米Integrated Device Technology(IDT)は7月14日(現地時間)、x86互換CPU市場から撤退することを発表した。これは、'99年第1四半期決算の発表に伴ない明らかにされたもの。
同社のx86互換Socket 7 CPU「WinChip」は他社へのライセンス供与、または設計を行なっている100%出資子会社Centaur design subsidiaryの売却が予定されている。売却先については「興味を持っている企業が複数ある」(同社CEO Len Perham氏)としているのみで、まだ決定していない。しかし「売却できなくても今四半期末(9月末)には、x86市場から撤退する」としており、IDTからは10月以降x86互換CPUが出荷されないことは確実だ。
撤退する理由としては、「x86互換市場の競争が熾烈なため、期待した売り上げ・収益を上げることができなかった」ことを挙げている。また、この撤退により「IDTが通信市場に焦点を絞ることが強調できるので、株主によりよい配当ができるだろう」ともしている。IDT全体の'99年第1四半期の収益は8,500万ドルの黒字。
なお、WinChip 2の受注・出荷については、「9月末までは従来どおり受注・出荷を続ける」(日本アイ・ディー・ティー株式会社)としている。また、8月に予定されている1次キャッシュ容量を128KBにしたWinChip 3についも、IDTから発売される予定だ。
□IDTのホームページ(英文)
http://www.idt.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.idt.com/news/Jul99/7_14_99_1.html
□日本IDTのホームページ
http://www.idt.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.idt.co.jp/rel/rel_069.html
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【'97年5月21日】米IDTがMMX Pentium互換プロセッサIDT-C6を発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970521/idt.htm
('99年7月15日)
[Reported by furukawa@impress.co.jp]