MS、Office 97ドキュメントID削除用パッチを提供へ


 米Microsoftは、3月8日(現地時間)に公開したカスタマー向けのプライバシー問題についての書簡に情報を追加した。その中で新たに、Office 97で作成したドキュメントに、自動的にユニークな番号「unique identifier number」が書き込まれる問題を解消するパッチを提供すると発表した。

 unique identifier numberは、Word、Excel、PowerPoint、AccessといったOffice 97製品でドキュメントを作成したときに自動的にドキュメントファイルに書き込まれるユニークなID番号。このID番号について、同社では「サードパーティなどが、ツールを開発するときに共同でOffice 97ドキュメントを参照したりするときのために付けた機能」と説明している。またこのID番号からは、マシン所有者しか知り得ないネットワークの初期設定を知らない限り、ドキュメントの作成者を特定できないとしている。しかしこのことは、逆にこの設定を知っていればドキュメントの作成者を特定できる可能性があることを示している。なお、同社ではこの問題と、Registration WizardのハードウェアID送信問題には関係が無く、オンライン登録でunique identifier numberが送信されることはないとしている。

 この問題への対応策として以下のパッチとツールが2週間以内に提供される。

 なお、Office 97の次バージョンであるOffice 2000には、unique identifier numberを書き込む機能を搭載しないことも明らかにしている。

 また、今回の書簡のなかでは、Registration Wizardのハードウェア ID送信問題への対応策として、microsoft.comが登録時にハードウェア IDを受け取らないようにすることも追加している。これにより、新たに作られたハードウェアIDは無視されるようになる。

 日本法人のマイクロソフト株式会社では、18日にこの発表内容の和訳を公開した。そのなかで、国内でも同様の対応をとることを明らかにしている。

□米マイクロソフトのホームページ(英文)
http://www.microsoft.com/
□カスタマーレター(アップデート、英文)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990309/ms.htm
□カスタマーレター(アップデート、和文)
http://www.microsoft.com/japan/win98/security/custletter2.htm
□関連記事
【3月9日】Windows 98のオンライン登録で意図しない情報を送信する“バグ”
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990309/ms.htm

('99年3月12日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp / Watchers]


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