MACWORLD Expo/Tokyo基調講演レポート

会期:'99年2月18日~2月20日 開催
会場:幕張メッセ

■最大のニュースはジョブズ氏が来たこと?

 「幕張のMACWORLDにジョブズが来る!」ということで、今年の幕張の基調講演では、新しい製品、とくにコンシューマー向け半透明筐体ノート機のプロトタイプなりとも見られるのではないかと一部で期待を集めていた。しかし、6,500名の参加者を集めて幕張のイベントホールで行なわれた講演は、San Franciscoでの基調講演とほぼ同一の内容だった。
 唯一の“サプライズ”はオンライン直販「Apple Store(http://www.apple.com/japanstore/)」を本日18日より日本向けに開始します、というニュースだったが、これについては簡単に述べただけで、デモなどは行なわれなかった。

 このほか、プレゼンテーションで一部ローカライズされた部分があったが、基本的にはSan Franciscoの基調講演を少し縮めた内容で、「ジョブズが来るからにはなにか新しい発表があるに違いない」と期待したユーザーの多くががっかりすることになった。というわけで、基調講演の概要については、San Franciscoの基調講演レポートを参照していただきたい。また、今回の基調講演のハイライト部分については、ムービーにして別記事でご紹介するのでそちらをご覧いただきたい。

 基調講演を通じてもっとも会場が沸いたのは、IE 4.5のプレゼンテーションを行なったMicrosoftのMacintosh製品担当マネージャ、ベン・ウォルドマン氏の日本語による挨拶。昨年のMACWORLD Expo/Tokyoでも日本語で挨拶したウォルドマン氏だが、今年はかなり日本語が上達しており、ひとことで終わるかと思った日本語のコメントがかなり長く続いたので、「まだ日本語を勉強中なので、アプリケーションのプレゼンテーションは英語でやらせていただきます」と日本語の挨拶を締めくくった際には、大きな拍手が起こった。
 ただし、Microsoftのデモも、San Franciscoとほぼ同じ内容だった。

■デモはトラブル続き

 デモンストレーションでは、ウォルドマン氏のIE 4.5のデモの際に、マウスカーソルは動くがアプリケーションが正常に動作しない状態になった。再起動には「ふだんジョークはあんまり言わないんですが、一生懸命ジョークを考えました」とウォルドマン氏が言うほど時間がかかった。ウォルドマン氏退場の際、「プレゼンテーションする人間には、ああいう状況は悪夢だ」と言ってウォルドマン氏をフォローしたジョブズ氏だったが、講演の最後を締めるはずの、Mac OS XサーバーとクライアントのiMac 50台を接続して、クライアントでサーバー上のムービーを再生するデモが失敗。San Franciscoではすべてのクライアントでスムーズに動いたムービーが、画面がついたり消えたりの上、再生しても激しいフレーム落ちを起こし、まるでテレビ電話のよう。音もほとんど再生されないなど、デモに関してはさんざんな基調講演だった。


□MACWORLD Expo/Tokyoホームページ
http://www.idgexpo.com/MACW/99/index.html
□日本市場向けApple Storeのニュースリリース
http://www.apple.co.jp/news/1999/feb/18applestore.html
□日本市場向けApple Storeホームページ
http://www.apple.com/japanstore/
□Internet Explorer 4.5日本語版製品情報&ダウンロード
http://www.asia.microsoft.com/japan/mac/ie/
□MACWORLD Expo/San Francisco基調講演トランスクプリト(英文)
http://www.apple.com/hotnews/features/mwsf99keynote1.html
□関連記事
【1/6】MACWORLD Expo/San Francisco基調講演レポート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990106/macw03.htm

('99年2月18日)

[Reported by hiroe@impress.co.jp]


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