COMPUTEX TAIPEI '99 レポート
~ 周辺機器編:8倍速DVD-ROM、60倍速CD-ROMなど ~

会場前

会期:6月1日~6月5日

会場:台北世界貿易センター展示場
   台北国際コンベンションセンター

主催:TCA(台北市電脳商業同業公会)
   CETRA(中華民国対外貿易発展協会)


 今回はCD-ROM/DVD-ROM、USB、入力デバイスなどの周辺機器をレポートする。



■8倍速DVD-ROM、60倍速CD-ROMドライブが登場

BTCの8倍速DVD-ROMドライブ「BDV 840HS」。日本での出荷は来年以降と少し先だ。 「BDV 840HS」のスペックシート。CD-ROMは40倍速相当だ。 AOpenの8倍速DVD-ROMドライブ「DVD 9840」。ローディング方式にスロットインを採用している。

 まるで限界が無いかのように高速化が進む光ディスクドライブ。今回は8倍速DVD-ROMドライブをAOpenと、BEHAVIOR TECH COMPUTER(BTC)の2社が展示していた。両製品ともインターフェイスはUltra DMA/33対応で、CD-ROMドライブとしては40倍速相当となっている。

 ローディング方式は異なっており、AOpenのドライブ「DVD 9840」がスロットイン方式、BTCのドライブ「BDV 840HS」がトレー方式となっている。日本への出荷時期はDVD 9840が8月、BDV 840HSが来年以降とのことで、AOpenのドライブの方が早く日本に登場しそうだ。

 価格については両社とも、「そのときの市場に応じて」という回答だった。


AOpenの60倍速CD-ROMドライブ「CD-960E」。まだモックアップの状態だ。 「CD 960E」のスペックシート。12,000回転/分のモーターを搭載している。

 AOpenでは、さらに60倍速のCD-ROMドライブも参考出品していた。実に12,000回転/分のモーターを搭載しており、最大データ転送速度は9MB/秒となっている。インターフェイスはUltra DMA/33対応、ローディングはトレイ方式。展示されていたのはモックアップの状態で、製品の出荷は第4四半期。価格については、こちらも「市場に応じた価格」としている。

 期せずしてAOpenと、BTCは8倍速のDVD-ROMドライブを同時に展示したわけだが、CD-ROMドライブではAOpenが60倍速を参考出品したのに対し、BTCは48倍速までのラインナップとなっている。CD-ROMの高速化について両社に伺うと、「CD-ROMの高速化競争も終わり、DVD-ROMへ移行していくと見ている」といういう点で共通していた。だが、AOpenでは技術の蓄積という意味もあり、CD-ROMの高速化も行なっていくとしている。



■USB関連製品

 DoTop Technologyのブースでは、USB-IDE変換ケーブルが出展されている。これは、既に秋葉原などで販売されているベアの2.5インチHDDを入れてリムーバブルHDDとしても、PCカードIDEインターフェイスと接続しても使用できるケース「DN-Boy」用のUSBケーブルだ。

 IDE側のコネクタはハーフピッチ36ピンに統一されており、このコネクタに接続できるCD-ROMやMOなども用意される。Windows 95/98、iMacでホットスワップに対応。価格はサンプルでUSB-IDE変換ケーブルが22ドル、「DN-Boy」とのセットが50ドルとなっている。日本でもOEM供給する予定があるとのことだ。

トランスルーセント5色がそろった「DN-Boy」。ホットスワップに対応している。リムーバブルHDDとして使えるほか、ケーブルを変えれば、PCカード、USB、パラレルでも接続できる。 「DN-Boy」をUSBで接続したところ。 「DN-Boy」をリムーバブルHDDとして、挿入しているところ。


DataStorのUSBに直接接続できる2.5インチHDD。Windows 2000とiMacではホットスワップに対応している。
 DataStorは、USBに直接接続できる2.5インチHDD用のケースを展示。ホットスワップはiMacとWindows 2000には対応するものの、Windows 95/98ではソフトの開発が遅れていて、現在のところ対応できないという。DataStorでは、USB-IDE変換のCD-ROMなどもトータルのシステムとして販売するということで、個別の価格は教えてくれなかった。出荷は7月ごろとしている。


TREMONのUSB-IDE変換ユニット。まだサンプルの段階だ。
 また、TREMON ENTERPRISESでもUSB-IDE変換ユニットが展示されていた。出荷は6月末で、価格は未定としている。


■入力デバイス

CELLTRIXの「TrackBar Pro」。海外のディストリビュータを募集している。
 昨年のCOMDEX Fallでも展示された、上下と左右に動くローラ2個を組み合わせたポインティングデバイス「TrackBar Pro」が、今回もCELLTRIXから出展されていた。色が黒から白になり、デザインも変更された。日本では7月ぐらいに出荷を予定しているという。価格90ドル。製品版ではさらにデザインが変わるという。


Solid Yearのブースでは、TrackBar Proを搭載したキーボードが展示されている。まだ、モックアップということで詳細は聞けなかった。
 また、この機構を搭載したキーボードが、Solid Yearのブースに展示されている。ただし、展示されているのはパイロット版ということで、価格や出荷時期は未定。しかし、日本でも出荷予定があるという。

□関連記事
【'98年11月24日】COMDEX/Fall '98会場レポート12
「Ultra ATA/66対応カード、新入力デバイスなど」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981124/comdex22.htm


TREMONのSideWinder Freestyle Proにデザインも機能も良く似たジョイパッド。20ドルという価格が魅力だ。
 TREMON ENTERPRISESでは、マイクロソフトの「SideWinder Freestyle Pro」にデザインも機能もそっくりの、傾けて操作するジョイパッドを出展。TREMONオリジナルの製品としている。既に出荷を開始しており、価格は20ドル。マイクロソフトの製品よりかなり安い。


■CFスロットを備えたプリンタ

CFスロットを備えたAkicaの「EZfoto」。まだサンプルなので、ボディの仕上げが完全ではない。
 Akicaは、コンパクトフラッシュのスロットを備え、パソコンを使わずに印刷できる熱転写プリンタ「EZfoto」を参考出品。解像度は300×300dpiでフルカラーの印刷が可能。用紙サイズは101.6×152.4mmまでとなっている。実際にプリントアウトするデモを行なっていたが、展示されていたのはまだ製品版ではないとのことで、画質はあまり良くなかった。製品版では画質は改良されるとのことだ。10月ごろの出荷で価格は360ドル。



□COMPUTEX TAIPEI '99のホームページ(英文)
http://www.computex.com.tw/cpx99.asp
□TCAホームページ(和文)
http://www.ippc.com.tw/tca/tca.htm
□台北世界貿易センター展示場ホームページ(英文)
http://taipeitradeshows.cetra.org.tw/
□TAIPEI International Trade ShowsのCOMPUTEX TAIPEI '99ページ(英文)
http://taipeitradeshows.cetra.org.tw/computex/

('99年6月1日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp