ヤマハ、スピーカー間隔0でステレオ音場を実現するLSI

'99年2月1日サンプル出荷

標準価格:1,000円

連絡先:半導体事業部 営業部
    Tel.0539-62-4918


 ヤマハ株式会社は、左右のスピーカーの間隔がまったく無くても、広がりのあるステレオ再生が可能な「ステレオ・ダイポール技術(SD)」を採用したデジタルオーディオ用LSI「YSS901」を開発した。2月1日から1,000円でサンプル出荷を開始する。


【ステレオ・ダイポール概念図】
 SDは英Southampton大学や東京電機大学などにより研究・開発された技術。1チャンネルにつきデジタルフィルタを2個用意し、一方をそのチャンネル側の出力に、一方をもう片方の出力に接続して、それぞれのフィルタに異なる係数をかけることでステレオ感を実現する。スピーカーの間隔がまったく無くてもよいため、間隔を開けて設置していた従来のスピーカーシステムよりリスニング領域が広くなるメリットもある。応用例としてPC用スピーカー、ディスプレイ内蔵スピーカー、縦型のCDラジカセなどが挙げられている。

 YSS901には入出力にそれぞれ2チャンネルのA/D、D/Aコンバータを内蔵。あらかじめ、スピーカの配置角度、仮想音源の配置角度の設定が6個プリセットされているほか、パラメータを外部から設定することもできる。このチップに、5.1チャンネルをスピーカー2台で再生できるバーチャルドルビーなどと組み合わせれば、1台分のスペースで、3D音場が再生可能になる。


【通常のサービスエリア】 【ステレオ・ダイポールのサービスエリア】

□ヤマハのホームページ
http://www.yamaha.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.yamaha.co.jp/news/99012101.html

('99年1月22日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]


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