DVDのキラーコンテンツに! DVDウルトラセブン公開

記念撮影
ウルトラセブンと共にポーズをとる円谷プロダクションの円谷一夫氏(左)と、松下電器産業の樋野淑雄氏(右)
'99年6月25日から順次発売

標準価格:各3,800円



コンテンツ画面
オープニング画面。“特典映像”と“5.1ch音声”項目に注目
 株式会社円谷プロダクション松下電器産業株式会社は、フィルムの損傷が激しい往年の特撮テレビシリーズ「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」を16mmフィルムからデジタル化する事で協力関係を結んだ。
 また、デジタル化にあわせ、3タイトルをDVDソフトとして順次一般にも販売する。第1弾商品は「DVDウルトラセブン」で、DVD1枚に4話を収録。6月25日にVol.1からvol.3の3巻を発売。以後、毎月25日に3巻から2巻ずつ順次発売していく(第12話は欠番)。価格は、それぞれ3,800円。

 今回、発売に先駆け報道関係者に、デジタル化の主旨の説明と映像が公開された。
 今回のデジタル化の主旨としては「ウルトラシリーズはすでにウルトラQから約33年ほど経過しており、たくさんの人から愛されている。日本の文化とも言える域にまで達しているので、より多くの人に末永く見て欲しいと考えている」ところからきているという。

 デジタル化の過程も同時に説明された。「現在、保存されている16mmネガは傷や汚れのほか、裂けている部分などがあり、修復はかなり難しい状況となっていた。これらのネガフィルムをクリーニングし、その後にデジタル変換。最終的にはデジタル上で1カットずつ、色の補正や傷の修正作業を行なった。作業時間はかなりかかっており、各話100時間ずつかけ細かく修正していった」。円谷プロダクションによれば、「通常100分程度の映画であれば片面1層で事足りるのだが、DVDウルトラセブンでは片面2層使っている。できるだけ高い転送レートを使い、より高画質を目差した」としている。
 音声に関してもまずノイズリダクションがおこなわれ、若干の位相をかけ、疑似ステレオ化している。もちろん、放送当時のモノラル音声も収録。さらに、各巻4話の中1話だけ選び5.1ch化される。選定条件としては当時の監督と密に打ち合わせができ、闘いのシーンなどが多く5.1chにして効果的であることが条件という。作業時間としては「各話1週間程度かかった」という。

パッケージ
パッケージデザイン。「デジタル時代と言うことで凝ったデザインも考えたが、ストレートでわかりやすいものを採用した」という
 DVDの制作を手がけているパナソニックデジタルコンテンツ株式会社の木村純代表取締役社長は「当時の貴重なスナップ写真なども収録している。このソフトをDVDのキラータイトルとしてがんばっていきたい」としている。
 今回、16mmフィルムの映像とデジタル変換後の映像が並べて公開されたのだが、その違いは歴然。怪獣の肌の模様などもハッキリとわかるほか、ウルトラセブンの色も16mmフィルムでは薄汚れたものだったが、デジタル変換後は鮮やかにハッキリと発色していた。巨大スクリーンで見ても全く遜色のない出来映えであった。

 ウルトラセブンのDVD化の後、ウルトラマン、ウルトラQと順次デジタル化作業がおこなわれ、DVDソフトとして発売されることになる。

(C)1967円谷プロ

□パナソニックデジタルコンテンツのホームページ
http://www.pdci.co.jp/
ニュースリリース
http://www.panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn990215-1/jn990215-1.html
□DVDウルトラセブンのページ
http://ultra.pdci.co.jp/
□円谷プロのホームページ
http://www.tsuburaya-prod.co.jp/

('99年4月22日)

[Reported by funatsu@impress.co.jp]


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