だいたい1100~1500mAhくらい。実際、家電店などで二次電池の蓄電容量を比べれば一目瞭然なのだが、電池によって少しだけそのスタミナが違うのである。まあ、微々たるモンとは言えるが、でも微々たるモンが2本とか4本になって組み合わされると、けっこう違ってくるような気がしなくもないので、俺はなるべくデカい蓄電容量がある二次電池を買うようにしているのであった。
で、俺が最近「単3のニッケル水素電池はコレでキマリ!!」と思った銘柄は、東芝のTH-3Gという製品。蓄電容量1550mAhの渋いヤツなのである。これと同じ蓄電容量を持つ単3のニッケル水素電池として、パナソニックのHHR-3UPSというのがある。両者の電池の蓄電容量はまったく同じ1550mAhと表記されているのだが、さらによーく見ると、東芝のは(min.1500mAh)と、パナソニックのは(min.1450mAh)と表記されている。ミニマムの蓄電容量ってのが何なのかちっとも全然知らない俺だが、全体的に数値が高い方がきっとたぶんいいような気がしたので、東芝のを俺の定番ニッケル水素電池にしたのであった。
がっ!! しかし!! やっと話は戻るが!! 前述の、DSC-SX150に付属していた、三洋電機製のニッケルメタルハイドライドストレージバッテリ(ニッケル水素電池を意味しようとしたんですけどコレでいいのだろうか!?)ときたら、何と、1600mAhもある!! そしてやはりよくわからないミニマムな数値として(min.1500mAh)と書いてある!! すげぇ!! 最強に強まっている!! さすが、ニッカド電池とニッケル水素電池では世界一を誇る三洋電機!! 侮れん!!
そうか最強は三洋なのかァ!! と思ってさっそくDSC-SX150に付属していたのと同じニッケル水素電池(HR-3USという型番)を買いに出かけたのだが、なーんかコレ、売ってませんヨ……。いや、あるはず!! でもないなぁ……。いや絶対買うぜ!! と気合を入れて探し回ったのだが、全然見つからない。そうかこれは三洋電機の必殺技なんだきっと!! そうに違いない!! でも電池で何を必殺するんだろう? というわけで、長々書いてきたが、三洋電機のHR-3USというニッケル水素電池が超欲しいなぁという話であった。
□三洋電機DSC-SX150製品情報
http://210.128.184.130:1080/sanyo/plsql/look_table?shosai=8878&coden=0000000265&counta=2&countb=4&PAGENO=0
□ニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/9906news-j/0625-2.html
□「Ni-MHトワイセル1600シリーズ(HR-3US)」のニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/9906news-j/0611-1.html
□週刊スタパトロニクス バックナンバー
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/backno/wstapa.htm
[Text by スタパ齋藤]