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NS、Geodeを国内発表。VIAのファウンダリー問題にも言及

7月22日 発表



 ナショナルセミコンダクタージャパン株式会社は、インターネットアクセス機器向けの1チップソリューション「Geode(ジオード)」の国内発表を行なった。Geodeは同社のMediaGXの発展形で、x86コアにグラフィックス、MPEG-2デコード、I/Oなどを1チップ化した製品。今回発表された「SC1400」はインターネット接続機能を持つセットトップボックス(STB)向けのチップで、2000年初頭には量産が開始される。製造プロセスは0.25ミクロンルール、コアの最大クロックは266MHz。サンプル価格などは公開されていない。

 Geodeは、事実上PC/ATを1チップ化したもので、市場の変化に伴い、PC市場からSTB/シン・クライアント/携帯情報機器の3つの市場にターゲットが変更された。NSではGeodeのターゲットをInformation Appliance(インフォーメーション・アプライアンス:インターネットアクセス機器)と総称している。

 出席した米NSの社長兼CEO、ブライアン・ハーラ氏は、「ヒューマンインタフェース上重要なサウンドなどのアナログ部分についてNSは高い技術を持っており、それを統合することが、他社に対する優位点となっている」と述べた。

 なお、Geodeの0.18ミクロン化については、「すでに設計は0.18レディだが、製造についてはパートナーと協力していきたい」と述べ、製造にあたっては台湾などのファウンダリー(製造請負)企業などに委託する可能性が高いことを示唆した。また、「Jalapeno(ハラペーニョ)」などのCyrixによる次世代x86コアの採用については、「Cyrixに対するオプションとしてJalapenoの使用権は保有しているが、主な選択肢ではない。IA機器については消費電力が重要な鍵となる」と述べた。

 また、質疑応答ではVIAのチップセットを製造をすることに対し「NSはIntelと包括的なクロスライセンス契約を締結しており、それにはP6のファウンダリー製造権も含まれる」と明言し、再度の確認に対しても同様の回答を行なった。

 Geodeを使ったプラットフォームのサンプル。Geode以外のチップはわずかに数個で構成できる。メモリはSDRAM DIMMを使用  会場で実働していた「WebPAD」。'98年11月に発表されたMediaGX搭載の携帯情報機器(PAD)の設計モデル。OSはリアルタイムOSのQNX、ネットワーク接続は無線LANが実装されている。オペレーションはペンが中心で、USBキーボードも接続可能。すぐにも市販できそうな完成度の高さだった

□ナショナルセミコンダクタージャパンのホームページ
http://nsjk.co.jp/
□ニュースリリース
http://nsjk.co.jp/newsite/newsrls/990722A/990722a.html
□製品情報(英文)
http://www.national.com/appinfo/solutions/0,2062,243,00.htm
□関連記事
【7月8日】VIAとNS、チップセット生産契約に同意
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990708/nsvia.htm
【7月16日】米NS、情報家電向けの機能を1チップにした「Geode」発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990716/ns.htm

('99年7月22日)

[Reported by date@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp